2014年2月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シャーム自由人イスラーム戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が6日早朝にハサカ県にある戦線の拠点複数カ所を襲撃、制圧を批判、ダーイシュを「裏切り集団」とみなし停戦合意を破棄すると発表した。

**

『インディペンデント』(2月7日付)は、6日にシャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が行ったアレッポ中央刑務所攻撃に関して、3回行われた自爆攻撃のうち、最初の攻撃がイギリス人によるものだと思われると報じた。

同報道によると、自爆攻撃を行ったとされるのは、パキスタン系イギリス人のアブー・スライマーン・ブリターニー氏で、キングズ・カレッジのシーラーズ・マーヒル教授がツイッターなどで公開した写真などから、同氏が自爆攻撃を行ったことが確認されたという。

The Independent, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 8, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:諸外国の動き

ジェイ・ジョンソン米国土安全保障長官は、ポーランドで開かれていた英仏独伊・スペイン・ポーランド内相との会談を終え、米国に帰国した。

ジョンソン長官はシリア情勢を「国家安全保障上の問題」と位置づけたうえで、シリア情勢、とりわけ「シリアに向かう外国人戦闘員の問題を中心に協議した」が会談の主要な議題となったことを明らかにした。

ジョンソン長官はまた「我々および国際社会のパートナーの活動から、我々は米国、カナダ、欧州からシリアに人が向かい、戦闘に参加していることを認知している」と述べるとともに、「懸念しているのは我々だけでない。欧州の同盟国も大いに懸念している。我々は集団的に行わねばならないことを考えている」と付言した。

AFP(2月7日付)が伝えた。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:イラクの動き

内務省は、アンバール県ブー・ジャービル地方で、軍と対テロ部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員35人を殺害、車輌などの装備を押収したと発表した。

**

イラキー・ニュース(2月7日付)は、治安筋の話として、サラーフッディーン県のジャズィーラ地方、西サーマラー地方で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員31人を逮捕したと報じた。

**

イラク・クルディスタン地域政府のペシュメルガ省は、係争地であるハムリーン山一帯でペシュメルガがイラク軍とともにイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討を行っているとの一部報道を否定した。

リハーブ・ニュース(2月8日付)が伝えた。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014, February 8, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:レバノンの動き

自由スンナ・バアルベック大隊を名乗る集団がツイッターを通じて声明を出し、ベカーア県ヘルメル郡内にあるヒズブッラーの軍事教練施設で6日にイラン人教官を暗殺したと発表した。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:国内の暴力

ヒムス県では、SANA(2月7日付)によると、シリア政府と国連の合意に基づき、ヒムス市旧市街から、女性、子供、老人からなる退去希望者の第1陣が退去し、シリア赤新月社、国連などによって保護された。

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は「国連から伝えたれたところによると、昨日の段階で退去予定者の数は200人強になる」と述べた。

SANA, February 7, 2014
SANA, February 7, 2014

しかし『ハヤート』(2月8日付)によると、ヒムス市旧市街から退去した住民の数は83人、うち5人が子供、17人が女性で、大型バスに分乗して退去した。

これに関して、イタルタス通信(2月7日付)が伝えたところによると、ロシア外務省は、ヒムス市旧市街からの住民退去に関するシリア政府と国連の合意に関して「人道的な停戦が宣言されたとの報告に満足の意を表明する」と発表した。

ロシア外務省によると、「人道的停戦」は2月6日に発行し、72時間続くという。

なおシリア人権監視団によると、シリア政府と国連の避難民退去に関する合意を受け、6日晩から8日にかけて、ヒムス市旧市街では一切の砲撃・発砲はなかった。

SANA, February 7, 2014
SANA, February 7, 2014

同監視団によると、ヒムス市旧市街には住民約3,000人がとどまっており、うち約1,200人が女性、子供、老人だという。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ中央刑務所旧棟を再制圧する一方、シャームの民のヌスラ戦線が、建設中の新棟を制圧した。

同監視団によると、刑務所およびその周辺では、軍とヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動が依然として交戦中で、軍兵士20人と反体制武装集団17人が死亡、収監者5人が負傷したという。

SANA, February 7, 2014
SANA, February 7, 2014

またハラブ・ニュース(2月7日付)は、シャームの民のヌスラ戦線とシャームの暁イスラーム運動がアレッポ市南部のアルサード山に攻勢をかけ、軍兵士約10人を殺害、同山を制圧したと報じた。

一方、SANA(2月7日付)によると、クワイリス村、アルバイド村、フマイマ村、ナスルッラー村、ラスム・アッブード村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、マーイル町、タッル・ジャニーン村、ムスリミーヤ村、アブティーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ハッダーディーン地区、ハーナート地区、カルム・マイサル地区、マルジャ地区、ナイラブ地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほかアレッポ市ジュマイリーヤ地区、マシャーリカ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民9人が死亡、19人が負傷した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(2月7日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市、アッブ農場、アシュアリー農場、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ヤブルード市、リーマー農場、ランクース市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアイン・ティーナ村、ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプでは、反体制武装集団の発砲で、子供2人が負傷した。

**

ダマスカス県では、SANA(2月7日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また旧市街の中心に位置するウマイヤ・モスク内に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

**

ハマー県では、SANA(2月7日付)によると、スーラーン町一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(2月7日付)によると、クーリーン村、マアッリー村、アブー・ズフール航空基地周辺、アリーハー市・マスービーン村街道で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(2月7日付)によると、ダルアー市各所、ヒルバト・ガザーラ町南部、アトマーン村、ヤードゥーダ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、Halabnews.com, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Itar-tass, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:シリア政府の動き

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣はSANA(2月7日付)に対し、2月10日に始まるジュネーブ2会議第2ラウンドにシリア・アラブ共和国代表団が参加することが決定されたと述べた。

**

ウムラーン・ズウビー情報大臣は、記者団に対して、サウジアラビアのアブドゥッラー国王が国外での戦闘に参加したサウジ国民を禁固刑に処するとした国王令を発したことに関して、「シリアの武装集団への資金・武器支援の停止を意味するもので、非現実かつ不可能だ。なぜなら、サウジアラビアからヨルダン、レバノン、トルコを経由してシリアに潜入するテロリストは、正規の国境を通過しているわけではないからだ。サウジ当局は誰がシリアから帰国したことをどのように知ることができるというのだ」と批判した。

SANA(2月7日付)が伝えた。

**

ダマスカス県ジャウバル区では、軍によるテロとの戦い支持、シリア人どうしの対話による危機解決を訴えるデモ行進が行われ、数千人の市民が参加した。

 

SANA, February 7, 2014
SANA, February 7, 2014

 

**

ハサカ県では、リハーブ・ニュース(2月7日付)によると、カーミシュリー市アンタリーヤ地区のサルマーン・ファーリスィー・モスク前で、金曜礼拝後にデモが発生した。

デモでは、ジュネーブ2会議の反体制勢力代表団へのクルド人代表の参加が訴えられた。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月7日付)は、ラッカ県の消息筋の話として、ラッカ市郊外のサルハビーヤ村で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員との結婚を強要された女性が自殺したと報じた。

自殺したのは英部学部(大学名不明)に通う火曜ファーティマ・アッブーさん(22歳)。

**

自由アレッポ県議会の防災局は、タウヒード旅団指導部に対して、同旅団が接収した救急車両、消防車を「返還」するよう求めた。

クッルナー・シュラカー(2月7日付)が伝えた。

**

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(2月7日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の退去を7日に行うよう求めるデモを呼びかけるビラがラッカ市各所で配布された。

Kull-na Shuraka', February 7, 2014
Kull-na Shuraka’, February 7, 2014

**

シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・サーリフ広報局長は、アレッポ中央刑務所が反体制武装集団に解放され、多数の収監者が釈放されたことを確認したと発表した。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.