シリア軍とシャーム解放機構など「決戦」作戦司令室がアレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県で交戦(2023年7月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるワサータ村、カスル村、カフル・アンマ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カフル・ウワイド村、アーフィス村、ルワイハ村、サーン村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるミラージャ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、シャーム解放機構の支配下にあるジスル・シュグール市では、国立病院近くにある反体制諸派の武器弾薬庫が爆発した。

同監視団によると、この爆発で、「トルキスタン人」(中国新疆ウィグル自治区出身者)のジハード主義者3人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ズィヤーラ町、アンカーウィー村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるフドル丘、カッバーナ村一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、イナブ・バラディー(7月12日付)によると、タファス市で2回の爆発が発生した。

2回の爆発のうち1回は、元反体制武装集団の司令官で2022年に殺害されたハルドゥーン・ズウビー氏の自宅を狙ったものだという。

また、シリア人権監視団によると、マハッジャ町で正体不明の武装集団が治安機関に協力する男性1人を銃で撃って殺害した。

AFP, July 12, 2023、ANHA, July 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2023、‘Inab Baladi, July 12, 2023、Reuters, July 12, 2023、SANA, July 12, 2023、SOHR, July 12, 2023、July 13, 2023などをもとに作成。

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