シリア人権監視団によると、イスラエル軍の偵察機がクナイトラ県とダルアー県(ジュバイリーヤ村、ナワー市西部)の上空に飛来し、多数の照明弾を投下した。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある「ユーフラテスの盾」地域内のバーブ市で、シリア国民軍に所属する武装グループが市内の結婚式場の一つを急襲し、人気歌手のウマル・ハイリー氏を拘束、暴行を加えたうえで髪を刈るなどする事件が発生した。
同監視団が得た情報によると、ハイリー氏が前政権下のシリア軍を称賛する歌を歌ったことが拘束と暴行の理由で、「シャッビーハ」の容疑がかけられたという。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市で、正体不明の武装グループが内務省総合治安局の検問所を狙って銃撃した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サイイダ・ザイナブ町で、シーア派の若い男性がタクシー運転中に正体不明のグループの暴行を受け、死亡した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、1ヵ月前にジャブラ市で内務省総合治安局に逮捕されていた若い男性が拷問の末に死亡した。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、7月31日深夜から8月1日未明にかけ、ズィーバーン町にあるシリア民主軍の軍事拠点が、ダーイシュ(イスラーム国)に属するとみられる武装グループの襲撃を受け、兵士6人が死傷した。
また、ANHAによると、ハワーイジュ・ズィーバーン村に設置されている北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の検問所が武装グループの襲撃を受け、アサーイシュ部隊が戦闘の末、これを撃退した。
シリア人権監視団によると、この戦闘で武装グループのメンバー1人が負傷した。
さらに、シリア人権監視団によると、ハワーイジュ・ブーマスア村でも、ダーイシュのスリーパーセルによる攻撃が発生し、アサーイシュの車輌が銃撃を受け、隊員1人が負傷した。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、カラーマ村では、ダーイシュのスリーパーセルがシリア民主軍の軍用車輌を攻撃し、兵士1人が負傷、これを受けてアサーイシュが現場周辺を捜索し、襲撃に関与した疑いのある4人を拘束した。
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シリア人権監視団、スワイダー24によると、スワイダー県内の各所で一斉にデモが行われ、アフマド・シャルア移行期政権を拒否し、同政権の全ての部隊の県からの撤退を要求した。
デモが行われたのは、スワイダー市のカラーマ広場、シャフバー町、サリーム村など。
スワイダー24によると、デモはまた、サルハド市、カナワート市、マフアラ村、アブー・ズライク村など複数の村々でも行われ、市民数百人が参加した。
参加者たちは、スワイダー県の生活インフラが麻痺し、人道状況が悪化している現状を踏まえて、同県に対するアフマド・シャルア移行期政権による封鎖を解除すること、ヨルダンとの間に人道回廊を開設して民間人の生活必需品を確保し、自由な移動を保証することなどを訴えた。
また、同県での一連の事件を調査するために7月31日に司法省が設置した委員会が独立性と信頼性に欠けると批判、中立的な国際調査を開始するよう求めた。
デモでは、「お前らを信用しない」、「独立国際委員会を求める」、「シリア国営メディアは嘘つきだ」といったシュプレヒコールが連呼され、同様のスローガンが書かれた横断幕が掲げられ、シャルア移行期政権への不信感が表明された。
スワイダー24によると、スワイダー市のカラーマ広場でのデモには、数百人が参加した。
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一方、SANAによると、ダマスカス県のウマウィーイーン広場で、シリアの内政への外国、とりわけイスラエルからの干渉に反対し、国家によるシリア全土の治安強化の取り組みを支持するデモが行われ、市民らが参加した。
デモ参加者は、シリア国旗や、国民の団結を堅持し、一つの国民としての平和を守り、あらゆる扇動的な言動を拒否することを訴える横断幕を掲げた。
参加者たちはSANAの取材に対し、敵が押し付けようとする分裂の企図を拒み、違法な武装勢力との戦いにおいて軍と治安部隊を支持すると強調した。
また、参加者たちは、宗派主義的・分裂主義的な全ての声に対抗する愛国的な言説の必要性を訴え、シリアは国民の結束と自由な主権国家への強い願いによって、いかなる分断の試みをこれからも阻み続けると強調した。


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シリア人権監視団によると、シャルア移行期政権支配下のダルアー県のサナマイン市とダマスカス郊外県のハラスター市でも同様のデモが行われた。
また、シリア人権監視団によると、同様の抗議デモは、アレッポ市のサアドゥッラー・ジャービリー広場、ラタキア市中心部の広場などでも行われた。
これらの集会は厳戒態勢のもと、国営メディアが大きく取り上げる中で行われ、活動家の一部は「当局による組織的な政治プロパガンダの演出」に近いものと評しているという。
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シリア人権監視団は特別情報として、シリア民主軍の司令部が、アフマド・シャルア暫定政権との交渉が不調に終わり、政治的成果を得られなかった場合、トルコとの接近やオスマン帝国議会で1920年に採択された「国民誓約」(ミサク・ミッリ)に応じることを検討していることが明らかになったと発表した。
一部の情報筋によると、トルコはシリア民主軍とシャルア暫定政権の和解交渉を意図的に妨害し、シリア民主軍を自国の政治的枠組みに引き込み、「国民誓約」に沿った形で同盟者を確保する戦略をとっているという。
一部分析では、トルコ政府とクルディスタン労働者党(PKK)のアブドゥッラ・オジャラン指導者の間で進められる和平プロセスもこの戦略に関連しており、北・東シリアの勢力バランスを再構築するための政治的・戦略的布石になる可能性があるとみられている。
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SANAによると、トルコ航空の運航便が、140人の乗客を乗せて、14年ぶりにイスタンブール空港からアレッポ国際空港に到着した。
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マシュハド・チャンネルによると、アフマド・シャルア暫定大統領のアフマド・ムワッファク・ザイダーン氏が任命された。
ザイダーン氏はジャズィーラ・チャンネルのパキスタン支局長を長らく務め、アフガニスタンやパキスタン情勢について報道、アル=カーイダ総司令部の指導者ウサーマ・ビン・ラーディンと直接面会するなど、アル=カーイダを含むイスラーム主義組織の指導者たちとの関係が取り沙汰されて、これらの組織への姿勢が共感的だなどと批判されていた人物。
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