アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(5月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市と、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)の支配下にあるダーラト・イッザ市を結ぶ街道で人民防衛隊が敷いてきた交通規制が解除され、アフリーン市側から灯油を積んだタンクローリー複数輌がダーラト・イッザ市側に入った。
ダーラト・イッザ市広報局なる団体が発表したところによると、交通規制解除は、23日にアレッポ県郊外の名士らが開いた会合で交わされた合意に基づく措置だという。
またこの合意に先立ち、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は22日に声明を出し、人民防衛隊が交通規制を解除しない場合、武力で街道封鎖を解除すると脅迫していた。
アレッポ県北西部の反体制武装集団支配地域では、人民防衛隊による交通規制により、物資の搬入が滞り、燃料代などの物価が急騰していた。
しかし、地元の複数の消息筋によると、交通規制解除を受けてアフリーン市を発った車列は、その数時間後にダーラト・イッザ市郊外の農地でロシア軍の激しい空爆を受け、運転手1人が死亡、複数人が負傷した。
一方、ARA News(5月24日付)は、空爆がシリア軍によるものだと伝えた。
AFP, May 24, 2016、AP, May 24, 2016、ARA News, May 24, 2016、Champress, May 24, 2016、al-Hayat, May 25, 2016、Iraqi News, May 24, 2016、Kull-na Shuraka’, May 24, 2016、al-Mada Press, May 24, 2016、Naharnet, May 24, 2016、NNA, May 24, 2016、Reuters, May 24, 2016、SANA, May 24, 2016、UPI, May 24, 2016などをもとに作成。
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