ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(6月2日付)などによると、国連とシリア赤新月社のチームが西グータ地方の反体制武装集団の拠点都市ダーライヤー市への初となる人道支援物資の搬入作業を行った。
ダーライヤー市は2012年以降、シリア軍の包囲を受けている。
これに先立ち、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは声明を出し、6月1日から48時間、人道支援物資配給を保障するためダーライヤー市一帯での停戦すると発表した。
しかし、シリア人権監視団によると、シリア軍が発射した地対地ミサイルと思われる砲弾17発と迫撃砲数十発がダーライヤー市一帯に着弾した。
また戦闘機(所属明示せず)がダルーシャー農場、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を8回にわたり空爆し、シリア軍ヘリコプターもキャンプ一帯の農場地帯、サラーム高速道路、ダイルハビーヤ村一帯に「樽爆弾」23発を投下した。
一方、レバノン国境に近いザバダーニー市東部山岳地帯では、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。
さらに、東グータ地方ではイスラーム軍第3旅団司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。
AFP, June 1, 2016、AP, June 1, 2016、ARA News, June 1, 2016、Champress, June 1, 2016、al-Hayat, June 1, 2016、Iraqi News, June 1, 2016、Kull-na Shuraka’, June 1, 2016、al-Mada Press, June 1, 2016、Naharnet, June 1, 2016、NNA, June 1, 2016、Reuters, June 1, 2016、SANA, June 1, 2016、UPI, June 1, 2016などをもとに作成。
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