米商務省産業安全保障局(BIS)はシリア向け民生用輸出のライセンス要件を緩和する規則を発表(2025年8月28日)

米商務省産業安全保障局(BIS)は、声明を出し、シリア向け民生用輸出のライセンス要件を緩和する規則を発表した。

この緩和措置により、純粋に民生用途のみを持つ米国原産の物品、ソフトウェア、技術(BIS規則において「EAR99」と分類されるもの)、消費者向け通信機器、民間航空関連の一部品目については、輸出ライセンスなしでシリアへ輸出できるようになる。

また、通信インフラ、衛生、発電、民間航空に関連する輸出のライセンス承認も促進される。

その他の軍民両用品目については、個別審査の対象となる。

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シャルア移行期政権の支配下にあるダイル・ザウル県マヤーディーン市にダーイシュのメンバーだったサイード・フサイン・グナーシュが帰郷(2025年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の支配下にあるマヤーディーン市に、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーだったサイード・フサイン・グナーシュが数日前に帰郷した。

グナーシュは、シャームの民のヌスラ戦線が活動を開始した当初のメンバーで、その後、アブー・フィダー・トゥーニスィーとともに離反、2014年にマヤーディーン市を掌握したダーイシュに加わり、同組織のハイル州の教育庁長官となった。

2018年にシリア民主軍によってハサカ県で逮捕され、2021年に釈放され、ハサカ県のトゥワイナ村に居住していた。

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シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会調整渉外局をダマスカス県スーマリーヤ地区での武装グループによる住民の強制移住をシャルア移行期政権の犯罪・人権侵害と非難(2025年8月28日)

シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会調整渉外局は、フェイスブックを通じて声明を出し、ダマスカス県スーマリーヤ地区での武装グループによる住民の強制移住を強く非難した。

声明の内容は以下の通り。

シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会調整渉外局は、ダマスカス県スーマリーヤ地区でシャルア暫定大統領が指導する事実上の政権が行った犯罪と露骨な人権侵害を断固として非難する。
この政権は、アラウィー派であることを理由に、住宅を強制的に襲撃・退去させ、所有権を証明する法的文書を無視し、憎悪と差別に基づいた排他的な方針を露呈させた。この犯罪には、暴行、宗派的な罵倒、公然の侮辱、さらには女性への攻撃までもが伴い、宗教的価値観と人道的慣習への露骨な侵害が含まれていた。
これらの行為は音声や映像で記録されており、突発的事件ではなく、国際人道法の明白な違反であり、抑圧とテロ、そして市民の権利の剥奪に基づくこの政権の本質を示している。
これを踏まえて、評議会は以下の通り宣言する。

1. 欧州連合、国連、人権団体への働きかけを含む国際的な緊急行動を即時に開始し、これらの侵害を阻止し、責任者を追及すること。
2. 画像・映像・証言を含む法的ファイルを作成し、国際機関に提出して公式調査と訴追を求めること。
3. 独立・自由なメディアを通じてこれらの侵害を暴露し、人権団体やシリア人権監視団と協力してスーマリーヤ地区での出来事に光を当てること。
4. シャルア暫定大統領が指導する事実上の政権に対し、被害者の安全に関する全責任を負わせ、これらの犯罪が決して不処罰のままでは終わらないこと、もはや免罪の時代は終わったことを強調すること。

こうした行為が続けば、市民の命を脅かすだけでなく、シリア社会の分断を深め、終わりなき紛争への扉を開くことになる。そのすべての結果に対して事実上の政権は全面的な責任を負うことになる。
シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会調整渉外局は、これらの犯罪を最も強い言葉で非難し、人間の尊厳は決して侵してはならない一線であり、罪のない人々への攻撃は、加担したすべての者に永遠に汚名をもたらすと強調する。

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武装グループがダマスカス県スーマリーヤ地区で住民に対して48時間以内の退去を命じ、住民は家財道具などを残したまま強制移住を余儀なくされる(2025年8月28日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県のマアダミーヤト・シャーム市方面から来た武装グループが、スーマリーヤ地区で住民に対して48時間以内の退去を命じ、住民は家財道具などを残したまま強制移住を余儀なくされた。

武装グループは、住民に対して暴行と脅迫を加え、電気警棒を振るって退去を強要した。

また、アラウィー派が所有する複数の住宅に侵入し、若い男性2人を拘束、ダマスカス県が発行した登記簿を破り捨てるなど、住民に圧力をかけ退去を強制した。

強制移住を求められた住民のなかには、退役兵士も含まれているほか、スーマリーヤ地区で引き続き居住することを希望する者に対して、新しいビジュアル・アイデンティティが付された登記簿を提示することが条件として課された。

一部の住民はマッザ86地区へ避難したが、多くの住民は住居を失ったという。

シリア人権監視団によると、これを受けて、スーマリーヤ地区に居住するアラウィー派の住民が抗議行動を行い、オートストラード・マッザ(高速道路)を封鎖する構えを示した。

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国防省所属の部隊(シリア軍)がハマー県サルハブ市の病院を一時占拠し、老人らに暴行を加える(2025年8月28日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県出身の若い男性が、何者かに刺殺された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ブスル・ハリール市で、若い男性が正体不明の武装グループに銃で撃たれて死亡した。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、バーニヤース市内の商店で、正体不明の武装グループが住民を銃撃し、その場で死亡させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、数十台の車輛に乗った国防省所属の部隊(シリア軍)の兵士がサルハブ市の殉教者シャイフ・シャアバーン・マンスール(アラウィー派の名士)病院を数時間にわたって占拠した。

兵士らは、高齢の男性やシャアバーン・マンスール師の息子のムハンマド氏ら複数の民間人に暴行を加えた。

この部隊は、その後23mm機関銃を搭載した車輛や装甲車に護衛されながらジャブラ市方面に向かった。

シャアラ村にも、戦車や砲兵を搭載した車輛、兵士を乗せた40台以上の車からなる別の部隊が駐留した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジャブラ市とその周辺で、ハマー県サルハブ市から移動してきた部隊が展開し、市内と周囲のすべての道路が封鎖された。

一方、内務省は、フェイスブックを通じて、県の内務治安部隊が精密な治安作戦を実施し、旧シリア空軍少将でイドリブ県タルマーニーン村出身のリヤード・アブドゥッラー・ユースフ容疑者を逮捕することに成功したと発表した。

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内務省は、フェイスブックを通じて、第62回ダマスカス国際博覧会の会場で警備にあたる内務治安部隊の写真を公開した。

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イスラエルのネタニヤフ首相は同国のドゥルーズ派の最高宗教指導者であるムワッファク・タリーフ師の施設内に設置されている作戦司令室を訪問(2025年8月28日)


タイムズ・オブ・イスラエルによると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、シリアのドゥルーズ派を支援することを目的として、ドゥルーズ派が多く暮らす北部のジュリス市に設置された作戦司令室を訪問し、以下の通り述べた。

私は天真爛漫な人間ではない。我々が誰を、何を相手にしているのか理解している。だからこそ軍事力を行使した。
トランプ大統領にこう言った。我々は同じ理念を信じている。それは「力を通じた平和」と呼ばれるものだ。まず力があり、それから平和が来る。我々の地域では、そしてここだけではないが、まず力が必要だ。

ネタニヤフ首相によると、イスラエルがシリアのドゥルーズ派に関して追求している三つの目標は以下3点。

1. スワイダー県およびシリア各地のドゥルーズ派の保護
2. 首都ダマスカスの南方に非武装地帯を設置すること。
3. シリア南部のドゥルーズ派に人道支援物資を送るための人道回廊を設けること。

作戦司令室は、イスラエルのドゥルーズ派の最高宗教指導者であるムワッファク・タリーフ師の施設内に設置されている。

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イスラエルとシリアは、イスラエルがドブ山とシャブアー農場をシリアに引き渡し、その見返りとしてシリアがゴラン高原への主権要求を停止する案を前向きに検討していたとの報道を否定(2025年8月28日)

イスラエル公共放送局(KAN)は、イスラエルがヘルモン山(シャイフ山)南西のドブ山(シリア領)とシャブアー農場(レバノン領)をシリアに引き渡し、その見返りとしてシリアがゴラン高原への主権要求を停止する案を前向きに検討していたと伝えた。

イスラエル政府は、この案の実現可能性を調査していたが、スワイダー県での事件を受けて中断された。

しかし、将来的に再開される可能性は排除されていないという。

これに関して、イスラエルの首相府は「情報は完全なフェイクニュースである」とコメントした。

シリア政府に近い筋も、イスラエルとシリアの間で安全保障協定が成立した後に、ドブ山の処遇をゴラン高原の問題と結びつけるについては否定しなかったものの、この件が安全保障協定の交渉のなかで議題はされていないと述べた。

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イスラエル軍がダマスカス郊外県でアサド政権崩壊後初となる空挺降下作戦を実施(2025年8月28日)

SANAによると、シリア軍の部隊は8月26日、ダマスカス郊外県のマーニヤ山一帯での巡回中に、イスラエル軍の監視・盗聴装置を発見した。

情報筋によると、部隊が装置を処理しようとした際、イスラエルの航空攻撃に遭い、複数の兵士が死傷し、また装備も破壊された。

また、イスラエルの友人・無人航空機による攻撃は27日夕方まで続き、部隊が現場に近づくことを阻止、これに対してシリア軍部隊はイスラエル側の攻撃システムの一部を破壊し、兵士の遺体を回収した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍のヘリコプター4機が27日深夜から28日未明にかけてキスワ市近郊に低空で飛来し、アサド政権崩壊後初となる空挺降下作戦を実施、兵士らがパラシュートで降下した。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍の戦闘機は27日、計15回の爆撃を2段階に分けて実施し、マーニア山にある第4連隊所属の韓国製SKレーダー基地、キスワ市近郊のシリア軍拠点、かつてレバノンのヒズブッラーが使用していたロシア製携帯式対空ミサイル・システム(イーグラS/SA-24グリムニツァ)複数基を攻撃した。

イナブ・バラディーが、匿名の軍事情報筋の話として伝えたところによると、作戦は2時間以上続いたが、その目的や詳細は明らかにされていないという。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍部隊がルワイヒーナ村に侵入し、村出身の若い男性2人を拘束、連行した。

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ムワッヒド・ドゥルーズ精神指導部があるスワイダー県カナワート市をアリーカ村の武装勢力が訪れ、国民防衛部隊への参加を発表(2025年8月28日)

スワイダー24によると、ムワッヒド・ドゥルーズ精神指導部があるスワイダー県カナワート市を、アリーカ村の武装勢力が訪れ、国民防衛部隊への参加を発表した。

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スワイダー県ヒルバト・サマル村を拠点とする武装集団がイラー村の民家を重機関銃で攻撃(2025年8月28日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ヒルバト・サマル村を拠点とする武装集団が、イラー村の民家に対して重機関銃で射撃を行った。

また、シリア人権監視団によると、サルハド市出身の若い男性3人が、首都ダマスカスに向かう途中で武装グループに誘拐された。

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スワイダー24によると、スワイダー市中心部のサラーヤ広場で、誘拐された女性たちと強制失踪者の帰還を求める集会が行われた。

スワイダー24によると、ガーリヤ村でも、同様のデモが行われた。

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SANAシリア人権監視団によると、シリア・アラブ赤新月社は本日、再開されたダマスカス・スワイダー街道を通じて初めてとなる支援物資の輸送を行った。

物資は、スワイダー県のシャフバー町に届けられた。

支援物資の輸送は、これで21回目。

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シリア人権監視団は、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエルの爆撃による死者総数が1,990人に達したと発表した。

内訳は以下の通り。

・スワイダー県住民:725人(大多数がドゥルーズ派)、うち167人が民間人(子供21人の女性57人を含む)
・国防省・治安部隊要員:477人(うちベドウィン部族出身40人とレバノン国籍の武装兵1人)
・イスラエルの爆撃で死亡した国防省・内務省要員:15人
・国防省庁舎に対するイスラエルの爆撃で死亡した民間人:3人(女性1人と身元不明者2人)
・スワイダー県での戦闘中に死亡した報道関係者:2人
・国防省・内務省によって処刑されたドゥルーズ派住民:765人(うち女性69人、子供15人、高齢者多数、スワイダー国立病院の医療スタッフ20人)
・ドゥルーズ派武装勢力によって処刑されたベドウィン部族出身者:3人(うち女性1人、子供1人)

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ダルアー市とハマー市でシリア・アラブ赤新月社が国際失踪者デーに合わせて連帯集会を開催(2025年8月28日)


ダルアー県では、SANAシリア人権監視団によると、シリア・アラブ赤新月社のダルアー県支部が国際失踪者デー(8月30日)に合わせて、ダルアー市の空港(マタール)地区にある支部庁舎前で連帯集会を開催した。

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ハマー県では、SANAによると、シリア・アラブ赤新月社ハマー県支部が、ハマー市バルナーウィー地区の本部前で国際失踪者デーに合わせて連帯集会を開催した。

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シャルア暫定大統領はサウジアラビアのアブドゥッラー投資副大臣、サウジ・シリア・ビジネス評議会議のアブー・ニヤーン議長と会談(2025年8月28日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、首都ダマスカスの人民宮殿で、サウジアラビアのアブドゥッラー・ビン・アリー・ドゥバイヒー投資副大臣、サウジ・シリア・ビジネス評議会議のムハンマド・アブー・ニヤーン議長、並びに随行代表団と会談、投資協力の発展・強化の方途について意見が交わされた。

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SANAによると、この会談に先立って、ムハンマド・バシール・エネルギー大臣が、首都ダマスカスのエネルギー省でサウジアラビアのフアード・ムーサー・エネルギー省次官と、サウジアラビアの企業との石油および電力分野にかかる協力協定1件と覚書6件に署名した。

署名された協定と覚書は、電力プロジェクト、送電・配電ステーション、地球物理・地質調査、石油分野のフィールドサービス、井戸の掘削・保守、技術研修・人材育成、石油・ガス田の開発と管理のための統合ソリューション提供に関する協力などを定めている。

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シャルア暫定大統領はサラーマ総合諜報機関長官同席のもと、イラクのシャトリー国家諜報機構長官と会談(2025年8月28日)

大統領府は、Xを通じて、アフマド・シャルア暫定大統領が、フサイン・サラーマ総合諜報機関長官同席のもと、首都ダマスカスで、イラクのハミード・シャトリー国家諜報機構長官と会談、地域の最新情勢、とりわけ安全保障問題について議論、シリア領土の統一と主権の尊重、シリアの安定が地域の安全保障にとって不可欠な要素であることが強調された、と発表した。

会談ではまた、経済分野、特に両国間の貿易交流の活性化や国境検問所の開放を通じて、両国民の利益に資する取り組みについても協議が行われた。

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シャルア暫定大統領は2025年政令第149号を発令し、移行期正義国民機構の委員を任命(2025年8月28日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は2025年政令第149号を発令し、移行期正義国民機構の委員を任命した。

任命された委員は以下の通り。

第1条: 移行期正義国家機構委員会は、以下のメンバーで構成される:
・アブドゥルバースィト・アブドゥッラティーフ(委員長)
・ザフラ・ナジーブ・バラーズィー(副委員長)
・アフマド・サイフー・サイフー
・ジュマーナ・リヤード・サイフ
・ハサン・ムハンマド・ジュブラーン
・ヤースミーン・アリー・ミシャアーン
・ムハンマド・ハイル・ムハンマド・アイユーブ
・ムハンマド・イブラーヒーム・ダギーム
・アフマド・ムハンマド・ハズルーマ
・ランド・マルワーン・サッバーグ
・ファタート・ムハンマド・サクル
・トゥルキー・アブドゥルアズィーズ・アブドゥルハミード
・ラディーフ・ムスタファー・アンワル

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