中・西部シリア政治評議会(PCCWS)はダマスカス県スーマリーヤ地区でのアラウィー派住民らの強制移住について「宗派政策に基づく強制移住」だとして強い懸念を表明、人道的価値と国際法・国際規範に対する違反だと非難(2025年8月29日)

中・西部シリア政治評議会(PCCWS)は、フェイスブックを通じて声明を出し、ダマスカス県スーマリーヤ地区でのアラウィー派住民らの強制移住について「宗派政策に基づく強制移住」だとして強い懸念を表明、人道的価値と国際法・国際規範に対する違反だと非難した。

そのうえで、国際機関および国連シリア特使への働きかけ、現地の市民団体・地域組織との連携強化を通じた強制政策への社会的連帯の構築、同様の犯罪を阻止し、加害者を追及するため外交・政治・人道的努力の継続を主唱した。

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ダーイシュ(イスラーム国)は機関紙『ナバア』の社説で、アレッポ県バーブ市とイドリブ県アティマ村で米主導の有志連合がシャルア移行期政権と連携して実施したダーイシュ幹部を標的とした攻撃を強く非難(2025年8月29日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、機関紙『ナバア』第510号の社説で、アレッポ県バーブ市とイドリブ県アティマ村で米主導の有志連合がアフマド・シャルア移行期政権と連携して実施したダーイシュ幹部を標的とした攻撃を強く非難した。

ダーイシュは社説のなかで、アティマ村での攻撃を「前体制による化学兵器虐殺よりも醜悪」と表現、「ジャウラーニーの虐殺」と評して、シャルア暫定大統領を名指しで非難した。

また、こうした攻撃とシャルア移行期政権の台頭を結びつけ、同政権を「イスラームの敵」、「ジハード組織を弾圧するターグート(僭主)の延長線にいる」と断じた。

さらに、「西側はジハードの環境から生まれた武装派閥を利用して新たな独裁者を作り出した」、「ターグート製造の極み」と評した。

社説は、その一方、西側が「テロの製造」という言葉を利用し、巨額の予算やプログラムをもって、ジハードのイメージを歪めようとしたと批判、ダーイシュはこれに対して「正義のテロ」で応じ、その影響は複数の大陸に及んでいると主張した。

そのうえで、「有志連合はこれ(正義のテロ)を止められなかったため、ジハード主義を背景に持つ新たなターグートを製造し、ダーイシュに立ち向かわせている」と主張した。

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バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使:「シャルア暫定大統領はイスラエルを信用していない」「私はシャルア暫定大統領を信頼している」(2025年8月29日)

トーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使は、ポッドキャストのマリオ・ナウファルのインタビューに応じた。

マリオ・ナウファルによると、インタビューのなかでのバッラク大使は以下の通り述べた。

私は彼(シャルア暫定大統領)を信じ、信頼している。彼の目標は我々の目標と一致していると確信している。
彼は、隣国との摩擦をなくし、周辺諸国との理解を築き、シリアを繁栄と安定の新しい道に戻そうとしている。
シリアには代替プランは存在しない。だからこそ我々はシャルアとそのチームを資源や説明責任をもって支援すべきだ。
ガザでの出来事以来、多くのアラブ諸国はイスラエルを信頼していない。シャルアも同様だ…。だが、彼は国益のために交渉する準備がある。
(シリアへの制裁解除を行わなければ)混乱とアサド政権時代より悪い状況に逆戻りする。
イスラエル人は(2023年)10月7日以降、サイクス・ピコに基づく国境線はもはや意味を持たないと考えており、自国を守るために自由に行動している。
(イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は)レバノンに寛容と理解の余地を与えるべきだ。誰にでも厳しく振る舞い、やりたい放題では、結局自らに跳ね返る。
全員が和平を口にしているが、依然として部族的な傷、相互不信、過去の戦争の亡霊に縛られている。

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ダマスカス郊外県ザーキヤ町で、シャルア移行期政権の刑務所に3ヵ月以上にわたり裁判を経ずに拘束され続けている子供らの釈放を訴えるデモ(2025年8月29日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザーキヤ町で、数十人の市民が抗議集会を開き、アフマド・シャルア移行期政権の刑務所に3ヵ月以上にわたり裁判を経ずに拘束され続けている子供らの釈放を訴えた。

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ダマスカス県スーマリーヤ地区で武装勢力によるアラウィー派の貧困世帯への強制退去を求める動きが続く(2025年8月29日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、スーマリーヤ地区で武装勢力によるアラウィー派の貧困世帯への強制退去を求める動きが続いた。

同地では、政権に近いとされるアラウィー派の有力者や一部実業家の仲介により、事態の沈静化と解決策が試みられていたが、武装勢力による脅迫は続いているという。

シリア人権監視団によると、同地区の入口に多数のトラックが集まり、住宅の強制退去準備が進められており、住民らは口頭で「残るか出るかは自由」と伝えられる一方で、「残れば殺害する」との脅迫も受けたという。

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米軍の貨物車輛20台からなる車列が、イラク・クルディスタン地域からシリアに入り、ハサカ県カスラク村の基地に兵站物資を輸送(2025年8月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の貨物車輛20台からなる車列が、イラク・クルディスタン地域からシリアに入り、カスラク村の基地に兵站物資を輸送した。

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シリア民主軍がダイル・ザウル県ズィーバーン町でダーイシュのテロ細胞を摘発(2025年8月29日)


シリア民主軍広報センターは、同軍の特殊任務部隊(コマンドーズ)が未明にダイル・ザウル県ズィーバーン町でダーイシュ(イスラーム国)のテロ細胞を摘発し、武器や弾薬を押収したと発表した。
一方、シリア人権監視団によると、ズィーバーン町の幹線道路にあるシリア民主軍の検問所が、正体不明の武装グループの銃撃を受けた。

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イスラエル軍はシリア南部で夜間作戦を実施し、同軍に対するテロ活動を行おうとしていた複数の容疑者を逮捕したと発表(2025年8月29日)

イスラエル軍は、Xを通じて、シリア南部で夜間作戦を実施し、イスラエル軍に対するテロ活動を行おうとしていた複数の容疑者を逮捕したと発表した。

作戦は、第210師団指揮下の第226旅団と、諜報部門の第504部隊が参加、容疑者の逮捕とともに、武器類も発見・押収した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、軍用車輛複数台と戦車1輛からなるイスラエル軍部隊が、東サムダーニー村に侵入し、大規模な家宅捜索を実施した。

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ヒムス市のナズハ地区に住むアラウィー派の男性が殺害され、遺体で発見(2025年8月29日)

シリア人権監視団は、独自筋の情報として、8月25日付の大統領令(政令)により、シリア各地の判事40人以上の辞任が受理されたと発表した。

この辞任は自発的なものではなく、拒否すれば罷免や汚職容疑の捏造による処分を受けるとの暗黙の脅しのもと、強制的に提出させられたという。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市のナズハ地区に住むアラウィー派の男性が頭部を銃撃され死亡した状態でワアール病院内で発見された。

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スワイダー市でシャルア移行期政権の国防省を支持するベドウィン系武装勢力がRPG弾を発射(2025年8月29日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の国防省を支持するベドウィン系武装勢力がスワイダー市入口に位置するハルービー地区からラジュム・ザイトゥーン地区に向けてRPG弾を発射した。

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シリア人権監視団によると、スワイダー県で負傷した民間人がウルガー村に設置された検問所を通過し、首都ダマスカスの病院へ治療のため搬送された。

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ANHAは、7月中旬にアフマド・シャルア移行期政権の国防省・内務省合同部隊によって拘束されたスワイダー県の住民100人以上(未成年や高齢者を含む)が、現在もダマスカス郊外県のアドラー中央刑務所に不当に拘束され続けていると伝えた。

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スワイダー24によると、スワイダー市中心のサマーラ広場で、7月のアフマド・シャルア移行期政権の国防省・内務省の合同部隊の侵攻で殺害された犠牲者約200名を追悼する集団追悼式が執り行われ、遺族らは弔問に訪れた数千人からの哀悼を受けた。

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スワイダー24によると、クライヤー町でも、住民らが、ろうそくを灯して、殉教者を追悼した。

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トルコ軍がアレッポ県ティシュリーン・ダム一帯を無人航空機で爆撃(2025年8月29日)


アレッポ県では、ANHAシリア人権監視団によると、トルコ軍が午前3時頃、ティシュリーン・ダム一帯(シリアテル塔一帯)を無人航空機で爆撃した。

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ANHA:シャルア移行期政権は北・東シリア地域民主自治局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区で、「トルコの傭兵」と協力して軍事動員を進め、子どもたちを徴用してアサーイシュの拠点を撮影させている(2025年8月29日)


ANHAは、アフマド・シャルア移行期政権が、3月10日の合意に基づいて県の内務治安部隊を展開させている北・東シリア地域民主自治局支配下のアレッポ県アレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区で、「トルコの傭兵」(シリア国民軍諸派)と協力して軍事動員を進め、子どもたちを徴用して内務治安部隊(アサーイシュ)の拠点を撮影させるなどといった、多くの協定条項に違反する行為を行っていると伝えた。

シャルア移行期政権はまた、シリア国民軍諸派と協力し、土嚢の築造、病院、学校、工場、住居といった民間施設の軍事拠点としての転用、住民は両地区への攻撃の準備が進められていると見ているという。

軍事拠点に転用されたことが確認された民間施設には、シリア・フランス専門病院、カリマ学校、アブドゥッラティーフ・ナアナア学校、イスカンダルーン学校、アストゥーリヤーン病院、イブラーヒーム・ブン・アドハム・モスク、アレッポ農業局庁舎など数十の施設が含まれる。

一方、子どもを利用した情報収集活動については、低所得家庭の子どもたちを徴用し、菓子や煙草を与えて誘惑したうえで、アサーイシュの拠点を撮影させ、県の内務治安部隊に情報を渡させており、これまでに6人の子どもが関与したことが確認されているという。


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シリア人権監視団によると、シャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区の周辺で厳戒態勢が敷かれ、シャルア移行期政権の県内務治安部隊の要員が、学校や病院の屋上に多数展開したほか、周辺の高層ビルや空き家、廃屋に拠点を構築した。

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人民議会選挙高等委員会は支部委員会委員選出に対する異議申立期間を、8月31日まで延長すると発表(2025年8月29日)

人民議会選挙高等委員会は、フェイスブックを通じて、支部委員会委員選出に対する異議申立期間を、8月31日(日)の就業時間終了まで延長すると発表した。

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シャルア暫定大統領はヒムス県を訪問し、ダール・サラーム・プロジェクトの起工式を執り行うとともに、ハマー県、イドリブ県を訪問(2025年8月29日)


大統領府は、Xを通じて、アフマド・シャルア暫定大統領が、ヒムス県を訪問し、アブドゥッラフマーン・アアマー県知事の立ち会いのもと、ダール・サラーム・プロジェクトの起工式を執り行った、と発表した。

SANAによると、ダール・サラーム・プロジェクトは、ヒムス・アヴェニュー、ヒムス勝利のブールヴァールなどの重要事業が含まれている。

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大統領府は、Xを通じて、シャルア暫定大統領が、ヒムス県の有力者や名士らと会談したと発表した。

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大統領府は、Xを通じて、シャルア暫定大統領が、ヒムス県に続いてハマー県を訪れ、同県の有力者や名士らと会談したと発表した。





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ムラースィルーンによると、シャルア暫定大統領は、その後イドリブ県のサラ―キブ市を訪問した。

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イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所でシリア・トルコ間のトランジット車輛の運航再開(2025年8月29日)


イドリブ県では、SANAによると、バーブ・ハワー国境通行所で、シリア・トルコ間のトランジット車輛の通過再開の式典が行われた。

トランジット車輛の運航は15年ぶり。

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