シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、シリア政府支配下のアレッポ市を砲撃し市民6人死亡(2019年11月21日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、シリア政府支配下のアレッポ市を砲撃、ハムダーニーヤ地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区、市庁舎に砲弾が着弾、市民6人が死亡、30人あまりが負傷した(SANA(11月21日付)によると、5人死亡、40人負傷)。

また、タッル・ダーディーン村一帯を砲撃、同地にある「イランの民兵」の武器弾薬庫が爆発した。

反体制武装集団はこのほかにもアッザーン山を砲撃した。

これに対して、シリア軍はヘリコプターでハーン・アサル村、アレッポ市東部郊外の電力境界一帯を爆撃した。

また地上部隊が、ジャズラーヤー村、カフルハムラ村一帯、マアーッラト・アルティーク村、ザンマール町、タッル・バージル村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハザーリーン村、ザルズール村、カフルナブル市、ラカーヤー・サジュナ村、マウカ村、バスカラー村、ウライニバ村、前日にシャーム解放機構、国民軍国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室によって制圧されたムシャイリファ村を爆撃した。

シリア軍戦闘機もザルズール村を爆撃、ヘリコプターもカフルナブル市およびその一帯、マアッルズィーター村、カフルサジュナ村を「樽爆弾」で爆撃した。

これに対して、シャーム解放機構は、フワイン村一帯を砲撃した。

一方、マアッラト・ヌウマーン市では不発弾の爆発で子ども2人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がラスィーフ村、フライカ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県9件、ラタキア県8件、アレッポ県8件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を24件(イドリブ県12件、ラタキア県6件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認した。

AFP, November 21, 2019、ANHA, November 21, 2019、AP, November 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 21, 2019、Reuters, November 21, 2019、SANA, November 21, 2019、SOHR, November 21, 2019、UPI, November 21, 2019などをもとに作成。

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