「決戦」作戦司令室がロシア軍の爆撃への報復としてシリア軍拠点に対して大規模砲撃、兵士多数を殺害(2020年10月27日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから236日目を迎えた。

「決戦」作戦司令室は、前日(10月26日)のロシア軍戦闘機によるイドリブ県ドゥワイラ山のシャーム戦線の基地に対する大規模爆撃への報復として、反体制派の支配下にある「解放区」に近いシリア政府支配地各所に対して激しい砲撃を加えた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シャーム軍団は国民解放戦線に所属している。

シリア人権監視団によると、発射された砲弾の数は900発余りに及んだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室は、シリア政府支配下のカフル・ウワイド村、ハザーリーン村、ミラージャ村、シャンシャラーフ村、マアッラト・ヌウマーン市、ハーミディーヤ村、マアッルシューリーン村、ジャバーラー村、ハッサーナ村、マアッラト・マーティル町、タッル・マンス村、トゥラムラー村、カフルナブル市、ハントゥーティーン村、ムアスラーン村、サラーキブ市、ハーン・スブル村、ダーディーフ村、ジャウバース村、カフルバッティーフ村、タッル・ディブス村、ジャッラーダ村、カウカバ村を砲撃し、サラーキブ市でシリア軍兵士3人を、ハーッス村で3人を殺害した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー市、バーラ村、バルユーン村、シリア政府下のサラーキブ市近郊を砲撃し、サラーキブ市近郊での戦闘で戦闘員1人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のカフル・ハラブ村、バスラトゥーン村、第46中隊基地、ミーズナーズ村を攻撃し、シリア軍兵士2人を殺害した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のタディール村を砲撃し、男性1人と女性1人が死亡、3人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のハークーラ村、マナーラ村(タンジャラ村)、ジューリーン村を砲撃し、シリア軍兵士3人を殺害した。

これに対して、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカストゥーン村、ズィヤーラ町を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が、シリア政府の支配下にあるアイン・カンタラ村、ムライジュ村、サルマー町、シャラク村、アブー・アスアド丘を砲撃し、アイン・カンタラ村ではシリア軍の武器弾薬庫を破壊し、シリア軍兵士4人を殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県15件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県13件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

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シャーム解放機構のアブー・ハーリド・シャーミー軍事報道官は、「決戦」作戦司令室が、居住地に対して繰り返される攻撃、とりわけドゥワイラ山での痛ましい虐殺への報復として、各戦線で「ロシア占領者民兵」の拠点に対して砲撃を行い、イドリブ県のザーウィヤ山地方、サラーキブ市、ラタキア県のクバイナ丘で、ロシア軍士官8人、イラン人士官2人を含む46人以上を殺害、数十人を負傷させたと発表した。

イバー・ネット(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 27, 2020、ANHA, October 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2020、Reuters, October 27, 2020、SANA, October 27, 2020、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, October 27, 2020、SOHR, October 27, 2020などをもとに作成。

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