アル=カーイダ系のアンサール・タウヒードがハマー県北部のシリア軍拠点に対して特攻攻撃を敢行、20人以上が死亡、ラタキア県でもシリアのアル=カーイダが特攻攻撃(2019年3月3日)

ハマー県では、SANA(3月3日付)によると、反体制武装集団が3日未明、マサースィナ村にいたるシリア軍の拠点を攻撃し、爆発が発生した。

これに対してシリア軍は畜産農場地区、(東)ズール・ヒーサ村、マアリーン村にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、ハムラー村、バーブ・ターカ村、ムーリク市の反体制武装集団に対しても砲撃を加えた。

マサースィナ村近郊のシリア軍拠点に対する攻撃に関して、爆発は、フッラース・ディーン機構とともに「信者を煽れ」作戦司令室を主導する新興のアル=カーイダ系組織アンサール・タウヒードは声明を出し、特攻(インギマースィー)攻撃を敢行し、兵士40人を殺害、数十人を負傷させたと発表し、犯行を認めた。

なお、シリア人権監視団によると、この攻撃での死者数は21人。

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ラタキア県では、SANA(3月3日付)によると、シリア軍がカルア山にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(3月3日付)は、シャーム解放機構に所属するアサーイブ・ハムラー(赤鉢巻)がカルア山のシリア軍拠点に対して特攻自爆(インギマースィー)攻撃を行い、シリア軍兵士複数が死傷したと伝えた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県3件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県5件、ラタキア県3件、アレッポ県1件、ハマー県5件)を確認した。

AFP, March 3, 2019、ANHA, March 3, 2019、AP, March 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 3, 2019、al-Hayat, March 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 3, 2019、Reuters, March 3, 2019、SANA, March 3, 2019、UPI, March 3, 2019などをもとに作成。

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