シリア軍はイスラーム軍の拠点ドゥーマー市(ダマスカス郊外県)包囲に向けて攻勢を強める(2016年10月18日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、親政権武装勢力が東グータ地方のタッル・クルディー町、タッル・サワーン町一帯でイスラーム軍などからなる武装集団と交戦し、炭酸鉛工場一帯を制圧した。

また戦闘機(所属明示せず)がリーハーン農場一帯、シャイフーニーヤ村を空爆した。

同監視団によると、シリア軍はこれらの攻撃を通じて、イスラーム軍の拠点であるドゥーマー市にいたる兵站路の遮断を試みているという。

SANA, October 19, 2016

SANA, October 19, 2016

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市東部のブスターン・カスル地区、サーフール地区、サーリヒーン地区、カッラーサ地区、ザバディーヤ地区、ザフラー協会地区、旧市街を激しく空爆し、子供3人と女性1人を含む5人が死亡した。

またアレッポ市南部のアズィーザ村一帯、アレッポ市北部のウワイジャ地区一帯で、シリア軍、親政権武装勢力がシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦、アレッポ市西部のカフルナーハー村、アウラム・スグラー村、カブターン・ジャバル村、ダーラト・イッザ市には、シリア軍が撃った地対地ミサイルと思われる砲弾が着弾した。

一方、SANA(10月18日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ジュマイリーヤ地区(シリア政府支配下)を砲撃し、3人が死亡、25人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機およびヘリコプター(所属明示せず)がラターミナ町、ムーリク市、ラハーヤー村、スーラーン市、タイバト・イマーム市で反体制武装集団拠点を空爆した。

一方、SANA(10月18日付)によると、シリア軍がスーラーン市、ムーリク市、タイバト・イマーム市で反体制武装集団(ファトフ軍)の拠点を空爆した。

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クナイトラ県では、SANA(10月18日付)によると、反体制武装集団がハドル村を砲撃し、女性1人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(10月18日付)によると、ヒムス市北部のタスニーン村に潜入しようとした反体制武装集団をシリア軍が撃退するとともに、アイン・フサイン村、マクラミーヤ村、サアン・アスワド村、ガジャル村、ガントゥー市でシャーム・ファトフ戦線と交戦した。

これに対して、反体制武装集団はヒムス市ワーディー・ザハブ地区を砲撃した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(10月18日付)によると、ロシア軍がサルジャ村を空爆し、同村のイーマーン病院を破壊した。

一方、SANA(10月18日付)によると、シリア軍がマアッラト・ヌウマーン市でシャーム・ファトフ戦線の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(10月18日付)によると、シリア軍がダルアー市避難民キャンプ南西部、ヤードゥーダ村でシャーム・ファトフ戦線と交戦した。

AFP, October 18, 2016、AP, October 18, 2016、ARA News, October 18, 2016、Champress, October 18, 2016、al-Hayat, October 19, 2016、Iraqi News, October 18, 2016、Kull-na Shuraka’, October 18, 2016、al-Mada Press, October 18, 2016、Naharnet, October 18, 2016、NNA, October 18, 2016、Reuters, October 18, 2016、SANA, October 18, 2016、UPI, October 18, 2016などをもとに作成。

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