シャーム解放機構とシリア国民軍第3軍団の停戦合意の履行の動きが見られるなか、散発的戦闘は続く(2022年10月15日)

アレッポ県では、イナブ・バラディー(10月15日付)、シリア人権監視団などによると、シャーム解放機構とシリア国民軍第3軍団が14日に停戦合意を署名したにもかかわらず、同日深夜から15日未明にかけて、トルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域内のシャッラーン町一帯とマシュアラ村で激しく交戦し、マシュアラ村の近くにある国内避難民(IDPs)キャンプ(コルテク1)で火災が発生した。

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戦闘はイスラーム軍と第3軍団の一部組織がシャーム解放機構と第3軍団の停戦合意を拒否したのを受けたもの。

一方、トルコ軍は、シャーム解放機構とシリア国民軍第3軍団が激しく交戦していたカフルジャンナ村(アアザーズ市西)に車輌10数輌からなる増援部隊を派遣した。

また、シリア革命反体制勢力国民連立の傘下にある暫定内閣の使節団がシャーム解放機構によって制圧されたアフリーン市を訪問し、同地の地元評議会、シリア国民軍憲兵隊と事態への対応について協議した。

なお、停戦合意を受けて、シャーム解放機構はアフリーン市から部隊の一部をイドリブ県方面に撤退させた。

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トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域でも、シャーム戦線とハムザ師団はバーブ市近郊のカッバースィーン村一帯で再び激しく交戦した。

これを受け、シリア国民軍に所属する北部旅団と北の鷹旅団は、シャーム戦線とハムザ師団の兵力を引き離すことを目的として拠点を強化した。

一方、バーブ市では、停戦合意を履行するかたちで、第3軍団を主導するシャーム戦線が市内にある軍事アカデミー、ズィラーア軍事キャンプから撤退した。

ハムザ師団に引き渡すのが目的だが、撤退に先立ち、シャーム戦線は捕獲していたハムザ師団の車輌複数輌を焼却した。

こうしたなか、シャーム解放機構の総合治安機関の使節団がアアザーズ市に到着、バーブ・サラーマ国境通行所の近くで、シリア国民軍第3軍団の司令部と会合を開いた。

会合の内容は不明。

なお、「ユーフラテスの盾」地域では、マーリア市の住民や同地で活動するシリア国民軍の戦闘員らが、アアザーズ市方面に向かって抗議のデモ行進を行い、シャーム解放機構の進行に拒否の姿勢を示した。

シャーム解放機構は、アアザーズ市方面への進軍を画策していたが、抗議行動を受けてこれを中断した。

AFP, October 15, 2022、ANHA, October 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2022、‘Inab Baladi, October 15, 2022、Reuters, October 15, 2022、SANA, October 15, 2022、SOHR, October 15, 2022などをもとに作成。

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