トルコの治安当局が首都アンカラでシャーム解放機構のメンバー7人を逮捕(2021年5月26日)

デイリー・サバフ(5月26日付)は、トルコの治安当局が首都アンカラで、シリアのアル=カーイダで、トルコ政府もテロ組織に指定しているシャーム解放機構のメンバー7人を逮捕したと伝えた。

アンカラ県の検察当局がシャーム解放機構のメンバー11人に対する逮捕状を発行したのを受けた動きで、7人はアンカラ県警テロ対策チームによって逮捕された。

AFP, May 27, 2021、ANHA, May 27, 2021、Daily Sabah, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 27, 2021、Reuters, May 27, 2021、SANA, May 27, 2021、SOHR, May 27, 2021などをもとに作成。

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マルイー候補はダマスカス県ジャウダト・ハーシミー学校で投票を行う(2021年5月26日)

マフムード・アフマド・マルイー候補はダマスカス県ジャウダト・ハーシミー学校に設置された投票所で投票を行った。

投票後、マルイー氏は記者団に対して、以下の通り述べた。

私は国内外の愛国的な反体制派の候補者だ。私の立候補は、反体制派の候補者が投票箱に向かい、自らに投票し、自らの意見を表明したことで、シリアにおいて初めての突破口となった。

投票所に向かい、より良い(選挙)綱領を選択肢、シリアを指導するためにもっとも高い能力を持った人を選ぶようすべてのシリア人に言いたい。

我々は、忠誠(バイア)や行進を行うための選挙ではなく、民主的で、多元的で、互いに意見を述べることができるシリアを望んでいる。我々は多元的な選挙を望んでいる。なぜなら、シリア憲法には、シリアを多元的国家と規定するような修正や発展が必要だからだ。シリアは一つの戦線にしか属さない政党であるべきではない。政治的多元主義に基づくシリアには活性化と発展が必要になっている。我々は選挙戦に臨んだ。綱領のなかで、我々は参加型の挙国一致内閣、国民対話のための国民大会を望んでおり、危機から脱し、イスラエルと米国の占領から領土を解放すると言っている。我々は今も対話を重視している。シリア人どうしの対話、難民の帰還、逮捕者釈放、三権分立、時代に合った憲法、これらすべてを選挙綱領のなかで述べている。

選挙戦とそれに伴う宣伝やポスター。これらすべては問題なく行われた。だが、我々は行進や忠誠が行われる状態に戻りたくはない。我々は多元的で、互いに意見を述べることができ、市民が望む者を選ぶ選挙を望んでいる。市民が選び、意見を表明し、恐怖を抱かない状態になれねばならない。怖れることはない。私は、自らの選挙綱領で、シリアの市民がその意見を理由に逮捕されることを許さないと述べた。それはジャーナリストや法律家だけではなく、いかなる市民が自らの意見を述べても逮捕されないようにしなければならない。

逮捕される者は、法律によって裁かれるべき罪を犯した者だけだ。だから、私は司法の独立、法の執行、通常法廷を支持し、例外法廷、例外的法律に反対する。三権分立を支持し、国内外の愛国的反体制派が偽りの参加でなく、真の参加を実現することを支持する。これまでのところ、そうした参加は実現していない。我々は参加を望んでいる。これまでのところ、政治生活の活性化を必要とする多くの問題がある。我々は壁に穴を開けた。我々は平和的で漸進的な民主的変革に至ることを望んでいる。

我々は暴力を望んでいない。我々は社会的平和、権力と愛国的反体制派が協力し、シリアを建設することを望んでいる。また、シリアには、復興、人間そして崩れた石を立て直す必要がある。すべての国民の努力を倍増させる必要がある。いかなる政治的意見を持とうがすべての国民の努力が必要だ。

いかなる結果が出ようと、投票結果、そしてシリア国民の意思を受け入れる。選挙で勝利しようがしまいが、自らの選挙綱領を実施し続ける。選挙綱領のなかでもっとも重要なのは、シリア人どうしの国民大会をダマスカスで開催することだ。なぜなら、解決策は、ュネーブではなく、ダマスカスのシリア人の手のなかにあるからだ。我々は、汚れていない国外の愛国的反体制派を帰国させ、この大会に出席させ、シリアをこの危機から抜け出させるための出口にたどり着きたい。

シリアにおいて反体制派が存在することになれねばならない。それが健全な状態だ。我々のスローガンは「シリアのため、シリア建設のため、政治的多元主義のための法の支配のため皆ともに」だ。我々は民主主義、多元主義、互いに意見を述べ合うことができる状態を確立したい。国外にいる多くの人々が、シリアの大統領選挙は、不健全で、捏造だれ、閉ざされていると言う。しかし、こうした言葉は正しくない。シリア人は、国内外で自らの見解を表明している。

我々は民主主義の適用から始めた。シリアの民主主義は生まれたばかりで新しい。選挙に初めて反体制派の候補者が立候補したからだ。しかし、このことをしっかりと捉え、奨励し、支持したい。だが、我々はさらに発展、改善し、より良い状態に至ろうとしなければならない。シリアは今、経済戦争に直面している。軍事的な戦争も終わっていない。トルコ、米国による占領地が残っているからだ。これらを解放しなければならない。なぜなら、トルコ、米国、そしてイスラエルの占領を通じて基本物資が略奪されているからだ。

我々は領土を解放し、我々に対する経済戦争に立ち向かいたい。占領国トルコとともに、我々の穀物、綿を盗み、占領地での選挙を阻止し、シリア民主軍に通行所を閉鎖させ、市民が民主的権利を行使するのを阻止している米国に対して一丸とならねばならない。

民主主義の老舗と思われていたドイツは、シリアの市民が選挙で権利を行使するのを阻止した。トルコもだ。こうした行為は民主主義に反する.我々は、ドイツ、トルコ、カーミシュリー市、ハサカ市、レバノン、ヨルダン、そしてそのほか世界のすべての国のシリア人に、投票箱を通じて自らの意見を表明することを呼びかけねばならない。我々はいかなる選挙結果も受け入れる。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4245837182126748

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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アブドゥッラー候補は人民議会議事堂に設置された投票所で投票を行う(2021年5月26日)

アブドゥッラー・サッルーム・アブドゥッラー候補は人民議会議事堂に設置された投票所で投票を行った。

投票を済ませたアブドゥッラー候補は記者団に対して以下の通り述べた。

我々は、早朝から選挙にはせ参じたシリア国民に感謝する。我々はテレビの画面を通して、これほどまでに多くの投票箱を目にしている。我々は国民の決定が正しいことを願っている。(続く)

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4245865295457270

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領とアスマー・アフラス夫人がドゥーマー市で大統領選挙の投票を行う(2021年5月26日)

アサド大統領は、アスマー・アフラス夫人とともに、ダマスカス郊外県ドゥーマー市の市議会に設置された投票所を訪れて、投票を行った。

投票を済ませた大統領は、記者団に対して次のように述べた。

私は今日、妻とドゥーマー市を訪れ、寛大なる住民のみなさんと会い、この大規模な国民投票にあなた方と参加できて嬉しく思っている。なぜなら、この訪問は(この地が)解放されて以降初めてだからだ。だから、我々はこの町の住民にテロから解放されたこと、祖国の庇護のもとに復帰したこと、解放されたそれ以外の地域の同胞、さらには祖国の民と共に、たとえ少しずつ出会っても正常な生活を取り戻していること、先の人民議会選挙であれ、今回の大統領選挙であれ全国規模投票に参加していることを祝福したい。

私は今日、妻とドゥーマー市を訪れ、寛大なる住民のみなさんと会い、この大規模な国民投票にあなた方と参加できて嬉しく思っている。なぜなら、この訪問は(この地が)解放されて以降初めてだからだ。だから、我々はこの町の住民にテロから解放されたこと、祖国の庇護のもとに復帰したこと、解放されたそれ以外の地域の同胞、さらには祖国の民と共に、たとえ少しずつ出会っても正常な生活を取り戻していること、先の人民議会選挙であれ、今回の大統領選挙であれ全国規模投票に参加していることを祝福したい。

この町には、グータの首都、グータの花嫁といった多くの名前がある。テロリストは占領中にそのイメージを歪め、名声を貶め、テロと結びつけようとした。流血、不正、反逆、そして幾ばくかの糧を与えることで。だが実際のところ、こうした時も、ドゥーマー市内外にいるほとんどの住民は、グータ地方のほかの地域、さらにはテロリストの占領下にあったそれ以外の地域と同じく、何らかのかたちで国家機関との結びつきを保ち、国家が戻ってくること、シリア・アラブ軍の解放、法が戻ってきて適用され、安定が戻ってくること、つまりは法の支配を望み、促してきた。

この町の一部の住民は、こうした結びつきを保ってきた、あるいはその意思を示したというだけで犠牲を強いられた。ドゥーマー、そしてグータ地方の住民のなかには、この町、農園、農場のなかでシリア・アラブ軍とともに戦い、殉教者となった者もいる。正式に軍に加入した者、予備部隊として戦った者もいる。選挙期間中にこの町、この地域、村々、農園、農場での大規模な民衆の取り組みを目にしたから、こうした事実を述べているのではない。こうした動きは自発的なものだった。偽りではなく、真実の愛国的ありようを明白に表していた。

この場所への今日の訪問、ドゥーマー市での投票には多くの側面がある。シリアは、地域どうし、都市どうし、宗派どうしの対立、内戦、シリア人どうしの紛争など、かつて連中が吹聴しようとしていたシリアではない。真実は違う。我々は今日、ドゥーマー市から、シリア国民がテロ、不正、反逆に対して一丸となっている国民であることを示している。

二つ目の点は、この国民的な一時がまた、解放とこの町をはじめとする解放された地域での今日の国民投票が、ドゥーマー市の土地と住民を守るために命を落とした数千という殉教者、そしてシリアのそれ以外の地で命を落とした数万の人々なくしてはなし得なかったということを皆で思い出す機会でもあるということである。

さらに最後の側面についても明らかにしておきたい。それは、この国民投票、そして今日我々が目にしている国民規模の反応によって、シリアの市民が自由で、シリアの市民の決定権が誰以外でもないその手の中にあるということを確認できるということだ。最近我々が耳にしている西側諸国――そのほとんどが植民地主義の歴史を持っている――の発言は、選挙戦が始まる前から始まり、数日前、あるいは数時間前まで繰り返されてきた。それはこの選挙を解釈、評価し、正統性のあるなしを決めつけようとしている。もちろん、我々は国家として、こうした発言に関心はない。国家が発言したり、沈黙したりすることより重要なのは、国民が何を言うかだからだ。

我々が過去数週間にわたって目にしたこの動きは、こうした連中への充分且つ明白なリアクションだったと思う。それは「あなた方の意見はゼロ、あなた方の価値はゼロの10倍だ」ということを彼らに示している。

この訪問を利用して、ドゥーマー市の住民であるあなた方を通じて、自らの町や村を離れた全ての人に、戻るようメッセージを送りたい。我々は彼らに忠告しなければならない。彼らをだまし、資金を渡してきた連中に耳を貸さないようにと。彼らは自分たちが、操られてきた連中によって利用されてきたということを知らねばならない。その背後には、地域や世界の大国がいて、自分の国に背かせようとしている。彼らに言わねばならない。人が祖国で家族とともにあり、自分の町、村の自分の土地で、その住民とともに、建設に貢献するという名誉に勝る名誉はないと。人が自分の国、家族から切り離されて外国に身を置き、何もできず、何かを建設したり、何かの命のために貢献できないという屈辱に勝る屈辱はないと。

ドゥーマー市のすべての住民、グータ地方のすべての住民、解放された地域のすべての住民に挨拶したい。我々は共に行動し、町を、村を、そして国を必ず建設する。我々は自分たちの農地に輝きと香りを取り戻す。シリアという祖国の内外にいるシリア・アラブ人民に挨拶したい。なぜなら、その大小にかかわらず、あらゆる成果を保証する唯一の存在だからだ。犠牲を払い、不屈の精神で持ちこたえ、実りを得た者だからだ。あなた方に感謝する。

https://youtu.be/_BuweGiy9N4

https://youtu.be/hGKhSXY44xI

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4244703405573459

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4245227432187723

 

 

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市で大統領選挙に反対するデモ(2021年5月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、オリエント・ニュース(5月26日付)、イナブ・バラディー(5月26日付)、イバー・ネット(5月26日付)、ザマーン・ワスル(5月26日付)、HFL(5月26日付)などによると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市のサブア・バフラート交差点で、「アサドとその選挙に正統性はない」と銘打ったデモが行われ、国内避難民(IDPs)を含む数百人が参加し、大統領選挙に反対を表明するとともに、体制打倒や「シリア革命」支持を訴えた。

https://www.youtube.com/watch?v=7DRh9J3dPno

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、HFL, May 26, 2021、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 26, 2021、‘Inab Baladi, May 26, 2021、Orient News, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021、Zaman al-Wasl, May 26, 2021などをもとに作成。

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シリア人権監視団は「大統領選挙に投票しなければ、パンは配給しない」と脅迫するラスタン市長の肉声を録音したとされるデータを公開(2021年5月26日)

シリア人権監視団は、活動家らが「大統領選挙に投票しなければ、パンは配給しない」と脅迫するラスタン市のハッサーン・ティーバーニー市長の肉声を録音したとされるデータを入手したと発表し、その音声を公開した。

https://www.syriahr.com/wp-content/uploads/2021/05/Video.mp4?_=1

 

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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トルコのイスタンブールを拠点とする反体制派系サイト「シリア・テレビ」:大統領選挙の投票への参加を強要するためシリア軍はダルアー県に部隊を派遣(2021年5月26日)

トルコのイスタンブールを拠点とする反体制派系サイトのシリア・テレビ(5月26日付)は、5月25日に大統領選挙への投票に反対するデモやゼネストが発生したダルアー県に軍・治安部隊約200人を派遣したと伝えた。

住民に投票を強要するのが目的だという。

派遣されたのはシリア軍第9師団、防空大隊、第15旅団、第12旅団など。

また、シリア人権監視団は、治安当局が、ナワー市で、ゼネストに参加する商店を無理矢理開けさせようとする一方、投票箱を輸送していると見られる治安当局の車輌1台が発砲を受け、また武装集団どうしが撃ち合いとなったと発表した

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021、Syria TV, May 26, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県、スワイダー県では大統領選挙投票の妨害を目的とした襲撃事件が相次ぐ、クナイトラ県では脅迫を受けて投票が中止される(2021年5月26日)

クナイトラ県では、イナブ・バラディー(5月26日付)によると、ウーファーニヤー村では、投票所が設置されていた学校での投票が中止された。

中止決定は、村内の住宅のドアやバアス党メンバーの車に、投票を行わないよう脅迫するメッセージが貼られていたことを受けたもの。

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ダルアー県では、「ダルアーおよび同郊外ニュース・ネットワーク」(5月26日付)によると、マハッジャ町にある総合情報部の分所が正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月26日付)によると、西ムライハ村、フラーク市、ナーフタ町、タイバ町、東カラク村、サフワ村、ナイーマ村、ナマル町、ジャースィム市でも軍・治安部隊の拠点が機関銃や手榴弾による攻撃を受けた。

襲撃は大統領選挙の投票を妨害するのが目的。

このほか、シリア人権監視団によると、ダルアー市のアサド広場近くの民家に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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スワイダー県では、「ダルアーおよび同郊外ニュース・ネットワーク」(5月26日付)によると、5月25日深夜から26日未明にかけて、シリア政府の支配下にあるマズラア町にあるバアス党支局本部に何者かが手榴弾を投げ込んだ。

襲撃は大統領選挙の投票を妨害するのが目的。

また、シリア人権監視団によると、スワイダー市内で住民の住居を襲撃した2人組の男性が、この住居の家主に撃たれて死亡した。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、‘Inab Baladi, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、Shabaka Akhbar Dar’a wa Rif-ha, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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シリア政府支配下のダルアー県各所で住民が大統領選挙をボイコット、抗議デモ、ゼネストが発生(2021年5月26日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、オリエント・ニュース(5月26日付)、イナブ・バラディー(5月26日付)、イバー・ネット(5月26日付)、ザマーン・ワスル(5月26日付)、HFL(5月26日付)などによると、シリア政府の支配下にある各所で、住民が大統領選挙の投票所と投票箱の設置を拒否し、選挙をボイコットした。

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住民が選挙をボイコットしたとされるのは、ダルアー市ダルアー・バラド地区、ブスラー・シャーム市、ジャースィム市、タスィール町、サマード村、マアルバ町、サイダー町、キヒール村、ナスィーブ村、フラーク市、ナーフタ町、タイバ町、ヤードゥーダ村、東カラク村、サフワ村、ガサム村、ナイーマ村、ウンム・マヤーズィン町、ジーザ町、マターイヤ村、アルマー町、西ガラーヤー村、東ガラーヤー村、西ムライハ村、東ムライハ村、ムサイフラ町、ハーッラ市、インヒル市、タファス市、ナワー市、ダーイル町、ムザイリーブ町、タッル・シハーブ町、アジャミー村、ザイズーン村、ジャムラ村、ジッリーン村、ナーフィア村、シャジャラ町、クーヤー村、クサイル村、ムザイラア村、サフム・ジャウラーン村。

このうち、東ムライハ村、西ムライハ村、東ガラーヤー村、西ガラーヤー村、タファス市、インヒル市、ナワー市、ダーイル町、ムザイリーブ町、タッル・シハーブ町、シャジャラ町、ナーフィア村、ジッリーン村、ジャムラ村、クサイル村、ムザイラア村、サウム・ジャウラーン村、アービディーン村、ナイーマ村、サフワ村、ジャースィム市、キヒール村では、前日に続いてゼネストが行われた。

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また、ブスラー・シャーム市、タファス市、ジーザ町、フラーク市の住民が街頭で、体制打倒を訴え、大統領選挙に反対する抗議デモを行った。



 

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、HFL, May 26, 2021、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, May 26, 2021、‘Inab Baladi, May 26, 2021、Orient News, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021、Syria TV, May 26, 2021、Zaman al-Wasl, May 26, 2021などをもとに作成。

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SANAは北・東シリア自治局支配地のハサカ県住民も大統領選挙投票に参加したと伝える一方、シリア人権監視団はこれを否定(2021年5月26日)

SANA(5月26日付)は、ハサカ県で「住民が投票所を訪れることを阻止しようとして民兵QSD(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍)が行うあらゆる苛立たしい行為に抗って」、大勢の住民が投票を行ったと伝えた。

投票が行われたのはハサカ市。

ハサカ市では、北・東シリア自治局の支配地区(アズィーズィーヤ地区、グワイラーン地区、ヌシューワ地区)に住む住民も投票を行い、アズィーズィーヤ地区に住むある住民(アリー・シャイフーさん)は、SANAの取材に対してシリア民主軍が外出を禁止することを警戒して、前日に家を出て投票所が設置されている市中心部(いわゆる治安厳戒地区)に入っていたと述べた。

また、ヌシューワ地区に住む住民(アブドゥッラー・ハーリドさん)は、夜明けのアーザーンとともに家を出て、市の中心部に向かったと述べた。

さらに、別の住民(サーリフ・シャンマームさん)は、200キロ離れたマーリキーヤ市からハサカ市からの投票所に訪れ、「義務と責任」を果たしたと述べた。

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これに対して、シリア人権監視団は、北・東シリア自治局の支配地域では、投票所・投票箱が設置されたにもかかわらず、住民のほとんどが投票には参加しなかったと発表した。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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シリア各地で大統領選挙投票が行われる(2021年5月26日)

シリア大統領選挙の投票がシリア政府支配地各所で午前7時から実施された。

SANA(5月26日付)は各地の投票所に有権者が大挙して投票を行う様子、外国の選挙監視団による活動の様子を伝えた。

SANAが投票の様子を伝えた投票所は、ダマスカス県のダマスカス大学、バルザ区、カフルスーサ区の情報省とムタナッビー通りの電力公社(国内避難民(IDPs)による投票)、ルクンッディーン区、ナスル通りの水道公社、ユースフ・アズマ広場のダマスカス県庁舎(負傷兵)、シリア中央銀行に隣接する財務省、タダームン区、ウマウィーイーン広場前のアサド図書館、シャーグール区、バーブ・トゥーマ区、ダマスカス郊外県アシュラフィーヤト・サフナーヤー市、バイト・サービル町、ドゥーマー市、タッル市、マアルバー村、スバイナ町、ジュダイダト・ヤーブース村(国境通行所)、カフルバトナー町、タッル・クルディー町、ブルーダーン村、アレッポ県のアレッポ大学、ラタキア県ラタキア市のティシュリーン大学、殉教者シャヒード・ラスラーン学校、タルトゥース県のタルトゥース市(戦傷者らによる投票)、シャイフ・バドル市、ヒムス県ヒムス市のバアス大学、バーバー・アムル地区、ハスヤー町、タルビーサ市、ラスタン市、ハマー県のハマー市の宗教関係局、ムハルダ市、スワイダー県のスワイダー市、マフアラ村、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市など。

ダマスカス県












ダマスカス郊外県











アレッポ県

ラタキア県


タルトゥース県


ヒムス県





ハマー県


ダルアー県

https://www.facebook.com/watch/?v=2691032051156566

https://www.facebook.com/Alikhbaria.Sy/posts/4215659515123702

 

スワイダー県


ダイル・ザウル県

シリア軍司令部各所

https://youtu.be/5dnFw-8HsY8

外国監視団

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イフバーリーヤ(5月29日付)は、SANAが報じた投票会場のほかにも、クナイトラ県(アイン・ティーナ村)、イドリブ県、ダルアー県の様子を伝えた。

クナイトラ県

https://www.facebook.com/Alikhbaria.Sy/posts/4216753011681019

イドリブ県

https://www.facebook.com/Alikhbaria.Sy/posts/4215802291776091

 

ハサカ県

https://www.facebook.com/SyrianReporters/posts/3980750035373703

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最高司法選挙委員会は声明を出し、有権者による投票が時間内に終わらなかったために投票終了時間を法律が定める午後7時から午前12時に変更することを決定したと発表した。

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SANAなどによると、ダマスカス県のウマウィーイーン広場などでは投票を済ませた有権者らは、選挙の実施と参加を支持・祝福するデモを深夜まで行った。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、al-Ikhbariya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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人民議会議長は第142回列国議会同盟のオンライン総会に出席(2021年5月26日)

ハムーダ・サッバーグ人民議会議長は第142回列国議会同盟(本部:スイス・ジュネーブ)のオンライン総会に出席した。

SANA(5月26日付)が伝えた。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市で爆発、1人死亡(2021年5月26日)

アレッポ県では、ANHA(5月26日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市のラージュー町に向かう街道で爆発が発生した。

シリア人権監視団によると、この爆発で、少なくとも住民5人が負傷、うち1人がその後死亡した。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が、ハマー県、ラッカ県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯で、ダーイシュを狙って70回以上の爆撃を実施し、戦闘員5人殺害(2021年5月26日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、ハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯、ラッカ県のラサーファ砂漠、ダイル・ザウル県ビシュリー山一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)を狙って70回以上の爆撃を実施し、戦闘員5人を殺害、複数を負傷させた。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のタッル・アブヤド市でシリア国民軍スンナの鷹旅団の戦闘員らが元ダーイシュ・メンバーだった戦闘員を殺害(2021年5月26日)

ラッカ県では、ANHA(5月26日付)によると、トルコの占領下にあるタッル・アブヤド市近郊のスルーク町でシリア国民軍に所属するスンナの鷹旅団の戦闘員らが元ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーでアブー・ハディージャを名乗っていた別の戦闘員の自宅を襲撃し、殺害した。

襲撃によってアブー・ハディージャの妻も負傷したという。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で63人、北・東シリア自治局支配地域で73人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で133人(2021年5月26日)

保健省は政府支配地域で新たに63人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者8人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、5月26日現在の同地での感染者数は計24,315人、うち死亡したのは1,750人、回復したのは21,577人となった。

SANA(5月26日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに73人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、5月26日現在の同地での感染者数は計17,672人、うち死亡したのは717人、回復したのは1,778人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性38人、女性35人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市14人、カーミシュリー市16人、マーリキーヤ(ダイリーク)市10人、アームーダー市2人、フール・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市25人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)4人、ダイル・ザウル県1人。

ANHA(5月26日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で5月26日に新たに133人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、7人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡24人、ハーリム郡33人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡11人、バーブ郡21人、アフリーン郡21人、アアザーズ郡21人。

これにより、同地での感染者数は計23,073人、うち回復したのは20,599人、死亡したのは666人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1585951441609741/

AFP, May 26, 2021、ACU, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア国防省によると緊張緩和地帯での停戦違反は42件、シリア政府の発表では37件、トルコ側の発表では19件(2021年5月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県22件、ラタキア県14件、アレッポ県4件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は37件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を19件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, May 26, 2021、ANHA, May 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 26, 2021、Reuters, May 26, 2021、SANA, May 26, 2021、SOHR, May 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民283人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は669,012人に(2021年5月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月26日付)を公開し、5月25日に難民283人(うち女性95人、子供145人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民283人(うち女性95人、子供145人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は669,012人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者273,764人(うち女性82,288人、子ども139,346人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,754,006人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は898,292人(うち女性269,574人、子供457,837人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は86,858人(うち女性32,164人、子供31,629人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,355,454人(うち女性414,728人、子供675,394人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 26, 2021をもとに作成。

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