ハサカ県シャッダーディー市でオートバイ使用・持ち込み禁止令に反対するデモが反シリア民主軍デモに発展(2019年9月24日)

ハサカ県では、SANA(9月24日付)によると、北・東シリア自治局支配下のシャッダーディー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の市民に対する虐待行為や反対に抗議するデモが行われ、多くの住民が参加、また市内の商店がストライキを行った。

デモ参加者は、シリア民主軍の市内からの退去を求め、その進入を阻止するために市の南側の入り口でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。


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ザマーン・ワスル(9月24日付)によると、デモは、市内でのオートバイ使用・持ち込み禁止令や、市内のパン製造所のシリア民主軍専用施設への転用といった最近の決定に抗議して市内のオートバイ販売店の店主ら数十人が午前9:30から座り込みを開始したことがきっかけとなった。

デモ参加者はタイヤを焼くなどして道路を封鎖し、有志連合の車列の通行を阻止、ドゥラル・シャーミーヤ(9月24日付)によると、参加者は、シリア民主軍による徴兵に拒否の姿勢を示したという。

その後、10:45頃にシリア民主軍が介入し、デモ参加者と協議、オートバイ使用・持ち込み令と市内のパン製造所をシリア民主軍専用施設に転用する決定を見直すことを約束、道路封鎖を解除した。

スマート・ニュース(9月24日付)によると、デモ参加者との交渉にあたったのは、内務治安部隊(アサーイシュ)の緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)の幹部。

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しかし、ハーブール(9月24日付)は、シリア民主軍がデモ参加者を包囲、実弾を発砲して強制排除したと伝えた。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、al-Khabur, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SMART News, September 23, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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