2014年2月16日のシリア情勢:シリア政府の動き(追記)

スライマーン・アッバース石油資源鉱物大臣は、2011年3月以来続く紛争によって、シリアの石油生産量が4%にまで落ち込んだと述べた。

アッバース石油資源大臣によると、38万5,000バレル/日だった生産量は、14,000バレル/日にまで落ち込んでいるという。

SANA(2月16日付)が伝えた。

SANA, February 16, 2014をもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ハラブ・ニュース(2月16日付)によると、アレッポ市フライターン市で、ムジャーヒディーン軍とバドル殉教者旅団が同市およびアルド・マッラーフ地区一帯での停戦に関して合意した。

停戦合意は、ムジャーヒディーン軍のアブドゥルカリーム・ウークラーニー氏とバドル殉教者t旅団のアブドゥルハーリク・アブー・アフマド氏によって結ばれ、発砲停止、双方の対立にかかる問題のシャリーア委員会での審理などが定められた。

Halabnews.com, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:クルド民族主義勢力の動き

シリア・クルド進歩民主党のアブドゥルハミード・ダルウィーシュ書記長は『シャルク・アウサト』(2月16日付)に、ジュネーブ2会議の事実上の決裂に関して「両当事者が無責任にならないため、対話は続けられるだろうと考える」と述べた。

Kull-na Shuraka', February 16, 2014
Kull-na Shuraka’, February 16, 2014

シリア・クルド国民評議会幹部としてジュネーブ2会議のシリア革命反体制勢力国民連立代表団に参加したダルウィーシュ書記長はしかし「殺戮、破壊のあとに、彼ら(シリア政府)を真のパートナーとして受け入れることは難しい。彼らはパートナーだけでなく、譲歩さえも受け入れようとしない」と批判した。

また「テロとの戦い」に関して、ダルウィーシュ書記長は「テロへの対処に合意したとしても、問題は簡単ではなく、20年はかかる。シリアには今、武装集団の強力な基盤があり、容易ではない…。近く合意に達することができなければ、テロリストがシリア全土を支配し、さらなる大災害が生じる」と警鐘を鳴らした。

一方、民主統一党に関して、ダルウィーシュ書記長は「シリア政府はそのこと(西クルディスタン移行期民政局)に疑義を呈しておらず、否定しておらず、承認している…。民主統一党と連絡をとっており、我々の間に敵意はないが、この党は方針を変えることはない。この党には明確な特徴があり、自治政府に誰かが参加することを拒んでいる」と述べた。

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民主統一党執行委員会は声明を出し、『シャルク・アウサト』(2月16日付)でのアブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏の発言に関して、シリア政府が民主統一党を支持しているとの主張には根拠がないと拒否、「こうした発言はジュネーブ2会議第2ラウンドでシリア革命反体制勢力国民連立に付随するクルド人代表団の長としてダルウィーシュ氏が犯した失敗を正当化しようとするものだ」と批判した。

Rihab News, February 17, 2014、al-Sharq al-Awsat, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は、ジュネーブ2会議第2ラウンドの事実上の決裂に関して「対話が困難だったことに誰も驚いてはいない。しかし、みなにとって明らかなのは、アサド政権の妨害で、事態の進展がより困難になったことだ」と主張した。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(2月16日付)は、治安筋の話として、アンバール県ラマーディー市で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員12人を殲滅したと報じた。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はマナール・チャンネル(2月16日付)を通じてテレビ演説を行い、タマーム・サラーム内閣を「和解内閣」と評価する一方、11ヶ月にわたって組閣が実現しなかったことに関して「ヒズブッラーを内閣から消し去ろうとする者が…組閣を拒否してきた」からだと非難した。

一方、シリアの紛争に関して、ナスルッラー書記長は以下の通り述べた。

Naharnet, February 16, 2014
Naharnet, February 16, 2014

「我々は、アッラーの意思により、この戦争に勝利するだろう…。計画も準備もある…。あとは時期が問題なだけだ」。

「我々はこの問題(レバノン国内で頻発する自爆テロ)が忍耐に値することを知らねばならない…。これらの爆破事件で犠牲となった殉教者は、シリアで命を落とした若者とまさに同じだ。これは同じ戦いなのだ」。

「もし武装集団がシリアを支配したら、レバノンの未来はどうなる? これはすべてのレバノン人を脅かす危険だ…。彼らジハード主義者が国境地帯を制圧する機会を得たのなら、彼らが言うところのイスラーム国にレバノンを組み込もうとめざすだろう」。

「シリアから(ヒズブッラーが)撤退すれば爆破テロはなくなるというのはウソだ」。

 

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Qanat al-Manar, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:国内の暴力

PLOのアンワル・アブドゥルハーディー政治局長はAFP(2月16日付)に「パレスチナ諸派の代表50人以上からなる人民代表団が昨日(14日)、武装集団の退去を確認するためにキャンプに入った…。複数の証拠がほとんどの武装集団がキャンプから撤退したことを示している」と述べ、反体制武装集団がダマスカス県ヤルムーク区のパレスチナ難民キャンプから撤退したことを明らかにした。

代表団はまた、近くヤルムーク区東部でも武装集団退去の確認作業を行うほか、技術チームが24時間以内に入り、爆発物などの処理を行うという。

アブドゥルハーティー政治局長はまた「パレスチナ人武装部隊がキャンプ周辺に展開し、外部の武装集団の侵入を阻止している」と述べる一方、武装集団がタダームン区やダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市方面に移動したことを明らかにした。

またこの作業とシリアの国家機関の復旧が完了次第、人道支援が再開される見込みだと付言した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団などによると、ヤブルード市周辺、リーマー農場、ジャリージール村などが軍の激しい砲撃を受けるとともに、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が軍と交戦した。

またタッル市では、アラブ社会主義連合党民主党の幹部バッサーム・アブドゥルカリーム・バスラ氏が「武装した何者か」に暗殺された。

Kull-na Shuraka', February 16, 2014
Kull-na Shuraka’, February 16, 2014

一方、SANA(2月16日付)によると、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ドゥーマー市郊外、ハラスター市、アルバイン市、ヤブルード市、リーマー農場、サルハ市、ムシュリファ村南部、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また軍は、レバノンのアルサール村(ベカーア県)方面から武器弾薬を積んでシリア領内に潜入しようとした反体制武装集団の車輌6輌を破壊した。

これに対し、反体制武装集団はドゥーマー市郊外で、シリア赤新月社の女性職員に発砲、殺害した。

このほか、バイト・サフム市、ヤルダー市、バービッラー市、アクラバー村で、市民数十人が同地での「人民和解」に従い、釈放されるとともに、インフラなどの復興の準備が始まった。

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ヒムス県では、シャーム・ネットワーク(2月16日付)によると、軍がカルアト・ヒスン市、ザーラ村を空爆する一方、ザーラ村で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は声明を出し、16日に予定されていたヒムス県旧市街からの住民の退避作業に関して、「武装集団」の攻撃によって中止になったと発表した。

これに関して、シリア人権監視団は、ヒムス市バーブ・フード地区、バーブ・トゥルクマーン地区、サフサーファ地区などで軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃を加えたと発表した。

他方、SANA(2月16日付)によると、ヒムス市ワルシャ地区、サフサーファ地区、バーブ・フード地区、マサービグ地区、ワアル地区郊外、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、ラスタン市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車輌に仕掛けられた爆弾が爆発し、ダーイシュ戦闘員2人が死亡した。

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アレッポ県では、シャーム・ネットワーク(2月16日付)によると、アレッポ市旧市街で、軍と反体制武装集団が交戦し、イスラーム戦線がハサル学校一帯を制圧した。

またシリア人権監視団によると、シャイフ・ナッジャール市で軍と反体制武装集団が交戦、軍が「樽爆弾」を投下し、同市の大部分を制圧した。

さらにアレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区評議会の救済局長が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の襲撃を受け、死亡した。

このほか、バールーザ村で、ダーイシュがジハード主義反体制武装集団と交戦の末、同村を制圧した。

またアフタリーン市周辺でも、両者が交戦し、ダーイシュの戦闘員1人が死亡したという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ヒルバト・アームーダー市、ザルズール村、ザンバキー村、ジュマイリーヤ村で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外のジハード主義武装集団が交戦した。

またハーミディーヤ航空基地南部、バスィーダー村検問所周辺では軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(2月16日付)によると、アラー村、イドリブ中央刑務所街道などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(2月16日付)によると、「人民和解中央委員会」を通じて72人の反体制活動家が投降、祖国と国民の安全に抵触しないことを宣誓後、釈放された。

72人のうち37人がジャッバー村、23人がジュバーター・ハシャブ村、8人がハーン・アルナバ市、2人がマスハラ村、2人がバイト・ジン村で投降したという。

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ダルアー県では、SANA(2月16日付)によると、ダルアー市旧税関地区など、アトマーン村、アブ・カートゥーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県ではSANA(2月16日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、工業地区、ハウィーカ地区、旧空港地区、ウルフィー地区、労働者住宅地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またダイル・ザウル市ムワッザフィーン地区では、反体制武装集団が市民1人を射殺した。

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ハサカ県では、SANA(2月16日付)によると、タッル・ハミース市のサイロから小麦を略奪しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(2月16日付)によると、ラタキア県ジャブラ市、ヒムス市アクラマ地区、ダマスカス郊外県ヤアフール市、ハマー県サラミーヤ市で、軍によるテロとの戦い支持、外国の内政干渉拒否を訴える集会が開かれ、多数の市民が参加した。

また、ダマスカス郊外県ジャイルード市では市民約2,000人が集まり、武装テロ集団の退去と、軍の進駐を求めるデモを行った。

SANA, February 16, 2014
SANA, February 16, 2014

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ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣はジュネーブからの帰路、機内で記者団に対して「(ジュネーブ2会議)第2ラウンドは一部のメディアの分析や英仏外相の反応とは裏腹に、失敗などしていない…。シリア政府の交渉団が、テロとの戦いを第1項目とするアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表の議案をシリアが同意すると発表したことで…、第2ラウンドは、重要な成果をなした」と述べた。

SANA(2月16日付)などが伝えた。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月16日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月16日付)は、複数の消息筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣からの辞任を発表していたアスアド・ムスタファー国防大臣が辞意を撤回したと報じた。

同報道は、辞意撤回の理由は不明としつつ、外国の圧力によるものではないと断じた。

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自由シリア軍参謀委員会(最高軍事評議会)はビデオ声明を出し、サリーム・イドリース参謀長を解任し、参謀副長のアブドゥルイラーフ・バシール准将を後任の参謀長に任命したと発表した。

またバシール准将の参謀長就任を受け、ハイサム・アスィーフィー大佐が副参謀長に任命された。

ビデオ声明は、カースィム・サアドッディーン大佐によって読み上げられた。

バシール新参謀長はクナイトラ県出身で、2012年に離反した。

クッルナー・シュラカー(2月16日付)などによると、イドリース参謀長の解任は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣のアスアド・ムスタファー国防大臣の辞意撤回の条件だったという。

Kull-na Shuraka', February 16, 2014
Kull-na Shuraka’, February 16, 2014

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『ハヤート』(2月17日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がイドリブ県に潜入し、シリア革命家戦線の戦闘員らに「高性能兵器が至急、あなたがたに供与され、我々は、腐敗した犯罪者であるこの体制からシリア全土を解放するだろう」と述べ、武器供与を約束したと報じた。

ジャルバー議長はシリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ氏に連れられイドリブ県内を視察、「我々は、アサドがその一部としてとどまるような政治的解決に満足することはできない。我々が建設しようとしている自由シリアに犯罪者の居場所などない」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、レバノンのタマーム・サラーム新内閣の閣僚人選の完了に関して、祝辞を述べるとともに、シリア領内からのヒズブッラーの戦闘員の撤退に関して閣議決定することを求めた。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、
Shabakat Sham al-Ikhbariya, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

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