ダマスカス郊外県では、マサール・プレス(3月7日付)によると、バービッラー市で、シャームの民のヌスラ戦線と「自由シリア軍」戦闘員が交戦し、双方に多数の死傷者が出た。
マサール・プレスによると、戦闘は、ヌスラ戦線が同市郊外の使徒シャーム旅団本部を襲撃し、同師団司令官ら4人を逮捕し、その補佐官1人を殺害したことを機に発生、戦火を避け住民多数が、バイト・サフム市に避難した。
またバイト・サフム市では、ヌスラ戦線の退去を求めて住民数十人が抗議デモを行ったが、ヌスラ戦線はデモ参加者に向けて発砲、数名を逮捕した。
このほかにも、カフルバトナー町で、ヌスラ戦線戦闘員1人が何者かに殺害された。
一方、シリア軍はドゥーマー市など東グータ地方を空爆し、6人が死亡した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーシュカウィー村一帯、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線と交戦し、シリア軍がアルド・マッラーフ地区一帯、ハンダラート・キャンプ一帯を地対地ミサイルなどで攻撃した。
この戦闘で、ジハード主義武装集団の司令官1人を含む11人が死亡、シリア軍側も兵士1人が死亡した。
両者の戦闘はまた、アレッポ市アシュラフィーヤ地区、ファルドゥース地区などでも起こった。
一方、SANA(3月7日付)によると、ハンダラート・キャンプ一帯、アルド・マッラーフ地区、フライターン市、バーシュカウィー村一帯、マダーファ丘などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
他方、クッルナー・シュラカー(3月7日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線らジハード主義武装集団は、シリア軍との戦闘の末、ハンダラート・キャンプ郊外のマダーファ丘、ハンダラート高地を制圧した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、カフル・ナースィジュ村一帯、シャイフ・マスキーン市、アクラバー村、フィキーア村、マール村をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。
一方、SANA(3月7日付)によると、ティースィヤー村、スハイリーヤ村、ダルアー市各所、ラジャート高地一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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クナイトラ県では、SANA(3月7日付)によると、ハミーディーヤ村、ウンム・バーディナ村、マスハラ村、マムティナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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スワイダー県では、SANA(3月7日付)によると、アシュハイブ丘、タッル・アスファル、フィドヤーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、『ハヤート』(3月8日付)によると、シリア軍がトルコ国境に近いいわゆる「クルド山一帯」(サルマー町北部)のジハード主義武装集団の「第一防衛ライン」を突破、同地への攻撃を強めた。
これに関して、シリア革命反体制勢力国民連立のムハンマド・ヤフヤー・マクタビー事務局長は、「民間人虐殺」の恐れがあると主張、国際社会、有志連合に緊急介入を要請した。
ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月7日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動がザバダーニー市のシリア軍拠点を爆破した。
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イドリブ県では、SANA(3月7日付)によると、フバイト村、スーダー村、サラーキブ市、マルイヤーン村、ウンム・ジャリーン村、タッル・サラムー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, March 7, 2015、AP, March 7, 2015、ARA News, March 7, 2015、Champress, March 7, 2015、al-Hayat, March 8, 2015、Iraqi News, March 7, 2015、Kull-na Shuraka’, March 7, 2015、al-Mada Press, March 7, 2015、Masar Press Agency, March 7, 2015、Naharnet, March 7, 2015、NNA, March 7, 2015、Reuters, March 7, 2015、SANA, March 7, 2015、UPI, March 7, 2015などをもとに作成。
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