アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機・ヘリコプター(所属明示せず)がアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村一帯、アレッポ市北部のカースティールー街道一帯、アレッポ市ハイダリーヤ地区、サーフール地区、サーリヒーン地区、バーブ街道地区、マイサル地区、カーティルジー地区、ライラムーン地区、カーディ・アスカル地区を45回以上にわたり空爆した。
アレッポ市南部のアイス村、ハーン・トゥーマーン村、マアッラータ村、ハミーラ村を砲撃した。
これに対して、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍は米国製のTOW対戦車ミサイルでシリア軍戦車1輌を破壊した。
一方、SANA(6月7日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ハムダーニーヤ地区を砲撃し、1人が死亡した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアトシャーン村一帯、サラミーヤ市近郊のハニーファ村一帯を砲撃した。
一方、SANA(6月7日付)によると、シリア軍がアトシャーン村一帯でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などの武装集団の拠点を攻撃し、戦闘員18人を殲滅した。
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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、クルーム丘一帯でシリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。
一方、SANA(6月7日付)によると、シリア軍がハミーディーヤ村・フッリーヤ村間の街道でシャームの民のヌスラ戦線の車輌2台を攻撃、これを破壊した。
これに対して、ヌスラ戦線はバアス市を砲撃した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ナシャービーヤ町一帯でシリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。
またダーライヤー市一帯でのシリア軍との戦闘でイスラーム殉教者旅団の広報活動家が死亡した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区を6回にわたり空爆した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアリーハー市を空爆した。
またタフタナーズ市で大きな爆発が発生した。
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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、トルコ領内から武器弾薬を積んだ車輌多数とシャームの民のヌスラ戦線戦闘員200人がアレッポ県北部に潜入したことを確認したと発表した。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月6日に3件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。
停戦違反はアレッポ市(マイダーン地区、シャイフ・マクスード地区)でのイスラーム軍による砲撃だったという。
米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は643件。
AFP, June 7, 2016、AP, June 7, 2016、ARA News, June 7, 2016、Champress, June 7, 2016、al-Hayat, June 8, 2016、Iraqi News, June 7, 2016、Kull-na Shuraka’, June 7, 2016、al-Mada Press, June 7, 2016、Naharnet, June 7, 2016、NNA, June 7, 2016、Reuters, June 7, 2016、SANA, June 7, 2016、UPI, June 7, 2016などをもとに作成。
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