トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設していることに関して、「このような計画を取引材料とするようないかなる主張も拒否する」と非難、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いに注力するよう呼びかけた。
シリア革命反体制勢力国民連立は声明で「テロから解放された地域が、民主統一党(PYD)やシリア革命の諸目的に反するアジェンダを掲げ、政権や占領者とつながりがある組織の権威のもとに置かれることは受け容れられない」と非難した。
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ジュネーブ会議に参加する反体制派の一つの最高交渉委員会は声明を出し、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設していることに関して、拒否の姿勢を示した。
最高交渉委員会は、声明のなかで、「分離主義的な国境治安部隊を発足するとした米政権の発表を拒否し、この発表によって、領土の統一性と平和の維持を求めるシリア国民の意思を米政権が執拗に無視しようとしているとみなす…。この政権(トランプ政権)は、悪しきパートナーに異存し、テロをテロで置き換えようとしている。シリア国民は(政権とテロリストの)戦果の間に取り残され、ダーイシュ(イスラーム国)の復活を阻止しようとする自由シリア軍、革命諸勢力、反体制派の取り組みを頓挫させるものだ」と批判、「自由シリア軍諸派、すべての革命反体制派はシリアの領土が奪われることを決して許さず、この民兵による犯罪を沈黙することはない」と表明した。
AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。
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