前日に引き続きダーイシュの本拠地ラッカ市が激しい爆撃を受け、女性子供を含む39人が死亡(2016年3月20日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、前日に続き、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)の本拠地ラッカ市各所を10回以上にわたり空爆し、子供5人、女性7人を含む39人が死亡した。

一方、SANA(3月20日付)は、シリア軍がラッカ市南部のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して集中的な空爆を行ったと報道し、ロシア軍ではなく、シリア軍が空爆を行ったと主張した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、戦闘機(所属明示せず)が同地を空爆した。

一方、SANA(3月20日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、タドムル市一帯、フナイフィース村一帯、サワーナ町一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

他方、ダーイシュ(イスラーム国)ダマスカス州広報局は、シリア軍との戦闘でシャーイル山(ハマー県)西部一帯、フワイスィース村一帯のシリア軍拠点複数カ所を制圧したと発表した。

これに関して、ARA News(3月20日付)は、ダーイシュがカルヤタイン市南西部のマハッサ山のシリア軍拠点3カ所を制圧したと伝えるとともに、ダーイシュ(イスラーム国)はタドムル市郊外のアライン丘でシリア軍と交戦、これを奪還したと報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)がシャイフ・ナッジャーラ市に近いカフルサギール村で交戦した。

ARA News(3月20日付)によると、ダーイシュは一時カフルサギール村を制圧したが、シリア軍はその後ダーイシュを撤退させ、同村を奪還したという。

一方、SANA(3月20日付)によると、シリア軍がカフルサギール村、バービンス村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

他方、ARA News(3月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はシャーム軍団、スルターン・ムラード旅団などからなる「穏健な反体制派」との戦闘の末、ムライギル村、トゥーカトリー村を制圧した。

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ハマー県では、SANA(3月20日付)によると、シリア軍が北カスタル村、南カスタル村、マフカル村北東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月20日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル県工業地区、ハラービシュ地区、フワイジャト・サクル、ジャフラ村、ブガイリーヤ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, March 20, 2016、AP, March 20, 2016、ARA News, March 20, 2016、Champress, March 20, 2016、al-Hayat, March 21, 2016、Iraqi News, March 20, 2016、Kull-na Shuraka’, March 20, 2016、al-Mada Press, March 20, 2016、Naharnet, March 20, 2016、NNA, March 20, 2016、Reuters, March 20, 2016、SANA, March 20, 2016、UPI, March 20, 2016などをもとに作成。

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