シャルア暫定大統領は『エコノミスト』の単独インタビューに応じる:「民主主義が国民が自らの統治者や議会代表を選ぶことを意味するのであれば、シリアはまさにその方向へ進んでいる」(2025年2月3日)

アフマド・シャルア暫定大統領は『エコノミスト』の単独インタビューに応じた。

インタビューでのシャルア暫定大統領の主な発言は以下の通り。

トルコはシリア東部で大規模な軍事作戦を準備していたが、我々が交渉のための時間を確保するため待つよう要請した。
シリアにおける連邦制は国民の支持を得ておらず、シリアの利益にならない。
シリア東部の住民の大半はアラブ人であり、彼らはシリア民主軍の統治を受け入れていない。
シリア国民軍との合意に至ることについてあまり楽観的ではないが、平和的な交渉によって問題が解決され、流血が避けられることを願っている。
シリアが湾岸諸国の援助に依存するのではなく、投資を呼び込む国となることを望んでいる。
我々の地域では民主主義の定義は様々だが、もし民主主義が国民が自らの統治者や議会代表を選ぶことを意味するのであれば、シリアはまさにその方向へ進んでいる。

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アフマド・シャルア暫定大統領のトルコを拠点とするシリア・テレビのインタビューに応じる:「大統領選挙に至るまでには4~5年の期間が必要となるだろう」(2025年2月3日)

アフマド・シャルア暫定大統領は、就任後初めて、トルコを拠点とするシリア・テレビの単独インタビューに応じた。

インタビューにおけるシャルア暫定大統領の主な発言は以下の通り。

11日間に及んだアサド体制の崩壊を目指した戦いは、イドリブ県で5年間にわたる綿密な計画と、諸派の統一と多様な勢力の統合の結果であった。
体制側は、「攻撃抑止の戦い」が準備されているとの情報を事前に把握しており、あらゆる資源を動員していた。イドリブ県での過去の出来事が繰り返される可能性を理由に戦闘の開始を控えるよう助言する者もいたが、それにもかかわらず戦闘を開始した。
矯正と改革の第一歩が体制の打倒だった。シリアには人的資源と多くの発展要素があり、再興の可能性は十分にある。
イドリブ県にはシリア全土の各県から人々が集まっており、我々は全員を救国内閣に参加させた。首都ダマスカス到着後は、国家機関の維持に迅速に取り組んだ。
シリア解放から2ヵ月の間に、社会のあらゆる階層や在外シリア人と会い、シリアの未来に関して彼らの意見を聞いた。
現在のところ、政党を規制する法律は存在せず、個々の能力に基づいて活動している。新政権では、高度な能力を持つ人材が活躍することになる。
シリアで役職が配分される状態を避けようと試みており、能力がその基準となるだろう。
「攻撃抑止の戦い」に参加した諸派の大都市や町への進入と規律のありようは、社会の平和を維持し、国民に安心感を与えた。
現在、国内の社会的安定は確保されており、シリア国家はすべての宗派(の生活)を保障している。個別の事件は最小限に抑えられている。
我々の優先事項は、武器を管理し、国家の管理下に置くことだ。
すべての者がシリアの統一を支持し、いかなる分割や分離も拒否している。北・東シリアの問題の解決に向けてシリア民主軍との交渉が進行中である。
シリア民主軍側も武器を国家に引き渡す意向を示しているが、一部の細部については依然として意見の相違がある。
旧シリア軍は大きく分裂しており、特定の家族への忠誠が優先されていた。しかし現在は、すべてのシリア人のための国民軍の形成に取り組んでいる。
体制打倒の戦いから2~3週間後、西側の士官の1人と会談した際、彼は外交的な話し方を完全にやめ、立ち上がってこう述べた。「この戦いを人工衛星と無人機を使って監視してきたが、軍事学における非常に重要な学校を見出した。この学校で、我々生徒たちが学ぶに値する軍事学だ」。そして、この士官は自身の勲章を外し、それを私にプレゼントしてくれた。
現在、国内外の専門家を集めた経済チームが形成され、データ分析を基に今後10年間の経済政策を策定中である。
社会主義経済には多くの欠点があり、国民生活に悪影響を与えてきた。シリア経済の再構築と汚職の根絶に取り組む。
経済発展のためには、電力、道路、銀行などの基盤を整備し、その後、経済機関の改革を進める必要がある。
自由市場と投資の促進によって、多くの雇用が創出されるため、適切な投資環境や法律を整備する必要がある。
付け焼刃的対策では、国家の資源は浪費されるだけであり、国家の目標を明確にする必要がある。
シリアは世界の中心に位置し、あらゆる国と相互利益を持つ重要な国家である。
旧体制は、レバノンの内戦を助長し、権力を分割することで各勢力を自らに依存させた。
また、シリアをカプタゴンの最大の生産・輸出拠点へと変えた。
旧体制のもとで、カプタゴンの存在は、地域全体を脅かす戦略的リスクとなっていた。
我々の外交活動は、シリア国民の利益のためであり、シリアをアラブおよび国際社会に復帰させることを目指している。
「シリアは1人の人物によって統治される」という考え方は誤りであり、法律の範囲内で広範な自由が保障されるだろう。
シリアは自然な状態に合致した国家であり、そこでは、共和制が採用され、議会と政府、そして協力し合う各機関が存在してきた。
今後、国民(対話)大会準備委員会を設立し、シリアのあらゆる階層の参加を得る予定である。委員会終了後、憲法宣言が発表されることになる。
大統領選挙に至るまでには、4~5年の期間が必要となるだろう。
移行期の正義と社会平和の間には微妙な差異があるが、シリア国民に対して犯罪を犯した者たちは、とりわけ主要な責任者を中心にすべて追及する。

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イラン・イスラーム革命防衛隊のセラーミー司令官:「敵はシリアでいくらかの成果を上げたが、状況はこのままでは続かない」(2025年2月3日)

タスニーム通信によると、イラン・イスラーム革命防衛隊のホセイン・セラーミー司令官が記者会見のなかで、「今は言及できない諸要因によって、敵はシリアでいくらかの成果を上げたが、状況はこのままでは続かない」と述べた。

タスニーム通信によると、一方、イラン外務省のエスマーイール・バカーイー報道官は、「イランはシリア国民の支持を得たあらゆる政府を支持する」と述べた。

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シリア自由軍広報局長:「米国はシリア自由軍の国防省への統合に反対していない」(2025年2月3日)

シリア自由軍のアブドゥッラッザーク・フドル広報局長はイナブ・バラディーの取材に応じ、そのなかで、アフマド・シャルア暫定政権の国防省へのシリア自由軍を含む武装組織の統合について、「シリアの国内問題であり、(米主導の有志連合)は反対していない」と述べた。

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タルトゥース県、ラタキア県でシリア軍事作戦総司令部による逮捕者の釈放を求めるデモ(2025年2月3日)

タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、タルトゥース市で住民らが、シリア軍事作戦総司令部によって逮捕され、ダマスカス郊外県のアドラー刑務所、ハマー県のハマー中央刑務所、イドリブ県のハーリム刑務所に収監されている逮捕者の釈放を求める抗議デモが行われ、住民ら集十人が集まった。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジャブラ市、ラタキア市で同様のデモが発生した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市の県議会議事堂前で退役士官ら数十人が抗議デモを行い、退職給与の支払い継続を求めた。

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米主導の有志連合がシリア民主軍の支援を受けてダイル・ザウル県ナムリーヤ村で空挺作戦を実施し、ダーイシュのメンバーとされる石油投資家を逮捕(2025年2月3日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合がシリア民主軍の支援を受けてナムリーヤ村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーとされる石油投資家を逮捕した。

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シリア人権監視団は前政権下の刑務所で拷問などにより500人が死亡していたことを新たに確認したと発表(2025年2月3日)

シリア人権監視団は、前政権下の刑務所で拷問などにより500人が死亡していたことを新たに確認したと発表した。

2011年3月に「アラブの春」がシリアに波及して以降に確認された死者数は75000人以上(うち男性74563人、18歳以上の女性188人、18歳未満の子ども349人)。

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シリア各地で犯罪が横行:シリア軍事作戦総司令部はヒムス県ラスタン市の自宅でロシアの代理人と目されるファーディー・アルワーンを逮捕(2025年2月3日)

ダマスカス郊外県では、ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、内務省総合治安局がナースィリーヤ村の空軍情報部分所長を務めていたイーサー・スライマーン(アブー・ハイダル・ジャウィーヤ)を逮捕した。

一方、シリア人権監視団によると、ジュダイダト・ワーディー(ジュダイダト・シャイバーニー)村で武装集団による復讐行為が相次いでおり、最近になって住民6人が殺害されたと住民らが惨状を訴えた。

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ダイル・ザウル県では、SANAによると、内務省総合治安局が「旧体制の残党」を逮捕するための作戦を実施するため、2月3日の午前7時から午後1時までダイル・ザウル市のジャウラ地区、タッブ・ジャウラ地区で外出禁止令を発出した。

内務省総合治安局のダイル・ザウル県支部長の発表によると、これにより多数を逮捕し、武器を押収した。

一方、ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、ダイル・ザウル市の旧総合情報部ダイル・ザウル支部近くにある武器貯蔵施設で爆発が発生した。

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ヒムス県では、SANAによると、シリア軍事作戦総司令部がヒムス市ジャウウィーヤ交差点近くに和解センターを開設した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍事作戦総司令部がラスタン市の自宅で歯科医師のファーディー・アルワーン氏を数日前に逮捕、連行した。

アルワーン氏は、2018年にラスタン市一帯で活動を続けていた反体制勢力とシリア政府の若いに際して、ロシアの代表として仲介を行った人物で、その後も同地におけるロシアの利益を代表する存在として活動を続けていた。

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タルトゥース県では、SANAによると、内務省総合治安局が総合諜報機関の協力を受け、シリア国民への蛮行で知られていたムーサー・アフマド・ハリーファ(ハッファーシュ)を逮捕し、大量の武器を押収した。

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ダマスカス県では、ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、マッザ区のフランス講演近くに仕掛けられていた即席爆弾が爆発した。

死傷者はなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーッス村で何ものかによって撃たれて死亡した女性が遺体で発見された。

シリア人権監視団によると、アブー・ズフール町に設置されている和解センターで、シリア軍事作戦総司令部のメンバーどうしが喧嘩の末、撃ち合い、2人が負傷した。

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アレッポ県マンビジュ市郊外での爆破テロが発生し、女性と子ども多数が死亡:シリア民主軍は関与を否定し、シリア国民軍の仕業と断じる一方、シリアの新政権は犯人に極刑を科すと表明(2025年2月3日)

アレッポ県では、SANAが民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)の発表として伝えたところによると、農業従事者が乗った車に仕掛けられていた即席爆弾がマンビジュ市郊外の街道上で爆発し、女性14人と男性1人が死亡、女性15人が負傷した。

シリア人権監視団によると、女性14人、男性1人、子ども3人、身元不明者3人の合計21人が死亡した。

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ANHAによると、シリア民主軍は声明を出し、「仕掛け爆弾、内部抗争、テロ、混乱、内乱の文化は…トルコの傭兵諸派の行為の生来の一部をなしている」として、シリア国民軍への関与を非難した。

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シリア・アラブ共和国大統領府は声明を出し、アレッポ県マンビジュ市で3日に発生した「爆破テロ」事件について、「犯人の追跡、責任を追及し、極刑を科し、シリアの安全と国民に害を及ぼそうとする者への教訓とする」と表明した。

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シャルア暫定大統領は、パキスタンのシャリフ首相、シリア・レバノン福音教会最高評議会議長のジョゼフ・カッサーブ牧師からそれぞれ大統領就任を祝福する書簡を受け取る(2025年2月3日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、パキスタンのムハンマド・シャバズ・シャリフ首相から大統領就任を祝福する書簡を受け取った。

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シャルア暫定大統領はまた、シリア・レバノン福音教会最高評議会議長のジョゼフ・カッサーブ牧師から大統領就任を祝福する書簡を受け取った。

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ジャウラーニー暫定大統領らとともに、巡礼を行うラティーファ・シャルア(ラティーファ・ダルービー)夫人の映像が公開される(2025年2月3日)

アラビーヤ・チャンネルアラビー・テレビなどは、アフマド・ジャウラーニー暫定大統領らとともに、巡礼を行うラティーファ・シャルア(ラティーファ・ダルービー)夫人の映像を公開した。

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サウジアラビアを訪問中のアフマド・シャルア暫定大統領とシャイバーニー暫定外務在外居住者大臣がメッカを巡礼(2025年2月3日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、サウジアラビアを訪問中のアフマド・シャルア暫定大統領とアスアド・ハサン・シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣は首都リヤドからジェッダに空路で移動した。

続いてメッカを訪問し、ウムラ(小巡礼)を行った。

巡礼を終えたシャルア暫定大統領は、声明でサウジアラビアに改めて謝意を表明し、一行とともに帰国の途についた。

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