ファトフ軍支配下のイドリブ市でロシア軍の爆撃に反対するデモ発生(2015年10月5日)

クッルナー・シュラカー(10月6日付)は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などが主導するファトフ軍の支配下にあるイドリブ市で、ロシア軍によるシリア領内での空爆に抗議するデモが発生したと報じ、その写真を掲載した。

イドリブ市は、9月末にイラン、トルコの仲介で発効した停戦合意が、イドリブ県フーア市、カファルヤー町、ダマスカス郊外県のザバダーニー市などとともに非戦闘地域に指定されている。

Kull-na Shuraka', October 6, 2015
Kull-na Shuraka’, October 6, 2015

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県で活動する反体制派2組織がアル=カーイダ系のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動にそれぞれ忠誠を誓う(2015年10月5日)

アレッポ県西部で活動するクドス大隊は、アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線に忠誠(バイア)を誓うと発表した。

また、アレッポ市などでシリア政府関係者らの暗殺などを行ってきたアブー・アマーラ特殊任務中隊は、アル=カーイダとの関係を否定するアル=カーイダ系の組織シャーム自由人イスラーム運動にバイアを誓うと発表した。

ARA News(10月6日付)が伝えた。

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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論考「シリア反体制武装勢力の同質性と異質性」(『国際情勢紀要』より転載)

「シリア反体制武装勢力の同質性と異質性:アル=カーイダ系組織、ジハード主義者、「穏健な反体制派」

『国際情勢紀要』第85号(http://www.sekaiseikei.or.jp/kokujo2014.pdf、2015年3月、125~133ページ)より転載

青山 弘之(東京外国語大学)

図Ⅰ はじめに

シリアで紛争が発生してから2015年3月半ばで4年が経とうとしている。「アラブの春」の一環として始まったはずのこの紛争が「独裁政権」対「民主化運動」といったイメージとはほど遠く、混沌と暴力の応酬によって特徴づけられていることは今や周知の事実である。そこでは、シリア軍、国防隊、西クルディスタン移行期文民局人民保護部隊(Yekîneyên
Parastina Gel、略称YPG)、反体制武装勢力が入り乱れて戦いを続けるなか、米国が主導する有志連合が、一方でイスラーム国壊滅に向けて空爆を行いつつ、他方でバッシャール・アサド政権退陣をめざして「穏健な反体制派」を支援している。

本論では、現下の武力紛争における主要な当事者のうち、アル=カーイダ系組織、ジハード主義組織、「穏健な反体制派」といった言葉(カテゴリー)で分類されることが多い反体制武装勢力の組織間の関係に着目することで、その異質性と同質性を明らかにする。そのうえで、反体制武装勢力への支援や共鳴が持つ意味を考察する。なお2011年以降のシリア国内情勢の詳細な推移については「シリア・アラブの春顛末記――最新シリア情勢――」(https://syriaarabspring.info/)を参照されたい。

Ⅱ アル=カーイダ系組織、ジハード主義組織

2014年9月23日に米国およびアラブ5カ国がシリア領内のイスラーム国拠点への空爆を開始したことで、シリアの紛争においてもアル=カーイダ系組織の存在がようやく広く認識されるようになった。ここで言う「アル=カーイダ系」とは、明確な定義を持つものではなく、「ジハード主義」(Jihadism、al-Salafīya
al-Jihādīya、ないしはイスラーム過激派)と称される思想・運動の一部をなすものである(1)。だが、この言葉を敢えて定義するなら、それは、ウサーマ・ビン・ラーディンが創始し、アイマン・ザワーヒリーが指導者を務めるアル=カーイダ総司令部に忠誠(al-bayʻa)を誓った組織・個人、そして国連や米国がテロ組織と認定し、「アル=カーイダとつながりがある」(murtabiṭ
bi-al-qāʻida)と認知されている組織・個人と言うことができよう。

上記のような定義に基づいて、シリアの反体制武装勢力を俯瞰すると、イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ムハージリーン・ワ・アンサール軍といった組織がアル=カーイダ系組織に含まれる(2)。またジハード主義組織には、これらに加えて、イスラーム軍、タウヒード旅団、ジュンド・アクサー機構、シャームの鷹旅団、シャーム・イスラーム運動、シャームの暁イスラーム運動、クルド・イスラーム戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ラフマーン軍団、ハビーブ・ムスタファー旅団、イスラーム・ウカーブ旅団などが含まれる。

このうちイスラーム国は、他のアル=カーイダ系組織やジハード主義組織から独立した存在として捉えられがちである。その理由として、イスラーム国が2013年末以降、他のジハード主義組織と全面的な武力衝突を繰り返していること、シリアからの撤退を求めるザワーヒリーの指示を拒否し、アル=カーイダ総司令部から「破門」されたこと、さらにカリフ制という「ハコ」を作ることで求心力を得ようとする「俗物的」、「実利的」な性格を持っていること(青山[2014])があげられる。だが、イスラーム国を含むアル=カーイダ系組織、そしてジハード主義組織は、以下3点において同質的である。

第1点は、これらの組織が共通の起源を有していることである。このことはイスラーム国とヌスラ戦線において顕著である。ヌスラ戦線は、イラクでの治安対策によって弱体化していたイラク・イスラーム国の「支部」として、2012年1月頃からシリアで活動を開始し、台頭した組織である。一方、イスラーム国は、ヌスラ戦線の吸収を企図して2013年4月にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ(3))に改称したイラク・イスラーム国が、2014年6月のカリフ制樹立宣言に合わせて再改称した組織である。ダーイシュ結成は、ヌスラ戦線によって拒否され、以後両組織が徐々に対立を深めていったことは周知の通りである(髙岡[2014]などを参照)。

これに対し、シャーム自由人イスラーム運動は、「グラーバー・シャーム」(ghurabāʼ al-shām、シャームの奇異なる者たち)の一人としてアフガニスタンやイラクでの戦闘経験を持ち、ヌスラ戦線とイスラーム国の対立を仲裁するため、ザワーヒリーに仲介役を任じられたアブー・ハーリド・スーリー(4)らが結成した武装集団である。また、ムハージリーン・ワ・アンサール軍は、アブー・ウマル・シーシャーニー(チェチェン人)の指導のもと、チェチェン人など外国人戦闘員によって結成された武装集団である。同組織は、シーシャーニーのイスラーム国への合流により分裂し、イスラーム国への参加を拒否した派閥はヌスラ戦線などと共闘している。

なお、外国人戦闘員に関して、イスラーム国が外国人主導、それ以外のジハード主義組織がシリア人主導というイメージがある。だが、いずれの組織も、トルコなどを経由してシリアに潜入した外国人戦闘員が参加している点で違いはない。

第2点は、これらの組織・個人の所属が流動的だということである。例えば、2014年6月末、ヌスラ戦線のナンバー2と目されていたアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官とダイル・ザウル県で活動していた同戦線のメンバー多数は、カリフ制樹立を宣言したイスラーム国に忠誠を表明し、同組織に参加した。また同県でのイスラーム国の勢力拡大を受けて、イスラーム軍、さらには後述する「穏健な反体制派」戦闘員も次々とイスラーム国に合流した。

これに対して、有志連合のシリア空爆によってイスラーム国の勢力が減退の兆しを見せるようになった2014年12月には、イスラーム国に忠誠を誓っていたイスラーム・ウカーブ旅団が、イドリブ県で攻勢に出たヌスラ戦線に追随するという逆の現象も起きている。こうしたことから、アル=カーイダ系組織、ジハード主義組織に分類される組織・個人の多くが、その時々の戦況において、より有力な集団に日和見的に所属を変更し、活動していることが推察できる。

第3点は、連合組織結成や共同戦線設置を通じた共闘である。例えば、2013年12月にサウジアラビアの後援のもとに結成されたとされるイスラーム戦線は、シャーム自由人イスラーム運動、タウヒード旅団、シャームの鷹旅団、イスラーム軍、クルド・イスラーム戦線、そして「穏健な反体制派」の自由シリア軍アンサール・シャーム大隊からなっている(5)。また2014年2月頃にアレッポ県で結成されたシャームの民の合同作戦司令室には、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、タウヒード旅団、そして「穏健な反体制派」のハズム運動が参加している。さらに同年8月以降、アレッポ市周辺でのシリア軍との戦闘を主導するようになったアンサール・ディーン戦線には、ムハージリーン・ワ・アンサール軍、シャーム・イスラーム運動、シャームの暁イスラーム運動、そして「穏健な反体制派」のハドラー大隊が参加し、同時期に結成された東グータ統一軍事司令部も、イスラーム軍、アシュナード・シャーム・イスラーム連合、ラフマーン軍団、ハビーブ・ムスタファー旅団、シャーム自由人イスラーム運動から構成されている。

また連合組織結成や共同戦線設置を明言せずに共闘するケースも多い。ダマスカス郊外県やダマスカス県ジャウバル地区での東グータ統一軍事司令部所属組織とヌスラ戦線の連携、ダルアー県の対ヨルダン国境地帯やクナイトラ県のゴラン高原一帯でのヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の協調、ダマスカス郊外県カラムーン地方無人地帯やレバノンのアルサール地方(ベカーア県バアルベック郡)でのヌスラ戦線、イスラーム国、さらには自由シリア軍を名のる武装集団の共闘などがその典型である。

むろん、上記のような共通の起源、所属の流動性、共闘にもかかわらず、ダイル・ザウル県、アレッポ県などでは、イスラーム国とそれ以外のジハード主義組織が衝突を繰り返している。しかし、イスラーム国を「国際社会の脅威」として特別視し、他のアル=カーイダ系組織と区別すること、ないしはアル=カーイダ系組織を他のジハード主義組織と区別してその是非を評価することは、紛争の実態を見誤ることにつながりかねない。

Ⅲ 「穏健な反体制派」

「穏健な反体制派」(moderate opposition)は、ジハード主義組織が反体制武装勢力の主流を占めるようになるなか、「民主化」、「人道主義」というシリアへの内政干渉の根拠を誇示しようとする欧米諸国が2013年3月頃から頻繁に用いるようになった言葉である。この言葉は当初、欧米諸国が「シリア国民の唯一の正統な代表」として承認したシリア革命反体制勢力国民連立(いわゆるシリア国民連合)などの非武装組織を指していたが、次第にジハード主義組織以外の武装組織を指すようになった。2013年3月以前においては、「穏健な反体制派」ではなく、自由シリア軍という言葉が好まれる傾向があった。だが、自由シリア軍を名のる組織は、2013年末に最高意思決定機関と目されてきた参謀委員会(最高軍事評議会)がシリア領内(対トルコ国境地域)の主要な拠点をジハード主義組織に奪われ、また2014年9月にはシリア国民連合に解散を命じられたことで、欧米諸国の支援の受皿としてのプレゼンスを失った。

アル=カーイダ系組織と同様、「穏健な反体制派」は、シリアの紛争の文脈において明確な定義を持たないが、上記のような経緯を踏まえると、欧米諸国が積極的に支援し、なおかつ「シリア革命」の名のもと、アサド政権の打倒と世俗主義に立脚した民主制の樹立を支持する組織だと言うことができる。しかし、欧米諸国の支援には若干の補足説明が必要である。なぜなら、欧米諸国は当初、アサド政権の打倒をめざしていたが、2014年9月以降はイスラーム国に対抗し得る武装勢力の教練・育成に力点を置くようになっており、「穏健な反体制派」支援と「シリア革命」支援はもはや同義ではなくなっているからである。

いずれにせよ、上記の定義に基づいた場合、「穏健な反体制派」に分類できる組織としては、自由シリア軍を名のる参謀委員会、ダイル・ザウル軍事評議会、アレッポ革命軍事評議会、南部戦線(6)、クルド人戦線旅団、アンサール・シャーム大隊の他、ハズム運動(7)、ハドラー大隊、ウンマ軍(8)、シリア革命家戦線などをあげることができる。しかし、これらの組織も、以下四つの理由でアル=カーイダ系組織やジハード主義組織と同質化している。

第1の理由は、自由シリア軍参謀委員会(そしてシリア国民連合)などによる戦果の誇張(ないしはねつ造)である。例えば、2013年8月にヌスラ戦線などジハード主義組織がカサブ区(ラタキア県)の制圧を目的として開始したいわゆる「海岸解放作戦」に際して、参謀委員会は自由シリア軍が戦果をあげていると喧伝した(9)。むろん、ジハード主義組織とともに、自由シリア軍を名のる武装集団が戦闘に参加していたと見ることもできるが、こうした喧伝が事実と異なることは、2014年末には誰の目からも明らかなものとなった。2014年12月、イドリブ県で勢力を増大させたヌスラ戦線は、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構とともに、マアッラト・ヌウマーン市郊外のワーディー・ダイフ軍事基地とハーミディーヤ航空基地を制圧したが、シリア国民連合はその際、ムハンマド・カッダーフ副代表が声明を出し、(自由シリア軍ではなく)ヌスラ戦線を「革命部隊」とみなし、その戦果を賞賛したのである。

第2の理由は、ジハード主義組織との戦闘での敗北である。例えば、2014年11月、イドリブ県ザーウィヤ山一帯を勢力圏としていたシリア革命家戦線は、ヌスラ戦線などの攻勢を受け、ジャマール・マアルーフ司令官以下戦闘員約1,400人がアレッポ県方面に敗走した。またこれに先立って、同年5月には、ダルアー県ハウラーン地方で、自由シリア軍南部戦線とヌスラ戦線が対立、前者の司令官複数名が後者に拘束される事件が発生した。さらに2015年1月には、ダマスカス郊外県でイスラーム軍によるウンマ軍掃討作戦が行われ、後者がドゥーマー市一帯から放逐された。

第3の理由は、自由シリア軍を名のる武装集団のジハード主義組織との共闘である。その最たる例が、自由シリア軍参謀委員会指揮下にあったダイル・ザウル軍事評議会のイスラーム国への合流である。2014年6月半ば、ダイル・ザウル軍事評議会はイスラーム国への忠誠を表明し、その傘下に入った。またハズム運動は、前述の通りシャームの民の合同作戦司令室においてヌスラ戦線やイスラーム戦線と共闘し、自由シリア軍アンサール・シャーム大隊とハドラー大隊もアレッポ県でジハード主義組織と共闘している。なお、ハズム運動、自由シリア軍南部戦線、ウンマ軍といった武装集団は、「穏健な反体制派」からなる連合組織だが、参加組織のなかにジハード主義組織が含まれていることは注6~8の通りである。

第4の理由は、シリア政府と戦略的な協力関係にあるYPGとの共闘である。もっとも代表的なケースは、アイン・アラブ市(アレッポ県)をめぐるイスラーム国とYPGの攻防に際して、地元の武装組織がとった姿勢である。すなわち、ラッカ県、アレッポ県でイスラーム国と戦闘を続けてきた自由シリア軍クルド人戦線旅団は、シリア政府への敵対的姿勢を維持しつつ、イスラーム国のアイン・アラブ市侵攻に対抗するため、2014年9月上旬にYPGとユーフラテスの火山合同作戦司令室を発足した。また、自由シリア軍アレッポ県革命軍事評議会前議長としてアレッポ市一帯でシリア軍との戦闘を続けてきたアブドゥルジャッバール・アカイディー大佐も同年10月、トルコを経由してアイン・アラブ市に入り、YPGとともにイスラーム国と戦った。

なお、西クルディスタン移行期文民局との共闘の他に、2014年2月のヒムス市での停戦合意、同年3月のバービッラー市(ダマスカス郊外県)での「国民和解」などを通じてシリア政府と和解し、武装闘争を放棄した武装集団戦闘員が少なからずいることも看過すべきでない。

「穏健な反体制派」は、「シリア革命」成就に向けて「独裁政権」に抵抗し続ける「フリーダム・ファイター」のように見える。しかし、上述の通り、彼らはジハード主義組織に吸収されることで周縁に追いやられ、独立した主体としては事実上存在していないことが改めて確認できる。

Ⅳ おわりに

これまで各節では、アル=カーイダ系組織、ジハード主義組織、「穏健な反体制派」の特徴や組織間の関係を見てきた。そこから明らかになったのは、こうしたカテゴリーが、イデオロギー的傾向や政治目標を度外視して離合集散を繰り返す反体制武装勢力の実態を反映していないという事実である。

欧米諸国、そしてサウジアラビア、トルコ、カタールといった国々は、この事実を無視して、反体制勢力をジハード主義組織と「穏健な反体制派」に二分し、前者に対しては軍事行動(ただしトルコは不参加)、後者に対しては軍事教練を行っている。しかし、間断なく連関し合う反体制武装勢力のスペクトルのなかで、「穏健な反体制派」を仮想し、支援しようとすることは、自らが根絶しようとしているイスラーム国の同盟者を育てることに等しい。また、こうした矛盾を回避しようとして、反体制武装勢力全体を疎外するような消極的姿勢を示せば、アサド政権を利することにつながってしまう。アル=カーイダ系組織、ジハード主義組織、「穏健な反体制派」という分類は、イスラーム国殲滅、アサド政権打倒、シリアの「民主化」など、「アラブの春」波及後のシリア情勢のなかで夢想されたいかなる目標の実現にも資さないのである。

シリアの紛争においては、アサド政権に殺戮や混乱の責任のすべてを押しつけ、その打倒を目的化しようとする言説がいまだ散見される。同政権が「アラブの春」波及当初に行った過剰な弾圧が現下の混乱の起点にあることは明白である。だが、ORB[2014]やSADA[2014]といった反体制NGOや世論調査機関の調査からも読み取れる通り、シリア国民の間では、反体制勢力全般への支持が低落する一方で、アサド政権と反体制勢力の対話(そして国際社会による対話支援)を前提とした和解が希求されるようになっている。こうした現実を直視せず、「民主化」や「テロとの戦い」といった過度に単純化されたパラダイムに固執し、シリアへの介入を正当化し続けようとする無責任な姿勢こそが、実は混乱を長期化させる最大の要因になっているのである。

(1) ジハード主義(ないしはイスラーム過激派)とは、おおむね以下のような特徴を有する思想・運動だと言える――①現代社会における政治、経済、社会的な秩序が、西洋においてであれ、いわゆるイスラーム世界においてであれ、イスラーム教の教えに反していると全否定し、糾弾する、②イスラーム教を真に理解した前衛集団が非妥協的なジハード(暴力)をもって現代社会を打破することが不可避だと考える、③イスラーム法に基づき、初期イスラーム教世界を範とした政治、経済、社会的秩序の樹立(カリフ制の再興など)をめざす。

(2) 米国務省は、2004年12月17日にイラク・アル=カーイダを外国テロ組織(Foreign Terrorist Organization、FTO)に指定、2012年12月11日にヌスラ戦線を、また2014年5月14日に(イラク・シャーム・)イスラーム国をイラク・アル=カーイダの別名(Alias)として認定した。国務省はまた、2014年9月24日にシャーム自由人イスラーム運動、ムハージリーン・ワ・アンサール軍、そしてジュヌード・シャームの指導者でチェチェン人のムラド・マルゴシュヴィリを特別指定国際テロリスト(Specially
Designated Global Terrorists、SDGT)に追加した(US. Department of State[2014a][2014b][2014c])。一方、国連は、2013年5月13日にヌスラ戦線をイラク・アル=カーイダ(QE.J.115.04.)の別名(a.k.a.)としてアル=カーイダ制裁委員会のリストに登録、その後2014年5月14日に独立組織(QE.A.137.14.)として登録変更した。また(イラク・シャーム・)イスラーム国も2013年5月30日にイラク・アル=カーイダ(QE.J.115.04.)の別称として同リストに登録した(Al-Qaida
Sanctions Committee [2014]、United Nations[2013])。

(3) 「ダーイシュ」(Dāʻish)は、イラク・シャーム・イスラーム国のアラビア語「al-Dawla al-Islāmīya fī al-ʻIrāq
wa al-Shām」の頭字語。

(4) アブー・ハーリドは2013年2月にアレッポ市でダーイシュによるとされる自爆攻撃で暗殺された。

(5) イスラーム戦線の前身とされるシリア・イスラーム解放戦線(2012年9月結成)も、シャームの鷹旅団、ファールーク大隊、イスラーム旅団、タウヒード旅団などからなっていた。

(6) 自由シリア軍南部戦線に参加した組織は以下の通り――南部シリア革命家戦線、下カラムーン旅団、ヤルムーク旅団、ファッルージャ・ハウラーン旅団、ムハージリーン・アンサール旅団、アスワド・スンナ旅団、3月18日師団、ハムザ・アサドゥッラー旅団、第1特殊任務師団、イスラームの暁旅団、シャバーブ・スンナ旅団、イッズ・ブン・アブドゥッサラーム旅団、カラーマ旅団、シャーム解放師団、第1砲兵中隊、第1旅団、ドゥーマー殉教者旅団、グータ・ムジャーヒディーン旅団、アバービール・ハウラーン旅団、ハウラーン大隊統合、上カラムーン第11師団、ムウタッズ・ビッラー旅団、特殊任務旅団、クナイトラ軍事評議会、シャームの剣旅団、シャーム解放旅団、ダマスカス殉教者旅団、イスラーム殉教者旅団、自由殉教者旅団、ヤルムーク殉教者旅団、アームード・ハウラーン旅団、ラジャーの盾旅団、二大聖地旅団、ハビーブ旅団、建設大隊、ナワー自由人旅団、サラーフッディーン旅団、ハウラーンの嵐旅団、タバールク・ラフマーン大隊、ラジャー・タウヒード大隊、第1騎兵中隊、第2騎兵中隊、ムウタスィム・ビッラー大隊、ヒムス・ワリード旅団、イブン・ワリード末裔旅団、特殊任務中隊、ハウラーン殉教者旅団、西部郊外自由人大隊。

(7) ハズム運動に参加した組織は以下の通り――北部ファールーク大隊、第9師団特殊部隊、第1機甲師団、アッラーへの信仰旅団、アビー・ハーリス大隊(ハマー・ファールーク)、サラミーヤ自由人大隊(ハマー・ファールーク)、殉教者アブドゥッラフマーン・シャマーリー大隊、殉教者バクル・バッカール大隊、殉教者ハムザ・ザカリヤー大隊、ラシード大隊、アブー・アスアド・ニムル大隊、アフバーブ・アッラー旅団、ファーティフ大隊、第60歩兵旅団、アブドゥッラフマーン大隊、殉教者アブドゥルガッファール・ハーミーシュ大隊、ザアフラーナ・ファールーク大隊、殉教者アブドゥッラー・バッカール大隊、ラスタン殉教者大隊、殉教者アンマール・トゥラース・ファルザート大隊、真実の声連隊。

(8) ウンマ軍に参加した組織は以下の通り――ドゥーマー殉教者旅団、アスワド・グータ旅団、ファールーク・ウマル旅団、ファトフ・シャーム旅団、アルバイン殉教者旅団、アンサール・ウンマ旅団、特殊部隊中隊、ダマスカスの剣旅団、ハルマラ・ブン・ワリード大隊、ザイド・ブン・サービト旅団。

(9) 「海岸解放作戦」は、ダーイシュのイスラーム国への改称と時を同じくして、同地一帯に展開していたヌスラ戦線らが突如としてトルコ領内ないしはイドリブ県に撤退したことで、シリア軍の勝利に終わった。

文献リスト

青山弘之[2014]「「イスラム国」の正体を探る――「国家」を作って聖戦を仕掛ける逆転の発想――(特集 異次元動乱 世界を震撼させる「イスラム国」)」『外交』第28号(11月)、56~60ページ。

髙岡豊[2014]「「イラクとシャームのイスラーム国」は何に挑戦しているのか」『世界』第859号(8月)、20~24ページ。

Al-Qaida Sanctions Committee[2014]“The List Established and Maintained
by the Al-Qaida Sanctions Committee with Respect to Individuals, Groups,
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on December 12 (http://www.un.org/sc/committees/1267/pdf/AQList.pdf).

ORB (Opinion Research Business)[2014]“Face-to-face National Opinion Poll
in Syria.” (http://www.opinion.co.uk/perch/resources/syriadatatablesjuly2014.pdf).

SADA (Muʼassasa Sada li-l-Abḥāth wa Istiṭlāʻ)[2014]“Istiṭlāʻ Raʻy ḥawla
Fikra Taqdīm Mubādarāt l-Ḥall al-Azma al-Sūrīya ʻabra al-Mufāwaḍāt al-Mubāshira
maʻa al-Niẓām.” August 30 (http://www.sadasy.org/?p=101).

United Nations[2013]“Security Council Al-Qaida Sanctions Committee Amends
Entry of One Entity on Its Sanctions List (SC/11019).” May 30 (http://www.un.org/press/en/2013/sc11019.doc.htm).

US. Department of State[2012]“Terrorist Designations of the al-Nusrah Front
as an Alias for al-Qaʻida in Iraq: Press Statement.” December 11 (http://www.state.gov/r/pa/prs/ps/2012/12/201759.htm).

――― [2014a]“Terrorist Designations of Groups Operating in Syria: Media
Note.” May 14 (http://www.state.gov/r/pa/prs/ps/2014/05/226067.htm).

――― [2014b]“Designations of Foreign Terrorist Fighters: Media Note.” September
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――― [2014c]“Foreign Terrorist Organizations.” Last Updated on December
18 (http://www.state.gov/j/ct/rls/other/des/123085.htm).

アレッポ市シャイフ・マクスード地区でのYPGがヌスラ戦線戦闘員4人を殺害(2015年10月5日)

アレッポ県では、ARA News(10月5日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦し、ヌスラ戦線戦闘員4人が死亡した。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動は「穏健な反体制派」など41組織とともに、ロシアに対抗するための地域同盟の結成を呼びかける一方、ヒムス県北部でヌスラ戦線とともに「大作戦司令室」を設置(2015年10月5日)

アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動をはじめとする41の反体制武装集団は共同声明を出し、ロシアとイランと戦うため同盟の結成を地域諸国に呼びかけた。

「シリア国民に対するロシアの軍事攻撃をめぐる声明」と題されたこの共同声明は、ロシア軍の攻撃を「あからさまな占領」としたうえで、その空爆が「民間人を直接狙っている」と指弾、「シリアを占領するロシアとイランの同盟に対抗するための地域同盟の結成」を呼びかけた。

共同声明に参加したのは、以下の組織。

アジュナード・シャーム

アジュナード・シャーム・イスラーム連合

シャーム戦線(ジャブハ・シャーミーヤ)

第101歩兵師団

第13師団

第16歩兵師団

第1沿岸師団

中部師団

第111連隊

海外第10旅団

ハサカ自由軍旅団

フルカーン旅団

イッザ連合

山地の鷹旅団大隊連合

「正しく進め」連合

アサーラ・ワ・タンミヤ戦線

インカーズ戦闘戦線

シャーム戦線(ジャブハト・シャーム)

イスラーム軍

ヒムス・タウヒード軍

ムジャーヒディーン軍

ヤルムーク軍

シャーム自由人イスラーム運動

ヒムス解放運動

ヌールッディーン・ザンキー運動

フルサーン・ハック

スルターン・ムラード師団

部族師団

シャーム解放師団

アームード・ハウラーン師団

ラフマーン軍団

シャーム軍団

イスラーム覚醒大隊

シャーム革命家大隊

スィッディーク旅団

ファトフリュオ段

タルビーサ旅団

ザーウィヤ山の鷹旅団

タファス旅団

第1連隊

アンサール・シャーム大隊image002 image003

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アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は4日、シャーム自由人イスラーム運動、ヒムス軍団などヒムス県北部で活動するジハード主義武装集団と「大作戦司令室」を結成し、シリア軍の攻勢に対抗すると発表した。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランスのファビウス外相は「ダーイシュ(イスラーム国)およびテロリストと目される組織」を爆撃すべきと述べ、オランド大統領の前言を撤回し、ロシアの主張に事実上同調(2015年10月5日)

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、Euro 1(10月5日付)のインタビューで、ロシア軍によるシリア領内での空爆に関して、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、シャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系組織をも標的とすべきだと述べ、ロシアの主張を事実上認める。

ファビウス外務大臣は「ダーイシュおよびテロリストと目される組織への空爆」を行うべきだと述べ、これに対して記者が「ヌスラ戦線を加えるべきだということか」と聞き返すと、「ダーイシュのみ」を空爆すべきたどのフランソワ・オランド大統領の発言が「簡略的だった」と答えた。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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ロシアのラブロフ外務大臣「米国は自由シリア軍がどこにおり、誰が指導しているかといった情報を開示しない…。自由シリア軍は想像上の組織に過ぎない」(2015年10月5日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、「自由シリア軍」との連絡を行うためのチャンネルを開設する用意があるが、米国が「自由シリア軍」に関する情報を開示しようとしないと述べた。

ラブロフ外務大臣は、チャンネル開設に向けて、米政府に「自由シリア軍」に関するデータ、具体的には「自由シリア軍がどこにおり、誰が指導しているのかといった情報」の提示を要請したが、「我々はまだ何らの情報も得ていない」と述べ、米国からの回答がなされていないことを明らかにした。

そのうえで、「自由シリア軍は想像上の組織以外の何ものでもない」と指摘、「シリア軍のみがシリア全土でダーイシュ(イスラーム国)と戦うことができる軍だ」と述べた。

一方、イラクでのダーイシュに対する空爆については、イラク政府から正式な要請は受けていないと述べ、空爆実施の可能性を否定した。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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トルコ政府、NATOはロシア軍戦闘機によるハタイ県への領空侵犯に厳重抗議(2015年10月5日)

トルコ外務省は声明を出し、トルコ軍戦闘機がハタイ県領空を侵犯したロシア軍戦闘機1機に対して緊急発進し、同機をシリア領内に退却させた、と発表した。

これを受け、トルコ外務省は、駐トルコ・ロシア大使を呼び、厳重抗議したという。

これに関して、トルコ軍も声明を出し、トルコ軍のF-16戦闘機が1日、ロシア軍のSu-29戦闘機の領空侵犯によって5分40秒により「嫌がらせ」(レーダーによる捕捉)を受けた、と発表した。

ロシア軍機によるトルコ領空への侵犯を受け、NATOは理事会の緊急会合を開き、「全加盟国はトルコや加盟国での領空侵犯に強く抗議する。無責任は行動はきわめて危険」とする声明を発表し、ロシア側に抗議した。

ジョン・ケリー米国務長官は、ロシア軍戦闘機のトルコ領空への侵犯に関して「トルコが自らの権利に従って対応していたら、ロシア軍戦闘機は撃墜されていたろう」と述べた。

『ハヤート』(10月6日付)が伝えた。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)はパルミラ遺跡の凱旋門を破壊:アブドゥルカリーム遺跡博物館局長「選択肢は簡単だ。タドムルが完全に破壊されて終わるか、シリア軍が国際社会とロシア軍の支援を受けて、同市解放に向けて迅速に進軍するかだ」(2015年10月5日)

『ハヤート』(10月6日付)などは、ヒムス県タドムル市にあるUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡の主要な遺構の一つである凱旋門がダーイシュ(イスラーム国)によって破壊されたと報じた。

シリア文化省のマアムーン・アブドゥルカリーム遺跡博物館局長はAFP(10月5日付)の取材に対して、「我々は、凱旋門が昨日(4日)に破壊されたとの現地情報を得た」ことを明らかにした。

アブドゥルカリーム局長はまた「選択肢は簡単だ。タドムルが完全に破壊されて終わるか、シリア軍が国際社会とロシア軍の支援を受けて、同市解放に向けて迅速に進軍するかだ…。最優先されるべきは、同市の救済で、そのうえで政治問題を議論すればよい」と訴えた。

さらに「我々はダーイシュがほかの遺構に爆弾を仕掛けていることを知っている。彼らは劇場、円柱さえも破壊しようとしている。我々は遺跡全体に破壊が及ぶことを恐れている」と付言した。

凱旋門は、パルミラが古代ローマに支配されていた約2000年前に建設された代表的遺構。

Kull-na Shuraka', October 5, 2015
Kull-na Shuraka’, October 5, 2015

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県、ヒムス県中部、ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を爆撃(2015年10月5日)

アレッポ県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍が、アイン・ジャマージマ村、ジュッブ・サファー村、東クワイリス町、西クワイリス村、ダイル・ハーフィル市、マスカナ市、バーブ市、航空士官学校一帯、アルバイド村、ナアーム丘一帯、シャイフ・アフマド村、ジャッブール村、ライヤーン村、タッル・ファーウーリー村、トゥライディム村、サーリヒーヤ村などで、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市、ハダス村、タドムル市郊外採石場一帯などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がジャフラ村、マリーイーヤ村、ハトラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が展開するウカイリバート町一帯を空爆した。

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ハサカ県では、ARA News(10月6日付)によると、ハサカ市南西部のアブドゥルアズィーズ山一帯での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘で、人民防衛隊はダーイシュ戦闘員100人以上を殲滅、17ヵ村を奪還した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回におよび、ハサカ市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、October 6, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は、ロシア軍の爆撃と並行して、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県、ヒムス県でヌスラ戦線などの拠点を爆撃(2015年10月5日)

イドリブ県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がロシア軍の空爆と並行して、ジスル・シュグール市、フバイト村、アービディーン村、タッル・マラク村、カッサービーヤ村などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がハタムルー村、ラターミナ町、マンスーラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がカッサービーヤ村を「樽爆弾」などで空爆した。

またサラミーヤ市郊外のカーファート村では、爆弾が爆発し、シリア軍兵士5人が殺害された。

他方、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団は、アレッポ県ハナースィル市とヒムス県イスリヤー村を結ぶ街道一帯、ムーリク市、ハマーミーヤート村のシリア軍拠点複数カ所、を攻撃した。

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ラタキア県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がロシア軍の空爆と並行して、ダッラ村、リーハーニーヤ村の反体制武装集団拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍が、ロシア軍の空爆と並行して、ダイル・フール村、タルビーサ市、サアン・アスワド村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市など東グータ地方各所を砲撃、またダーイヤト・アサド町一帯では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、東カラムーン地方、ダーライヤー市に対しても「樽爆弾」などで空爆、砲撃を行った。

一方、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がドゥーマー市西部一帯のイスラーム軍拠点に対して、正確な攻撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、クッルナー・シュラカー(10月5日付)によると、東グータ地方のマルジュ・スルターン村近郊に、同地での空爆を行っていたシリア軍戦闘機が墜落した。

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アレッポ県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がジャービリーヤ村、ナイラブ航空基地一帯、アレッポ市シャイフ・サイード地区、ラームーサ地区、アーミリーヤ地区、ナアナーイー広場一帯、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区、ブスターン・バーシャー地区、スライマーン・ハラビー地区、カースティールー地区などでタウヒード旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン町、ハーッラ丘一帯を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(10月5日付)によると、ダルアー市ビラール・ハバシー・モスク一帯、旧税関地区一帯、西ガーリヤ村で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアフマル丘一帯、アマル農場を空爆した。

一方、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がタルジャナ村、ハーフィル村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区でシリア軍、国防隊が、ジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地を砲撃した。

AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍はイドリブ県、ヒムス県、ラタキア県でダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線の拠点を爆撃(2015年10月5日)

ロシア国防省のイゴール・コナシンコフ報道官は、過去24時間で、ロシア軍のSu-34、Su-24M、Su-25戦闘機が、イドリブ県、ヒムス県などの9カ所に対して25回にわたり空爆を実施したと発表した。

スプートニク通信(10月5日付)などが伝えた。

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イドリブ県では、ロシア国防省によると、ロシア軍の空爆は6回に及び、イドリブ市郊外のテロリストの基地やT-55戦車などの戦車・装甲車車輌30輌以上、ジスル・シュグール市の迫撃砲発射拠点を破壊された。

また、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍は、ジスル・シュグール市一帯を空爆し、教練キャンプ、Gradミサイル発射基地、武器弾薬庫、車輌30輌を破壊した。

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ヒムス県では、ロシア外務省によると、ロシア軍は、ラスタン市郊外のダーイシュなどの拠点に対して9回にわたって空爆を実施した。

また、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍戦闘機は、タルビーサ市でダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆を実施し、武器庫、連絡本部を破壊した。

しかし、タルビーサ市一帯は、ダーイシュではなく、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の支配地域で、ダーイシュの活動はほとんど確認されていない。

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ラタキア県では、SANA(10月5日付)によると、ロシア軍は、バイト・ズィーファー村、ダッラ村、リーハーニーヤ村のテロ組織拠点を空爆し、司令部、車輌・装備を破壊、複数の戦闘員を殺害した。


AFP, October 5, 2015、AP, October 5, 2015、ARA News, October 5, 2015、Champress, October 5, 2015、al-Hayat, October 6, 2015、Iraqi News, October 5, 2015、Kull-na Shuraka’, October 5, 2015、al-Mada Press, October 5, 2015、Naharnet, October 5, 2015、NNA, October 5, 2015、Reuters, October 5, 2015、SANA, October 5, 2015、Sputnik News, October 5, 2015、UPI, October 5, 2015などをもとに作成。

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