ロンドンで「シリアの友連絡グループ」外相級会合:シリア、ロシアへの追加制裁を検討するも、「軍事的選択肢」については消極的(2016年10月16日)

英国の首都ロンドンで、「シリアの友連絡グループ」の外相級会合が開催され、米国、サウジアラビア、トルコ、ドイツ、フランス、イタリア、カタール、ヨルダン、英国、EUの外相らが参加、シリア情勢への対応について意見を交わした。

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ジョン・ケリー米国務長官は、シリアの友連絡グループ会合後、英国のボリス・ジョンソン外務大臣と共同記者会見を開き、ロシアの対シリア政策に関して「多くの民間人を殺戮して、チェチェンの首都グロズヌイに対してロシアが課したような決着」をめざしていると批判、事態に対処するため、バラク・オバマ米大統領は「あらゆる選択肢を排除しない」としつつも、軍事的な選択肢はとらないと述べた。

複数の消息筋によると、「シリア紛争を終わらせるための戦略全般」を協議したと述べたうえで、アレッポ市東部への空爆を継続するロシア、シリア両国政府への追加制裁について検討がなされたという。

AFP, October 16, 2016、AP, October 16, 2016、ARA News, October 16, 2016、Champress, October 16, 2016、al-Hayat, October 17, 2016、Iraqi News, October 16, 2016、Kull-na Shuraka’, October 16, 2016、al-Mada Press, October 16, 2016、Naharnet, October 16, 2016、NNA, October 16, 2016、Reuters, October 16, 2016、SANA, October 16, 2016、UPI, October 16, 2016などをもとに作成。

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