YPG主体のシリア民主軍はマンビジュ市軍事評議会を名乗る武装集団と「マンビジュ解放作戦」の開始を宣言(2016年6月2日)

マンビジュ軍事評議会を名乗る武装集団は、シリア民主軍(YPG主導)との連名で共同声明を出し、アレッポ県東部におけるダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市であるマンビジュ市および同地一帯を解放するため「マンビジュ解放作戦」を開始したと発表した。

共同声明(https://www.youtube.com/watch?v=DqJ1dR_JkaM&feature=youtu.be)は、マンビジュ軍事評議会司令官のアドナーン・アブー・アムジャド氏がユーフラテス川河畔のティシュリーン・ダムで発表、「マンビジュ市における我が人民は、ダーイシュのテロリストどものすべての拠点を排除することを呼びかける。これらは我が部隊の軍事的な標的となるだろう。我々は彼ら(マンビジュ市住民)に自らの身の安全を保障するための措置を講じることを呼びかける」と述べた。

アブー・アムジャド氏はまた「我々はマンビジュ市住民に対して、我らが部隊に支援の手を差し伸べるよう呼びかける」と付言した。

なお、アブー・アムジャド氏によると、マンビジュ軍事評議会は、マンビジュ市一帯のアラブ人、クルド人、トルクメン人、チェルケス人部族などすべての民族集団を包摂した組織だという。

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アレッポ県では、ARA News(6月2日付)によると、シリア民主軍はダーイシュとの戦闘の末にティシュリーン・ダム南西部のヒルバト・ルース村、ヒルバト・ザマーラー村、ムスタファー・ハマーディー村、ハールーラー村、北タッル・アリーシュ村、南タッル・アリーシュ村、サカーウィーヤ村を制圧した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラッカ市内のマシュラブ地区、工業地区などを空爆し、女性2人、子供2人を含む13人が死亡した。

AFP, June 2, 2016、AP, June 2, 2016、ARA News, June 2, 2016、Champress, June 2, 2016、al-Hayat, June 3, 2016、Iraqi News, June 2, 2016、Kull-na Shuraka’, June 2, 2016、al-Mada Press, June 2, 2016、Naharnet, June 2, 2016、NNA, June 2, 2016、Reuters, June 2, 2016、SANA, June 2, 2016、UPI, June 2, 2016などをもとに作成。

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