米軍がハサカ県のハッラーブ・ジール村、シャッダーディー市の基地に陸路と空路で物資を輸送(2025年2月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機1機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

また、貨物車輛38輌からなる車列が、イラクとの国境に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)からシリア領内に新たに進入し、県内の米軍基地に向かった。

シリア人権監視団によると、米主導の有志連合はまた、シャッダーディー市の基地にも輸送機で物資を搬入した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県南部で前政権崩壊と新政権発足に伴い、電気、学校、パン製造工場、病院といった基本サービスの提供が停止し、住民の生活がさらに困窮:ヒムス市では治安作戦、掃討作戦により商業活動が停滞(2025年2月17日)

シリア人権監視団は、イドリブ県南部で、アサド政権の崩壊とアフマド・シャルア暫定大統領が指導する新政権の発足により、国家機関やその職員が完全に不在となるなか、電気、学校、パン製造工場、病院といった基本サービスの提供が停止し、住民の生活がさらに困窮していると発表した。

シリア人権監視団はまた、ヒムス県ヒムス市のザフラー地区、ザハブ地区などアラウィー派が多く暮らす地域で、治安作戦や掃討作戦の結果、商業活動が停滞していると発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下の「平和の泉」地域から北・東シリア地域民主自治局の支配地に脱出しようとした若者2人がシリア国民軍に所属する武装組織の発砲を受けて、1人が死亡、1人が負傷(2025年2月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域から、北・東シリア地域民主自治局の支配地(M4高速道路以南)に脱出しようとした若者2人が、シリア国民軍に所属する武装組織の発砲を受けて、1人が死亡、1人が負傷した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス川西岸の新政権支配地にあるマフカーン町で、女性1人がシリア民主軍の支配下にある東岸のズィーバーン町からの発砲を受けて死亡(2025年2月17日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ユーフラテス川西岸の新政権支配地にあるマフカーン町で、女性1人が、シリア民主軍の支配下にある東岸のズィーバーン町からの発砲を受けて死亡した。

一方、北・東シリア地域民主自治局は、内務治安部隊(アサーイシュ)がダイル・ザウル県で、「旧体制の残党」多数を逮捕、武器を押収したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍のアブディー司令官はシャルア暫定大統領の就任を祝福(2025年2月17日)

ノース・プレス通信は、シリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官が、アフマド・シャルア暫定大統領の就任を祝福したと伝えた。

同通信とのインタビューのなかで、アブディー司令官は、祝意を示したうえで、「この微妙な時期にシリアを指導できることを望んでいる」と述べたうえで、「安定と国人統合の実現に資するあらゆる取り組みを支援する」と強調した。

新政権との交渉については、「ダマスカスの政府との交渉に相応しい基盤を準備するための取り組みは続いている」と述べた。

シャルア暫定大統領が、クルド人が多く暮らすアレッポ県のアフリーン市を訪問したことについては、「元々の住民の安全な機関を促し、対話を強化するための重要なイニシアチブだった」と評価した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍はアレッポ県、ラッカ県への攻撃を続ける(2025年2月17日)

アレッポ県では、ANHAによると、シリア民主軍広報センターはトルコ軍とシリア国民軍は過去24時間で、ティシュリーン・ダム一帯とカラ・クーザーク橋一帯の13ヵ村と丘陵地1ヵ所に対して中秋的に砲撃を加えたと発表した。

ANHAによると、トルコ軍の有人戦闘機複数機が午後2時頃、スィッリーン町近郊のカスグ村を爆撃した。

**

ラッカ県では、ANHAによると、トルコ軍が午後5時頃、無人航空機1機でアイン・イーサー市近郊のスカイルー村、サフィーヤ村を爆撃した。

**

ANHAによると、シリア民主軍広報センターはトルコ軍、シリア国民軍との戦闘で兵士5人が新たに戦死したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ドゥルーズ派最高位の宗教指導者であるヒクマト・ヒジュリー師:シャルア暫定大統領が指導する暫定政権との関係は「協力と対話の関係」(2025年2月17日)

ドゥルーズ派の最高府であるムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、同派最高位の宗教指導者であるヒクマト・ヒジュリー師の声明をビデオと文書で発信した。

声明の骨子は以下の通り。

現下の暫定救国内閣との関係は、協力と対話の関係である。我々は常に善を促し、各々が自らの社会や地域で活動を開始するよう呼びかけている。それは、それ以外の人々から遠ざかるためではなく、むしろ団結し、協力するためである。我々が出会いの絆を守り続けていることに安心してもらいたい。
暫定内閣とは常に連絡を取り合い、専門家に信頼を寄せつつ、常に対応してくれることを望んでいる。あらゆる面から信頼が寄せられ、運命を共にする者どうしが、独立性にこだわることなく協力し、どのような答えについても隠蔽がなされないことを望んでいる。なぜなら、明瞭さが正しい到達、そして健全な発展への道だからである。
我々は、現在行われているすべての正しい愛国的な歩みを祝福し、暫定内閣との協力に対して手を差し伸べている。暫定内閣も、国内法、国際法の下でその職務に忠実に従い、権力や決定を独占しないことを約束した。
我々は、国民が忠誠と引き換えに食料を得ることの苦しみの繰り返しを望んでいないと明言する。忠誠はアッラーと祖国に対するものであり、国民と祖国の利益が基礎をなす。裏切りも内乱もなく、言葉の意味が歪められることも責任の押し付けもあってはならない。国民的意志こそが基礎をなす。
国民は、これまでの治安の圧制、権威主義、汚職から解放された後、新たな名称や用語を使った同じような体制に戻ることを決して受け入れない。
我々は、これまで表明してきた基本原則を改めて強調する。それは、シリアの領土と国民の一体性、分離拒否、祖国と国民以外に帰属しないことだ。
我々は、尊敬すべき部族の兄弟たちに呼びかける。我々は一つの歴史のなかで、慈愛と友愛のもとで生きてきた。この祖国が二つの色に分かれることを我々は受け入れない。なぜなら、我々はシリアという一体的な織物の一部だからだ。我々の団結と共存の精神を疑う余地はなく、誰もそれを利用することはできない。

(C)青山弘之 All rights reserved.

前政権下で2021年11月まで共和国ムフティーを務めていたアフマド・ハッスーン師:「樽爆弾体制のムフティーと呼ばれることを許さない。なぜなら、私は3度にわたり投獄されたからだ」(2025年2月17日)

ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、前政権下で2021年11月まで共和国ムフティーを務めていたアフマド・ハッスーン師の映像がSNSで拡散された。

映像のなかで、ハッスーン師は「樽爆弾体制のムフティー」ことに反論、「樽爆弾体制のムフティーと呼ばれることを許さない。なぜなら、私は3度にわたり投獄されたからだ」などと主張した。

アレッポ県アレッポ市フルカーン地区にあるハッスーン師の自宅の前では、大規模なデモが発生し、参加者はハッスーン師の処罰を要求、家のなかに押し入ったが、導師はいなかったという。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アルメニア正教会のカトリコス・アラム1世がシャルア暫定大統領の就任に祝意を示す:アゼルバイジャン外務省は、13年ぶりにシリアの臨時代理大使を派遣したと発表(2025年2月17日)

SANAによると、アルメニア正教会のカトリコス・アラム1世が、アフマド・シャルア暫定大統領の就任に祝意を示した。

**

『ワタン』によると、アゼルバイジャン外務省は、13年ぶりにシリアの首都ダマスカスに臨時代理大使を派遣したと発表した。

**

ダマスカス郊外県では、ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、ダマスカス国際空港の整備計画を支援するための物資がトルコから届けられた。

トルコは、113の機器・電子システムおよび専用車輌を提供するとともに、シリア人スタッフを訓練するための教練チームを派遣することを発表している。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国家計画国際協力委員会、経済省、工業省がUNDPと会談、ワークショップを開催:保健省はWHO、UNICEFと会談、シャルア暫定保健大臣はマレーシアのNGOのメルスィー・マレーシアの使節団と会談(2025年2月17日)

SANAによると、国家計画国際協力委員会が国連開発計画(UNDP)の使節団と会談し、開発プロジェクトの立ち上げについて議論した。

国家計画国際協力委員会はまた、イスラーム開発銀行の使節団と会談し、協力関係の発展や関係再活性化などについて議論した。

経済省と工業省も、UNDPとワークショップを開催し、地場産業の振興について議論した。

**

SANAによると、保健省は、国連世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)の使節団と会談し、一次医療ケアセンターの修復計画について議論した。

また、アフマド・シャルア暫定大統領の兄のマーヒル・シャルア暫定保健大臣は、マレーシアのNGOのメルスィー・マレーシアの使節団と会談し、医療分野での協力について議論した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハッラーク宗教関係省報道官は、ラマダーン月に合わせて各県のモスクの美化を目的とした「アッラーの家は我々の住まい」と銘打ったキャンペーンを行うと発表(2025年2月17日)

SANAによると、アフマド・ハッラーク宗教関係省報道官は、ラマダーン月に合わせて、各県のモスクの美化を目的とした「アッラーの家は我々の住まい」と銘打ったキャンペーンを行うと発表した。

**

SANAによると、トルコで活動するパレスチナ人シャイフ・説教師のマフムード・ハサナート師がシリアを訪問し、イドリブ県でムハンマド・アブドゥッラフマーン知事、アブドゥルハミード・ハルフ県宗教関係局長、ムハンマド・アーリフ・ヒムスィー師ら県のシャイフと会談した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連使節団がクナイトラ県サラーム市を視察するなか、イスラエル軍地上部隊は2ヵ村に一時侵攻:シリア・アラブ赤新月社は救急対応チームがイスラエル軍に拘束されたと発表(2025年2月17日)

クナイトラ県では、SANAによると、国連の使節団がサラーム市(旧バアス市)の県庁を訪問した。

シリア人権監視団によると、国連使節団の視察は2月2日に続いて2回目で、県庁舎の設備の利用状況を確認した。

**

一方、シリア人権監視団によると、イスラエル軍地上部隊は、国連使節団のサラーム市視察と前後して、イッシャ村とアスバフ村に侵攻した。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍部隊はその後2ヵ村から撤退した。

**

シリア・アラブ赤新月社は声明を出し、2月15日夜、同社の緊急対応チームがクナイトラ県ラスム・シャーリア地区で女性患者を搬送中にイスラエル軍のパトロール部隊によって拘束されたと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国民対話大会準備委員会がタルトゥース市とラタキア市で対話会合を開催(2025年2月17日)

SANAによると、国民対話大会準備委員会が、タルトゥース県タルトゥース市にある県庁舎で対話会合を開催した。

会合には、政治問題局タルトゥース県(およびラタキア県)事務所長のイヤード・ハッザーア氏も出席、市民活動家、法律家、経済人、医師らが参加し、移行期正義、社会的和解と市民平和の実現、憲法起草、国家機関の改革と再建などについて議論を行った。

準備委員会は続いて、ラタキア県に移動し、ラタキア市の県庁舎で対話会合を開催した。

150人あまりが参加した対話会合では、シリアを市民権を基盤とした文民民主国家とし、国民の要望を反映する必要について議論が集中した。

また、すべての人の自由を保障する法律の制定、社会における寛容と倫理の価値の強化、人格形成への関心の向上、女性の役割の強化と政治参加の保証、生活・経済状況の改善、専門能力に基づく制度の体系的な改革の推進、先進国の経済分野の経験の活用、シリアに対する制裁の解除に向けた取り組みの必要性が強調された。

参加者は、教育分野とその機関への関心の向上、若者の役割の活性化、メディアと文化の役割の強化、司法の改革、市民社会とその機関の役割の確立、権利を保護する法律の発展の必要性を訴えた。

さらに、国内の平和の維持、強力な国防軍の創設、公共サービス機関の再活性化、移行期正義の実現を求めた。

準備委員会のマーヒル・アッルーシュ委員長は、対話の重要性と有効性を強調し、可能な限り多くの有益なアイデアを取り入れることの意義を指摘した。

一方、ヒンド・カバワート委員は、対話の文化を強化し、新しいシリアの建設に向け、社会が経験したすべての傷を癒す必要があると述べた。

また、誰も排除することなく、すべての人の参加によってシリアの未来を描き、健全な基盤の上に正義を確立する必要があると強調した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス県で治安当局が2023年のタダームン区の虐殺の主要な責任者を逮捕:ダイル・ザウル県でも住民に対する拷問に関与していた2人が逮捕(2025年2月17日)

ダマスカス県では、SANAに県治安局のアブドゥッラフマーン・ダッバーグ局長が明らかにしたところによると、同局が2023年のタダームン区での虐殺(男女500人以上が裁判や罪状なしに殺害された事件)に関与した主要な責任者の1人のムンズィル・アフマド・ジャザーイリー容疑者を逮捕した。

この責任者への調査により、虐殺に関与したとされる別の2人も逮捕、3人は関与を認めた。


**

ダイル・ザウル県では、SANAによると、内務省総合治安局が前政権下で民間人に対する拷問に関与していたとされるフドル・ファイサル・ユースフ容疑者、ハサン・ガドバーン容疑者を逮捕した。

**

ハマー県では、『ワタン』によると、「旧体制の残党」がミスヤーフ市近郊のヒヤーリーン町にいたる街道で、国防省部隊を襲撃、これを受け、同地を掃討するためのパトロールが実施された。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、16日に乗り合いタクシー運転手によって誘拐され、女子大学生が遺体で発見された。

一方、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局がタドムル市に、前政権関係者の社会復帰に向けた和解センターを設置した。

**

スワイダー県では、SANAによると、スワイダー市の文化センターで、前政権下の志願兵、警察官に対する社会復帰に向けた和解プロセスが開始された

**

SANAによると、内務省は、バアス党員(民族指導部、地域指導部、支部書記長、支部指導部メンバー、支局書記長、支局指導部メンバー、班書記長)に対して、和解プロセスに応じるよう改めて告知した。

(C)青山弘之 All rights reserved.