森林火災が反体制派支配地域に迫るなか、ホワイト・ヘルメットは非常事態を宣言(2020年9月10日)

タルトゥース県では、SANA(9月10日付)によると、バーニヤース市近郊のジュワイバート村の森林で火災が発生し、地元の消防隊が消火した。

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ハマー県では、SANA(9月10日付)によると、ミスヤーフ郡西部のバイト・シャルフーム山とワーディー・ウユーン村の森林で火災が発生し、地元の消防隊が住民とともに消火活動にあたった。

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ヒムス県では、SANA(9月10日付)によると、県西部のズワイティーナ村の農場とウユーン・ワーディー村の森林で火災が発生し、地元の消防隊と民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではない正規の組織)が消火した。


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一方、シリア人権監視団によると、9月10日未明にシリア政府の支配下にあるハマー県北端のドゥワイル・アクラード村や「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県シャイフ・スィンドヤーン村の森林で発生した火災が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県のクルド山地方やイドリブ県のヒルバト・ジャウズ村の灌木地帯に広がった。

これを受けて、ホワイト・ヘルメットはツイッター(https://twitter.com/SyriaCivilDef/)の公式アカウントを通じて声明を出し、「シリア北東部への火災の拡大に備えて、ホワイト・ヘルメットは非常事態を宣言し、火災拡大を抑えることに努めるため、同地域に資源を展開した」と発表した。

また、ツイッターやフェイスブック(https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/)を通じて、メンバーが消火活動にあたる映像や写真を多数公開した。

AFP, September 10, 2020、ANHA, September 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2020、Reuters, September 10, 2020、SANA, September 10, 2020、SOHR, September 10, 2020などをもとに作成。

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