ロシアのラヴロフ外務大臣:「シリアの多くの地域は中央の権威と距離を置きたいと考えている…。これはクルド人だけに限られてものではない」(2025年2月26日)

タス通信によると、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は訪問先のカタールの首都ドーハでの記者会見でシリア情勢について以下の通り述べた。

シリアはもはや、外国のプレイヤーの地政学的問題が解決される領域であることを望んでいない…。我々はすべての外国のプレイヤー、すなわちアラブ諸国、西側諸国、中国、ロシア、そしてイランがシリア情勢の安定化に後継することを望んでいる。
欧州諸国は、制裁の緩和にはロシアのシリアからの撤退が必要だと示唆する要求を押し付けようとしている。このような思考は、最近のヨーロッパに特徴的で、「我々と共にあるか、さもなくば敵である」というものだ…。これらの制裁はバッシャール・アサドとその政府を標的とはしていなかった。シリア国民に害をもたらすものだ。(制裁は)前政権よりも受け入れ得ると西側が考えている政府のもとでも続けられている。
シリアの多くの地域は中央の権威と距離を置きたいと考えている…。これはクルド人だけに限られてものではない。彼らはバイデン政権のもとで、何年にもわたって分離主義的な思想を育み、地域のすべての国に受け入れられない範疇となっており、大規模な戦争になる可能性もある。

しかし、他の民族・宗派グループも、現在の状況を利用して、何らかの自治権を主張することをいとわないだろう。

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クナイトラ県でイスラエルのネタニヤフ首相がダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県の武装解除を要求、シリアの新政権が同地に入るのを許さないと述べたことに抗議するデモ(2025年2月26日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、サイダー・ジャウラーン村とガディール・ブスターン村で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が23日に、ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県の武装解除を要求、シリアの新政権が同地に入るのを許さないと述べたことに抗議するデモが行われた。

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ロイター通信:カタールはシャルア暫定大統領が指導するシリアの新政権に対する公務員給与引き上げのための資金供与を米国の制裁に違反する可能性を懸念して保留(2025年2月26日)

ロイター通信は、4人の情報筋の話として、カタールが、アフマド・シャルア暫定大統領が指導するシリアの新政権に対する公務員給与引き上げのための資金供与を保留していると伝えた。

この送金が米国の制裁に違反する可能性があるかどうかが不確実であるためだという。

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英国マディソン市長らからなる英国使節団が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるハサカ県カーミシュリー市のシリア・カトリック教会、民主統一党(PYD)が主導するクルド国民統合諸政党(PYNK)の事務所を訪問(2025年2月26日)

ANHAによると、英国マディソン市のマーティン・ダウンド市長らからなる英国使節団が北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるハサカ県カーミシュリー市のシリア・カトリック教会、民主統一党(PYD)が主導するクルド国民統合諸政党(PYNK)の事務所を訪問した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒサーン村で、正体不明の武装グループが北・東シリア地域民主自治局の職員1人を殺害した。

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シリア民主評議会は国民対話大会について、「長年にわたりこの国の政治情勢を支配してきた排除と周縁化の方針の継続であり、シリア社会を構成するさまざまな勢力を排除し、分断を深めるかたちばかりの措置」と非難(2025年2月26日)

ANHAによると、シリア民主評議会は声明を出し、国民対話大会について、「長年にわたりこの国の政治情勢を支配してきた排除と周縁化の方針の継続であり、シリア社会を構成するさまざまな勢力を排除し、分断を深めるかたちばかりの措置」と批判した。

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トルコ軍が無人航空機1機で、米主導の有志連合が駐留するハサカ県シャッダーディー市の南に位置するダイル・ザウル県ルワイシド村のシリア民主軍の陣地1ヵ所を爆撃、12人を殺害(2025年2月26日)

アレッポ県では、ANHAによると、トルコ軍が午前11時頃、戦闘機複数機でティシュリーン・ダム一帯を爆撃した。

ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、ティシュリーン・ダム一帯、ダイル・ハーフィル市一帯、カラ・クーザーク橋一帯でトルコ軍、シリア国民軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷したと発表した。

ANHAによると、シリア民主軍は3人の兵士が新たに死亡したと発表した。

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ラッカ県では、ANHAによると、トルコ軍が午後7時頃、無人航空機1機でアイン・イーサー市東のフワイジャ村、スカイルー村、ガーズィリー村を爆撃した。

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ダイル・ザウル県では、ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、トルコ軍が午後7時頃、無人航空機1機で、米主導の有志連合が駐留するハサカ県シャッダーディー市の南に位置するルワイシド村一帯に設置されているシリア民主軍の陣地1ヵ所を爆撃したと発表した。

また、ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、この爆撃で軍関係者や民間人12人が死亡したと発表した。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍のコンクリート・プラントで働いていた民間人6人とシリア民主軍の兵士4人が死亡、無人航空機はハサカ市とダイル・ザウル市を結ぶハラーフィー街道でも車を狙って攻撃を行い、これにより民間人2人が死亡した。

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シリア商業会議所のバースィル・ハマウィー会長が解任され、アラー・ウマル・アリー氏が後任の会長に任命(2025年2月26日)

『ワタン』によると、シリア商業会議所のバースィル・ハマウィー会長が解任され、アラー・ウマル・アリー氏が後任の会長に任命された。

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ラタキア県カルダーハ市で内務省総合治安局による検問所設置を発端に戦闘が発生、市民3人が負傷、10人あまりが逮捕(2025年2月26日)

ラタキア県では、SANAによると、内務省総合治安局のムスタファー・クナイファーティー・ラタキア県支部長(少佐)は、カルダーハ市近郊に設置されていた総合治安局の検問所1ヵ所と市内の警察分所を襲撃し、総合治安局は治安と安定の確保のために必要な措置を講じていると発表した。

シリア人権監視団によると、事態を受けて、内務省総合治安局がカルダーハ市内のパン製造所近くにある前政権時代の士官の住居を接収、若い男性ら10人あまりを逮捕した。

カルダーハ市での緊張は、総合治安局が検問所を設置しようとして住居を接収しようとしたことが発端で、これによって接収を拒む住民との間に戦闘が発生、市民3人が負傷した。

若者らの逮捕を受けて、住民数十人がカルダーハ市にある警察の分所近くで抗議デモを行い、若者らの釈放を求めた。

これに対して、内務省総合治安局は空砲で威嚇、増援部隊を派遣して鎮圧を試みた。

一方、シリア人権監視団によると、国防省部隊の車輌がカルダーハ市の自宅に戻ろうとしていたシリア軍の元海軍士官を、ラタキア市内の検問所近くで襲撃し、殺害した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、アイン・シャムス村で国防省部隊が和解プロセスに応じていない約40人を一斉逮捕した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーヒヤト・クドスィーヤー地区で、武装グループによって拉致されていた市民1人が遺体で発見された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イドリブ市で、国防省部隊の兵士1人が自宅で何者かに殺害され遺体で発見された。

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ヨルダン、バーレーン、UAEは国民対話大会開催を歓迎、ヨルダンとバーレーンはラマダーンの祝電をシャルア暫定大統領に送付、エジプトとサウジアラビアはイスラエルのシリアに対する爆撃を非難(2025年2月26日)

SANAによると、ヨルダン、バーレーン、UAEが国民対話大会の開催に歓迎の意を表明した。


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SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、ヨルダン国王のアブドゥッラー2世とバーレーンのハマド・ビン・イーサー・アール・ハリーファ国王からラマダーン月の到来(2月28日)を祝う祝電を受け取った。

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『ワタン』によると、エジプト外務省とサウジアラビア外務省はそれぞれ声明を出し、イスラエルによるシリアへの爆撃を非難、国際社会に対して違反を停止させるために介入するよう求めた。

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SANAによると、サウジアラビアのサルマーン国王人道支援活動センターがシリアの医療分野を支援するため、医療物資を貨物車輛22輌で搬入した。

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アブー・カスラ暫定国防大臣は士官らと会談:シャルア暫定保健大臣は、欧州連合(EU)の使節団と会談(2025年2月26日)

国防省によると、ムルハフ・アブー・カスラ暫定国防大臣は、士官らと会談、軍事情勢の進捗や国防省への武装組織の統合プロセスについて意見を交わした。

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SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領の兄のマーヒル・シャルア暫定保健大臣は、欧州連合(EU)の使節団と会談し、医療分野での協力の方途について議論した。

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シャルア暫定大統領はシャイバーニー暫定外務在外居住者大臣とヨルダンを訪問し、国王アブドゥッラー2世や首脳らと会談(2025年2月26日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、アスアド・ハサン・シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣とともに、空路でヨルダンに向かい、首都ヨルダンのマルカ王立空港に到着、国王アブドゥッラー2世の出迎えを受けた。

シャルア暫定大統領はアブドゥッラー2世と二者会談を行い、両国にかかわる複数の問題について協議した。

続いて、シャルア暫定大統領とアブドゥッラー2世は、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣、ヨルダンの皇太子フサイン・ブン・アブドゥッラー2世、ジャアファル・ハッサーン首相、アイマン・サファディー外務大臣を加えて会談を継続した。

会談はバスマーン宮殿で行われた。

一連の旅程を終えたのち、大統領府は声明を出し、首脳会談において、すべての分野での協力の発展、連携を維持・強化するための共通のフォーマットの確定について議論、協力関係の進化し、連携を継続することを確認したと発表した。

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