ダルアー県では、ANHA(8月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の残党がクサイル村でシリア軍と激しく交戦、ロシア・シリア両軍が同地を爆撃した。
同地にはハーリド・ブン・ワリード軍の戦闘員約100人と住民数百人とともに留まっているという。
戦闘は、戦闘員の砂漠地帯への退去、スワイダー県東部で拉致された女性・子供の解放などをめぐる交渉が決裂したのを受けたのの。
一方、SANA(8月1日付)は、クサイル村をヤルムーク川河畔地域におけるハーリド・ブン・ワリード軍の最後の拠点と評したうえで、シリア軍がハーリド・ブン・ワリード軍との戦闘の末に同地を解放し、周辺の渓谷に逃走した戦闘員を追撃したと伝えた。
また、シリア軍工兵部隊は、解放したヤルムーク川河畔地域の村々で爆発物などの撤去作業を続け、アービディーン村でイスラエル製の無人航空機を、クーヤー村で米国製のTOW対戦車ミサイルなどの武器弾薬を発見した。
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クナイトラ県では、SANA(8月1日付)によると、ジュバーター・ハシャブ村で解放を祝う祝典が行われ、住民らが参加した。
AFP, August 1, 2018、ANHA, August 1, 2018、AP, August 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 1, 2018、al-Hayat, August 2, 2018、Reuters, August 1, 2018、SANA, August 1, 2018、UPI, August 1, 2018などをもとに作成。
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