ヒズブッラーの専門家がファーティミーユーン旅団にドローンの使用方法を教練するためヒムス県のタドムル市に(2022年7月26日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒズブッラーの専門家が、アフガニスタン人の民兵組織ファーティミーユーン旅団に無人航空機(ドローン)の使用方法を教練するため、タドムル市に到着した。

ファーティミーユーン旅団はタドムル市東の丘陵地帯に約40人が展開、同地にイラン製のドローン複数機とヒズブッラーの技術者を乗せた車が向かったという。

AFP, July 26, 2022、ANHA, July 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2022、Reuters, July 26, 2022、SANA, July 26, 2022、SOHR, July 26, 2022などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長:「ハマースとシリア政府の関係正常化に私は個人的に関心がある」(2022年7月25日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、シリア政府とパレスチナのハマースの関係正常化を望んでいると述べた。

結成40周年を記念したマヤーディーン・チャンネルとのインタビューのなかで、ナスルッラー書記長は以下のように述べた。

ハマースとシリア政府の関係正常化に私は個人的に関心がある。その先には良い側面がある。
ハマースの兄弟たちは、アラブのどの政権も、シリア政府が与えてきたものをハマースに与えたことはないと述べている。
ハマースは、シリアの政権に背を背けることなどできないという合意に達した。なぜなら、抵抗枢軸の一部をなしているからだ。

一方、サウジアラビアとUAEとの関係については、次のように述べて、対立が思想信条ではなく、政治に起因していると述べた。

(サウジアラビアやUAE)との関係は教義や宗教に基づいてはいない。政治的な関係は、戦略的、政治的な要素と結びついている。我々の国の利益は、我々の抵抗運動の利益だ。教義、イデオロギー、宗教を背景として、消極的、あるいは積極的な姿勢をとることはない。
サウジアラビアとの関係は良好だ。在レバノン・サウジアラビア大使らと面談してきた。だが、それはイエメン戦争以前の話だ。
我々にとっての根本的な問題はイエメンから始まった。
ヒズブッラーは(イエメンとサウジアラビアの)仲介役をするつもりはない。なぜなら、アブドゥルマリク・フースィー、イエメン国民、そしてアンサールッラーとともに我々も当事者だからだ。

AFP, July 26, 2022、ANHA, July 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2022、Qanat al-Mayadin, July 25, 2022、Reuters, July 26, 2022、SANA, July 25, 2022、SOHR, July 26, 2022などをもとに作成。

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アルヌース首相は6月10日にイスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃を受けたダマスカス国際空港の被害状況を視察(2022年6月12日)

フサイン・アルヌース首相は、ズハイル・ムスタファー・ハズィーム運輸大臣と共に、6月10日にイスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃を受けたダマスカス国際空港を訪問し、被害状況を視察し、作業チームに迅速に復旧作業を進めるよう指示した。

SANA(6月12日付)が伝えた。



 

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シリア・アラブ航空は声明を出し、6月10日のイスラエル軍戦闘機のミサイル攻撃によってダマスカス国際空港発着の定期便、追加便の運航が中止されたことを鑑み、運航再開が発表されるのを受けて、国内外で発行された予約チケットの処理を行うと発表した。

SANA(6月12日付)が伝えた。

 

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レバノン外務省は声明を出し、6月10日のイスラエル軍戦闘機によるダマスカス国際空港へのミサイル攻撃について、「テロ行為」だ非難、レバノンは繰り返されるイスラエルの攻撃を迎撃するシリアに常に寄り添う、と発表した。

AFP, June 12, 2022、ANHA, June 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2022、Reuters, June 12, 2022、SANA, June 12, 2022、SOHR, June 12, 2022などをもとに作成。

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ヒムス県とレバノンのベカーア県を結ぶマトラバー国境通行所が新たに開設(2022年5月13日)

シリアのヒムス県とレバノンのベカーア県を結ぶマトラバー国境通行所が新たに開設され、シリアのハーリド・ハディード内務省出入国管理局長、ヒムス県治安軍事委員会委員長、レバノンのアッバース・イブラーヒーム総合情報総局長、ベカーア県ハルマル自治体連合長らが開設式典に出席し、祝辞を述べた。

SANA(5月13日付)が伝えた。

AFP, May 13, 2022、ANHA, May 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, May 13, 2022、Reuters, May 13, 2022、SANA, May 13, 2022、SOHR, May 13, 2022などをもとに作成。

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シリア治安当局がレバノンのドゥルーズ派指導者を拘束(2022年3月29日)

アラビー・ジャディード(3月30日付)は、シリアの治安当局がスワイダー県のスワイダー市で執り行われていたドゥルーズ派の宗教指導者の1人ヒクマト・ヒジュリー氏の母親の葬儀に参列するために、シリアに入国したレバノンのドゥルーズ派の宗教指導者の1人イルムッディーン・ザインッディーン氏を拘束したと伝えた。

これを受けて、スワイダー市のドゥルーズ派の組織「尊厳の男たち運動」がザインッディーン氏の釈放を要求、市内の治安部隊を放逐するなどして抗議の意思を示した。

AFP, March 30, 2022、ANHA, March 30, 2022、al-‘Arabi al-Jadid, March 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 30, 2022、Reuters, March 30, 2022、SANA, March 30, 2022、SOHR, March 30, 2022などをもとに作成。

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レバノンのベイルートでロシアとの連帯を示すデモが行われ、在留シリア人も参加(2022年3月20日)

SANA(3月20日付)によると、レバノンの首都ベイルート(ベイルート県)のUNESCO本部前で、ベイルート人民連合など民族主義・進歩的政党・組織、活動家らが、ロシアの安全保障と安定を脅かそうとする欧米諸国に対峙するロシアとの連帯を示すデモを行い、在レバノンシリア人労働者協会の幹部ら、在レバノン・シリア人も参加した。

AFP, March 20, 2022、ANHA, March 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2022、Reuters, March 20, 2022、SANA, March 20, 2022、SOHR, March 20, 2022などをもとに作成。

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レバノンのベカーア県ヘルメル郡にシリアとを結ぶ新たな国境通行所開設(2022年3月18日)

レバノンのアリー・ハミーヤ公共事業運輸大臣(ヒズブッラー指名Iはシリアとの国境に新たな通行所を設置したと発表した。

新たな国境通行所は、ベカーア県ヘルメル郡のマトリバ村とシリアのヒムス県を結ぶもので、出入国の円滑化と混雑緩和が期待される。

マヤーディーン(3月18日付)などが伝えた

AFP, March 18, 2022、ANHA, March 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 18, 2022、Qanat al-Mayadin, March 18, 2022、Reuters, March 18, 2022、SANA, March 18, 2022、SOHR, March 18, 2022などをもとに作成。

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マフルーフ地方行政環境大臣がレバノンのシャラフッディーン移民問題担当国務大臣と会談(2022年2月26日)

フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣はシリアを訪問したレバノンのイサーム・シャラフッディーン移民問題担当国務大臣を団長とする使節団と会談し、両国によるシリア難民の期間促進に向けた措置について協議した

SANA(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 26, 2022、ANHA, February 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2022、Reuters, February 26, 2022、SANA, February 26, 2022、SOHR, February 26, 2022などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーはイスラエル領内にドローンを進入させたと発表、イスラエル軍はアイアン・ドームで迎撃するも撃墜に失敗(2022年2月18日)

レバノンのヒズブッラーが主導する「レバノン国民抵抗」は声明を出し、同組織が保有する無人航空機(ドローン)「ハッサーン」が占領下パレスチナ(イスラエル北部)上空で4分間にわたり偵察任務を実施、イスラエル軍に迎撃を受けつつも無事帰還したと発表した。

マナール・チャンネル(2月18日付)などが伝えた。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)を通じて、以下の通り発表した。

緊急:レバノンから敵小型ドローンがイスラエル領内に侵入し、ガリラヤ地区の警戒警報が発令され、アイアン・ドーム・システムの迎撃ミサイルが発射され、複数の戦闘機とヘリコプターが発進した。詳細は調査中である。

アドライ報道官のツイートによると、ドローンはその後レバノン領内に引き返したという。

AFP, February 18, 2022、ANHA, February 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2022、Qanat al-Manar, February 18, 2022、Reuters, February 18, 2022、SANA, February 18, 2022、SOHR, February 18, 2022などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長:「シリアに対する世界規模の大戦は何の成果ももたらさずに終わった」(2022年2月8日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はマナール・チャンネル(2月8日付)のインタビューに応じ、そのなかで「シリアに対する世界規模の大戦は何の成果ももたらさずに終わった。だが、北部にてテロ組織がおり、シリアとイラクでダーイシュ(イスラーム国)を西側が再生しようとしているなかで、事態には依然として警戒が必要だ」と述べた。

AFP, February 8, 2022、ANHA, February 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2022、al-Manar, February 8, 2022、Reuters, February 8, 2022、SANA, February 8, 2022、SOHR, February 8, 2022などをもとに作成。

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ザーミル電力大臣がレバノンを訪問し、アウン大統領と会談、シリア経由でのヨルダンからレバノンへの電力供給計画について協議(2022年1月25日)

ガッサーン・ザーミル電力大臣がレバノンを訪問し、ミシェル・アウン大統領と会談、シリア経由でのヨルダンからレバノンへの電力供給計画について意見を交わした。

会談には、アリー・アブドゥルカリーム在レバノン大使、レバノンのワリード・ファイヤード・エネルギー資源大臣が同席した。

会談後の記者会見で、ザーミル電力大臣は、昨年10月6日のシリア、ヨルダン、レバノンの三カ国による合意に従い、シリアの電力網を経由して、ヨルダンからレバノンへの電力供給を行い、レバノンにおける電力のニーズの一部に対応することを改めて強調した。

SANA(1月25日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2022、ANHA, January 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2022、Reuters, January 25, 2022、SANA, January 25, 2022、SOHR, January 25, 2022などをもとに作成。

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レバノン・自由国民潮流のバースィール党首が同国におけるシリア人避難民の存在を「陰謀」であるとして批判(2022年1月2日)

反体制系ウェブサイト「スーリーヤ・ネット」、「ザマーン・ワスル」などによると、レバノンのジュブラーン・バースィール自由国民潮流党首は、同国におけるシリア人避難民の存在を「陰謀」と表現し、「レバノンに避難民を残留させるための陰謀はいまだ継続中である」と述べた。

同氏のFacebook公式ページに1月2日付けでアップされた演説のなかで言及されたもの。

同氏はまた、自身が「それが(シリア人避難民を帰国させる)助けになるのであれば、選挙前であってもダマスカスを訪問する準備ができている」としつつ、自身の政党が「(避)難民証を保有している全てのシリア人労働者に罰金を科すための法案」を提出する意向であると述べた。

バースィール氏は、「避難民たちは労働者身分と難民身分のうちどちらかを選択しなくてはならない」と強調し、「レバノンの法律は、難民証を有しているシリア人難民がシリアからレバノンに再び入国することを禁じている。国際法の考え方において、一度でも自国に帰った人は難民とはみなされないからである」との見解を明らかにした。

同氏はまた自身の方針を「マシュリク的選択」であるとして正当化した。

Al Souria.net, January 2, 2022、Zaman al-Wasl, January 2, 2022などをもとに作成。

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アリー駐レバノン・シリア大使がレバノン人に対する入国許可措置がもたらす影響が「あらゆるレベルでポジティブ」となる必要性を強調(2021年12月14日)

アリー・アブドゥルカリーム・アリー駐レバノン・シリア大使は、昨日月曜日に決定されたレバノン人に対するシリア入国許可措置について、「シリアの決定がもたらす影響は、あらゆるレベルにおいてポジティブなものとならなくてはならない」と述べた。

Webサイト「スナック・シリアン」やレバノンのニュースサイト「マヤーディーン」などが報じた。

アリー大使は「レバノンとシリアの空間は一つであり、そこには両国が呼吸するための一つの肺が存在する」として両国の強固な関係を強調ししつつ、「シリアの外交は、レバノンの界隈でささやかれているような言説よりも明確かつ高度なものである」と述べた。

昨今シリアとレバノンは、ヨルダンから前者を介して後者に電力を輸送する計画をめぐって、エネルギー問題における積極的な協力を見せてきた。

Snack Syrian.com, December 14, 2021、Al Mayadeen.net, December 14, 2021などをもとに作成。

(C)木戸皓平 All rights reserved.

レバノンのジョルジュ・カルダーヒー情報大臣はイエメンのフーシー派を擁護した就任前の発言をめぐる批判を受けて辞意を表明(2021年12月3日)

レバノンのジョルジュ・カルダーヒー情報大臣(2021年9月20日就任、マラダ潮流、マロン派)が情報省で記者会見を開き「レバノンはジョルジュ・カルダーヒーより重要だ」と述べ辞意を表明した。

カルダーヒー情報大臣は記者会見で以下の通り述べた。

ことの詳細とその後の進展を繰り返て話す必要はないと考えている。インタビューは私が情報大臣に就任する1カ月以上前に行われたもので、そこで発言したことについて、政府は何らの義務も追っていないことを思い出してほしい。

私がサウジアラビアの犯罪だと言ったかのように、一部メディアで意図的なキャンペーンが私に対して行われ、ほどなくそのキャンペーンが湾岸諸国にも広まった。

サウジアラビアやGCC諸国は、レバノンとその政府に対する外交ボイコットを率先して行い、レバノン同胞の不安を煽った。

私を苛立たせたのは、私が誠実且つ実直に、そして愛をもって述べたことの責任を、どうして国民全体に負わせることができるのかという点だった…。

カルダーヒー情報大臣は、大臣に就任する前の出演したテレビのインタビュー番組で、イエメンのアンサール・アッラー(蔑称「フーシー派」)について、「何年にもわたってイエメンに対する外国の攻撃に対する自衛を行っている」と述べたことがネットなどで10月にネットやメディアで話題となり、非難を浴び、サウジアラビア、クウェート、UAE、バハレーンが在レバノン大使を召還、サウジアラビアはレバノンの閣僚の入国を禁止する措置を講じていた。

カルダーヒー情報大臣は発言についての謝罪することを一貫して拒否していた。

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フランスのエマニュエル・マクロン大統領は12月2日、自身のサウジアラビア訪問(12月4日)までにカルダーヒー情報大臣は辞任すべきだとナジーブ・ミーカーティー首相に打診していた。

AFP, December 3, 2021、ANHA, December 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 3, 2021、Reuters, December 3, 2021、SANA, December 3, 2021、SOHR, December 3, 2021などをもとに作成。

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レバノンのアラブ社会主義バアス党が事務総長としてジャーナリストのアリー・ヒジャーズィー氏を選出(2021年11月13日)

レバノン・アラブ社会主義バアス党がダマスカスでの会議を終え、シリアのバッシャール・アサド大統領による「指導」と「フォローアップ」のもとで、事務総長としてジャーナリストのアリー・ヒジャーズィー氏を選出した。

スナック・シリアン、ジャディード・チャンネルなどが11月15日付で報じた。

一方ナシュラ・チャンネルによると、レバノンの同党地域指導部のヌウマーン・シャラク書記長は「レバノン・アラブ社会主義バアス党は、「党大会」などといった名の下でレバノン国外で開かれるいかなる会議と関係を持たない」、あるいは「そうした会議に参加した者たちは、党指導部の決定に違反した責任を負わなければならない」としつつ、今回の決定を非難した。

レバノン・アラブ社会主義バアス党は2015年以来、事務総長の指名をめぐる指導部内の分裂を経験している。

Snack Syrian.com, November 13, 2021、Al Jadeed TV, November 13, 2021、ELNASHRA.com, November 12, 2021などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーのナスルッラー書記長:「アブドゥッラーUAE外務大臣のシリア訪問は、シリアの勝利を承認したアラブ諸国の敗北宣言」(2021年11月11日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、イマーム・マフディー学校での殉教者サイイド・バーキル・サドル記念講堂開設祝典に合わせてテレビ演説を行い、そのなかで11月10日のアブドゥッラー・ビン・ザーイドUAE外務大臣のシリアへの公式訪問とアサド大統領との会談に関して、アラブ諸国がシリアの勝利を承認したことを意味すると述べた。

ナスルッラー書記長の発言内容は以下の通り。

タクフィール主義テロをこの地域で使用する米国の計略に対する対決において、我々は戦いに勝利した。数週間前、バッシャール・アサド大統領閣下が行ったアラブ諸国の国王や首脳との電話会談でそれは宣言された。数日前、UAEの外務大臣がダマスカスを訪れた。もちろん、多くの人々がこれにコメントし、検討を加えた。誰もが分析することが可能だ。だが、それはアラブ諸国がシリアの勝利を承認したのに等しい。アラブ諸国が数百ドルを費やした計略の敗北を承認したのに等しい。この訪問は敗北宣言だ。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Qanat al-Manar, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍がレバノン北部を領空侵犯、シリア沿岸部、中部をミサイル攻撃、兵士2人負傷(2021年11月8日)

SANA(11月8日付)は、軍筋の話として、イスラエル軍が午後7時16分、レバノンの首都ベイルート北の領空を侵犯し、同上空から、シリア沿岸部および中部に対してミサイル攻撃を発射、シリア軍防空部隊がこれを迎撃し、そのほとんどを撃破するも、兵士2人が負傷、若干の物的被害が出たと伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/639254097457671

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シリア人権監視団によると、このミサイル攻撃によると思われる爆発が、タルトゥース県内のシリア軍基地で発生し、シリア軍兵士多数が負傷、またヒムス県、タルトゥース県の複数カ所で火災が発生した。

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一方、ナシュラ(11月9日付)によると、レバノンのベカーア県ヘルメル郡のサフラート・マー町にシリア軍が発射したミサイルの残骸が落下し、民家複数棟が被害を受け、女性1人が負傷した。

AFP, November 8, 2021、ANHA, November 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2021、Elnashra, November 9, 2021、Reuters, November 8, 2021、SANA, November 8, 2021、SOHR, November 8, 2021などをもとに作成。

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シリアを介したレバノンへの電力輸送プロジェクトの「通行料」は総供給電力の8%(2021年11月2日)

複数のウェブサイトによると、現在進行中のヨルダンを起点としシリアを介してレバノンに電力を輸送するプロジェクトに関連し、シリアが「レバノンに供給される電力の8%を取得」することが決定したという。

関連し、ヨルダンのサーリフ・ハラーブシャ・エネルギー大臣は以下のように述べた。「シリアはいわゆる通行料を請求することになり、当局者たちは金銭ではなく電力でそれを受けとりたいとの希望を表明した。また彼らはシリア当局が受け取る電力がレバノンに輸送される総量の8%相当であると算出した」。

一方シリア電力輸送・供給公社のファワーズ・ザーヒル局長は、ラジオ局FMニナールによるインタビューの中で、受け取る電力についてシリアの既存の電力への「大きな追加」とは見なしていないとし、その本当のメリットが「周波数保護の観点におけるネットワーク状況の改善」であると説明した。

同氏によるとシリアの政権支配下領土で今日生成される電力量は1,900〜2,200メガワットの範囲であり、特に冬季に必要とされる電力量は7,000メガワットにのぼるという。

これに対し、レバノン日刊紙アフバールによると、今回のプロジェクトのなかで合意された同国への電力供給量は0:00~6:00までに150メガワット、6:00~24:00までに250メガワットであるという。

これに今回合意された割合である8%を掛けたところ、シリアは日中に12メガワット、夜間に20メガワットを得るにすぎない。

Enab Baladi, November 2, 2021、Snack Syrian.com, November 2, 2021、al-Akhbar, November 1, 2021 などをもとに作成。

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インターポールはシリアからサミール・ジャアジャア氏に対する逮捕状を受理したとの報道を否定(2021年10月21日)

親体制派ウェブサイト「スナック・スーリー」などによると、インターポール(国際刑事警察機構)は、「(同機構が)レバノン軍団のサミール・ジャアジャア党首に対する逮捕状を受領した」とのニュースを否定した。

レバノン・ニュースなどが10月19日に報じていた内容によると、ジャアジャア氏は「レバノンに暮らす何百人ものシリア住民への攻撃を行い」、「テロ組織と共謀しシリア政府の転覆を試みた」容疑により、シリア当局から逮捕状が出され、それがインターポールに受理されたとされる。

今日の報道により、これが誤報であったことが明らかになったかたちである。

Snack Suri.com, October 21, 2021、National News.com, October 20, 2020、Lebanon News Online, October 19, 2021などをもとに作成。

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レバノン国民議会がミーカーティー内閣を承認(2021年9月20日)

レバノンの国民議会(定数128人)は9月20日、首都ベイルートのUNESCOパレスで臨時会が招集され、議員120人が出席した。

臨時会では、ナジーブ・ミーカーティー内閣の所信表明を審議し、賛成85、反対15で同内閣を承認した。

AFP, September 20, 2021、ANHA, September 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2021、Reuters, September 20, 2021、SANA, September 20, 2021、SOHR, September 20, 2021などをもとに作成。

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レバノン軍がイスラエル領内に潜入しようとしたシリア人1人を拘束(2021年9月13日)

NNA(9月13日付)は、レバノン軍のパトロール部隊がナバティーヤ県マルジャアユーン郡の平原地帯からイスラエル領内に潜入しようとしたシリア人1人を拘束したと伝えた。

イスラエル軍がこのシリア人に向けて発砲したのを受け、レバノン軍が拘束したという。

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、NNA, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーのナスルッラー書記長「イラン産の原油を積んだタンカー1隻がシリアのバーニヤース港に到着」(2021年9月13日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長がマナール・チャンネル(9月13日付)を通じて演説を行い、イラン産の原油を積んだタンカー1隻が9月12日にシリアのタルトゥース県バーニヤース港に到着したと発表した。

AFP, September 13, 2021、ANHA, September 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2021、Qanat al-Manar, September 13, 2021、Reuters, September 13, 2021、SANA, September 13, 2021、SOHR, September 13, 2021などをもとに作成。

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ミーカーティー首相とアウン大統領がビッリー国民議会議長立ち合いのもと新内閣発足にかかる法令に署名(2021年9月10日)

レバノンの大統領府は、ミシェル・アウン大統領と、7月26日に首相に指名されていたナジーブ・ミーカーティー議員(北部第2区トリポリ郡スンナ派、元首相)が、レバノンのナビーフ・ビッリー国民議会議長の立ち合いのもと、ミーカーティー首相の任命と新内閣の発足にかかる法令(法令第8375号および第8376号)に署名したと発表した。

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発表に先だって、ミーカーティー氏は、閣僚の顔ぶれに関して、どの陣営も拒否権の発動が可能な3分の1プラス1の閣僚ポストを占有することはないと述べていた。

また、ジャディード・テレビ(9月10日付)によると、無所属のキリスト教徒であるナジュラ・リアーシー氏、 ジョルジュ・ブシキヤン 氏の2人が入閣したと伝えていた。

また、大統領府の発表に先だって、ミーカーティー氏とアウン大統領は、アミーン・サラーム氏を経済大臣に任命することで合意していた。

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ミーカーティー氏による組閣は、ベイルート港での大規模爆発事件の責任をとるかたちで2020年8月10日にハサン・ディヤーブ内閣の総辞職したことを受けたもので、ムスタファー・アディーブ氏、サアド・ハリーリー元首相が首相に指名され、組閣を試みたが、いずれも失敗していた。

ミーカーティー内閣の顔ぶれは「第2次ナジーブ・ミーカーティー内閣(2021年9月発足)」(CMEPS-J.net)を参照のこと。

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『ナハール』(9月10日付)、ジャディードTV(9月10日付)などが伝えた。

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、al-JadidTV, September 10, 2021、al-Nahar, September 10, 2021、Naharnet, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

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レバノン当局は在レバノン・シリア大使館近くで拘束されたシリア人6人のシリアへの強制送還を見送る(2021年9月9日)

レバノンの総合情報総局のアッバース・イブラーヒーム局長(少将)は、8月末にレバノンに不法入国し、在レバノン・シリア大使館近くで拘束されたシリア人6人の身柄に関して、シリアへの強制送還を見送ると発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月9日付)が伝えた。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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イランの貨物船3隻がレバノン向けの灯油、ガソリンを積んでタルトゥース県のバーニヤース港に到着(2021年9月9日)

シリア人権監視団は、イランの貨物船3隻が9月6日にタルトゥース県のバーニヤース港に到着したと発表した。

3隻のうち2隻は灯油を、1隻がガソリンを積んでおり、積荷はヒズブッラーが管理する国境通行所を経由して、レバノンに輸送されたという。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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レバノンの総合情報総局はダルアー県から不法入国したシリア人6人のシリア当局への身柄引き渡しを延期(2021年9月6日)

8月末にレバノンに不法入国し、拘束されたシリア人6人の代理人弁護士のムハンマド・サルブーフ氏は、レバノンの総合情報総局がシリアへの6人の身柄引き渡しの3日間延期を決定したと発表した。

拘束されたのはいずれもダルアー県からの不法入国者。

延期は、6人が第三国への出国に向けたビザ取得するための猶予を与えるもの。

しかし、サルブーフ弁護士によると、在レバノン・シリア大使館は6人へのパスポート発給に応じていない、という。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月6日付)が伝えた。

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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ガソリンを積んだトレーラー39輌がイラク領内からシリアに入り、レバノンに向かう(2021年9月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ガソリンを積んだトレーラー39輌が、ブーカマール国境通行所(カーイム国境通行所)を経由して、イラク領内からシリアに入り、レバノンに向かった。

イラクのトレーラーがレバノンにガソリンを移送するのは、8月29日に続いて2回目。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はレバノン民主党のタラール・アルスラーン党首を団長とするドゥルーズ派大規模使節団と会談(2021年9月5日)

アサド大統領はレバノン民主党のタラール・アルスラーン党首(国民議会議員、レバノン山地県アレイ郡選出、強いレバノン会派所属、ドゥルーズ派)を団長とするドゥルーズ派大規模使節団と人民宮殿で会談した。


代表団は、ドゥルーズ派の宗教関係者や名士、党関係者、経済・社会団体代表からなり、アサド大統領は会談で、使節団について、レバノンの真の顔を代表し、シリア関係の必要と重要性を信じているレバノン多数派を表していると称賛した。

これに対して、アルスラーン党首は、シリアが傲慢な世界帝国主義の侵略に従属しないという教訓を世界に与えてくれたなどと応えたうえで、現下のシリアとレバノンの苦難が、新帝国主義を作り出そうとする者たちによってもたらされたものであるとの見方を示した。

SANA(9月5日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4542671565776640

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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イラク産のガソリンを積んだトレーラー約50輌がシリア軍第4師団の護衛を伴い、ブーカマール国境通行所からシリアに入国、レバノンに向かう(2021年8月29日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ガソリンを積んだトレーラー約50輌が、シリア軍第4師団の護衛を伴い、ブーカマール国境通行所(カーイム国境通行所)を経由して、イラク領内からシリアに入った。

トレーラーの車列はレバノンに向かったという。

レバノンでは、8月22日、政府がガソリンへの補助金を削減し、ガソリン価格を66%引き上げると発表していた。

AFP, August 29, 2021、ANHA, August 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2021、Reuters, August 29, 2021、SANA, August 29, 2021、SOHR, August 29, 2021などをもとに作成。

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在レバノン・シリア大使館前で「拉致」されたとされる元反体制武装集団司令官らはいずれもダルアー県からの不法入国者で、シリア当局ではなくレバノン当局が拘束(2021年8月28日)

在レバノン・シリア大使館前でシリアの反体制武装集団元司令官らが拉致・連行されたとの情報が拡散されるなか、レバノンの軍事情報局は声明を出し、シリアからレバノンに不法入国したシリア人T.H.と’A.D.の2人の身柄を総合情報総局に引き渡したと発表した。

インディペンデント・アラビーヤ(8月28日付)によると、軍事情報局はまた、シリア大使館があるヤルザ村(レバノン山地県)とバアブダー市(レバノン山地県)で密輸業者の仲介でシリアからレバノンに不法入国したシリア人M.’A.W.、M.S.W、A.’A.、I.Sh.の4人を逮捕している。

国際人権法を専門とするシンクタンクのLIFE研究所(レバノン民主主義人権研究所)のナビール・ハラビー所長によると、レバノン国内でのシリア人活動家の拘束は今週に入ってたびたび報告されているとしたうえで、拘束されているのはいずれもダルアー県からの不法入国者で、武装解除を拒否し、ダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続ける元反体制武装集団メンバーと、これを包囲するシリア軍の対立が激化していることが関係しているという。

なお、アリー・アブドゥルカリーム在レバノン・シリア大使は一連の報道を否定している。

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ハラビー・LIFE研究所所長によると、シリアの元反体制武装集団司令官のファーイズ・ハッジーらがヤルザ村(レバノン山地県)の在レバノン・シリア大使館近くで「治安グループ」によって拘束され、レバノンの軍事情報局のテロ撲滅課に引き渡されたとの情報を得たことを明らかにした。

レバノンの当局が、ハッジー氏の身柄をシリア政府側に引き渡したかどうかは不明だという。

ハッジー氏は、ダマスカス郊外県グータ地方で活動していたアバービール軍の司令官だった人物。

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ハッジー氏については、レバノンのターリク・シャンダブ弁護士は8月25日、フェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/tarekchendeb/)で、数日前にパスポートを取得するためにシリア大使館を訪れた直後に、「大使館の制服」を着た複数の男性によって拘束、連行されたと発表していた。

https://www.facebook.com/tarekchendeb/posts/1868162683346334

また、レバノンのムドゥン(8月28日付)は、8月27日に在レバノン・シリア大使館で4人の若者(イブラーヒーム・マージド・シャムリー氏、ムハンマド・サイード・ワーキド氏、ムハンマド・アブドゥルイラーフ・スライマーン氏、アフマド・ズィヤード・イード氏)が拉致されたと伝えていた。

反体制派系のオリエント・ニュース(8月26日付)は、在レバノン・シリア大使館前で、反体制派の元司令官複数人が「拉致」されたと伝える一方で、ハッジー氏が「レバノンの総合情報総局によって逮捕された」、「逮捕は、彼の活動ではなく、レバノン国内の事件にかかわっている」とする地元消息筋の話も紹介していた。

AFP, August 28, 2021、ANHA, August 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2021、Independent Arabia, August 28, 2021、al-Mudun, August 28, 2021、Orient News, August 26, 2021、Reuters, August 28, 2021、SANA, August 28, 2021、SOHR, August 28, 2021などをもとに作成。

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