アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配地域とトルコ占領地の境界に位置するアブー・ザイダーン村で住民らが、クナイトラ県ウンム・バーティナ村から移送されてきた指名手配者とその家族30世帯(150人)を受け入れるよう抗議デモを行い、通行所に突入しようとした。
これに対して、村の通行所の防衛にあたるシリア国民軍スルターン・ムラード師団が、トルコ軍の指示を受けて発砲、住民3人が軽傷を負った。
ANHA(5月22日付)によると、デモを行ったのはバーブ市の住民。
シリア国民軍に所属するスルターン・ムラード師団に対して蜂起した。
これに対して、スルターン・ムラード師団が強制排除を試み、住民数十人が死傷したという。
クナイトラ県ウンム・バーティナ村から移送されてきたのは、5月1日にシリア政府の支配下にあるジャッバー村近郊で発生したシリア軍拠点に対する襲撃事件で指名手配となっていたウンム・バーティナ村の住民とその家族。
15日の軍事情報局と地元名士らの合意に従って、シリア政府が用意した大型バスで20日にトルコ占領下のアレッポ県北部に向けて移送され、シリア政府側の通行所を通過して、トルコ占領地に入ろうとしたが、トルコ占領地側の通行所がこれを拒否していた。
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トルコ占領地が受け入れを拒否し続けるなか、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県中北部の自治を委託されているシリア救国内閣は声明を出し、指名手配者とその家族を受け入れる用意があると表明した。
AFP, May 21, 2021、ANHA, May 21, 2021、May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 21, 2021、Reuters, May 21, 2021、SANA, May 21, 2021、SOHR, May 21, 2021などをもとに作成。
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