シリア軍がイドリブ県ハーン・シャイフーン市北東部で反体制派と交戦し、拠点複数カ所を制圧(2019年9月24日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから24日目(爆撃を激化させてから145日目)を迎えた9月24日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より1人?(民間人0人、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員2人)多い4,155人?となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,675人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアブー・ズフール町西部一帯、放棄された大隊基地、カフルサジュナ村、マアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、ラカーヤー村を砲撃、ハーン・シャイフーン市北東のタッル・ジャアファル村丘一帯で反体制武装集団と交戦、拠点複数カ所を制圧した。

これに対して、反体制武装集団がマダーヤー町一帯のシリア軍部隊を砲撃した。

また、トルコ軍の車列がカフルルースィーン村に設置された通行所からシリア領内に入り、トルコ軍部隊が留め置かれているマアッル・ハッタート村に物資を届けた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がサルマーニーヤ村一帯、マシーク村一帯を砲撃した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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