米軍主導の有志連合は、ブーカマール市などシリア領内で6回の爆撃を実施し、子供3人と女性1人が死亡(2016年5月15日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月15日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して14回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市(1回)、タンフ国境通行所一帯(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

これに関して、SANA(5月16日付)、クッルナー・シュラカー(5月17日付)は、有志連合のブーカマール市に対する空爆で、子供3人と女性1人が死亡したと伝えた。

他方、シリア人権監視団によると、イラク国境に面するタンフ国境通行所一帯で、「新シリア軍」がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, May 16, 2016、AP, May 16, 2016、ARA News, May 16, 2016、CENTCOM, May 16, 2016、Champress, May 16, 2016、al-Hayat, May 17, 2016、Iraqi News, May 16, 2016、Kull-na Shuraka’, May 16, 2016、May 17, 2016、al-Mada Press, May 16, 2016、Naharnet, May 16, 2016、NNA, May 16, 2016、Reuters, May 16, 2016、SANA, May 16, 2016、UPI, May 16, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュとの戦闘の末、ダイル・ザウル市南西部アサド大学付属病院を奪還(2016年5月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表が明らかにしたところによると、シリア軍がダーイシュとの戦闘の末、14日の戦闘でダーイシュに制圧されていたアサド大学付属病院などダイル・ザウル市南西部一帯を奪還した。

また、SANA(5月15日付)によると、シリア軍はダイル・ザウル市南西部のパノラマ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の拠点を破壊、ブガイリーヤ村、ダイル・ザウル航空基地一帯、SADCOPガソリン・スタンド、穀物サイロ一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

シリア人権監視団によると、アサド大学付属病院に入院していた患者は全員が無事だったが、ダーイシュによって連行された医療スタッフらの消息は依然として不明だという。

しかし、SANA(5月15日付)は、医療スタッフの消息に関して「ダーイシュのテロ武装集団が昨日(14日)にダイル・ザウル市のアサド大学付属病院を襲撃し、医療スタッフの一部を拘束、医療機器多数を略奪した後、彼らに対して「白兵」によって…恐るべき虐殺を行った」と伝え、犠牲者に弔意を示した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーイル油田一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月15日付)によると、シリア軍がシャーイル油田一帯など県東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シャッダーディー市郊外のシャムサーニー村一帯で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市に対する反体制派の砲撃で子供2人を含む住民7人が死亡(2016年5月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動と共闘する反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市西部を砲撃し、子供2人を含む7住民人が死亡した。

また、SANA(5月15日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ブスターン・ザフラ地区を砲撃し、女性1人が負傷した。

一方、ARA News(5月15日付)によると、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン市一帯で、シリア軍、国防隊、外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍との戦闘を続けた。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月16日付)によると、トルクメン山一帯でシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団がシリア軍、外国人民兵と交戦した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたキンサッバー町、マズアリー村、アイン・フール村一帯、クルド山一帯を「樽爆弾」で空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アフル・スンナ大隊、ヒムス軍団、アジュナード・ヒムスからなる武装集団によって占拠されたザーラ村を空爆、またシリア軍、国防隊がこれらの武装集団と交戦した。

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クナイトラ県では、SANA(5月15日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がバアス市一帯に侵攻したが、シリア軍がこれを撃退した。

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ダルアー県では、SANA(5月15日付)によると、シリア軍がダルアー市難民キャンプ地区、マンシヤ地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。


AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Durar al-Shamiya, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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反体制武装集団が籠城するマダーヤー町(ダマスカス郊外県)の中学生数千人が修了試験を受験するため、シリア政府支配地域に移動(2016年5月15日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍およびヒズブッラー戦闘員が包囲する反体制武装集団の支配下のマダーヤー町にとどまる中校生男女数数千人が、高等学校の修了試験を受験するため、シリア政府支配下のラウダ町に移動した。

マダーヤー町の中校生の受験は、シリア政府当局とマダーヤー町の和解委員会の合意に基づくもの。

AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県でのイスラーム軍と親ヌスラ戦線の武装集団との戦闘で死亡した戦闘員の数が300人以上に(2016年5月15日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ミスラーバー市一帯で15日深夜、東グータ地方において最大規模を誇る反体制武装集団のイスラーム軍が、ラフマーン軍団、フスタート軍などからなるシャームの民のヌスラ戦線に近いジハード主義武装集団と激しく交戦した。

AFP(5月15日付)によると、4月28日以降続く両者の戦闘で、300人以上の戦闘員が死亡したという。

AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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トルコの越境砲撃支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアレッポ県北西部でダーイシュから1カ村を奪還(2016年5月15日)

アレッポ県では、ARA News(5月15日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室がトルコ軍による越境砲撃支援を受け、県北西部のトルコ国境地帯でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、ファイザリーヤ村を制圧した。

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シリア軍を離反したナビール・ダンダル准将はイスラエルに和平交渉に応じるよう呼びかける(2016年5月15日)

ARA News(5月15日付)によると、イスラエルの複数のメディアは、シリア軍を離反した反体制活動家のナビール・ダンダル准将がイスラエル国会(クネセト)に書簡を送り、「政府軍の手によって殺戮に曝されているシリア国民を支援」するため、「シリア国民との和平交渉の門戸を開放」するよう呼びかけたと伝えた。

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ダマスカス郊外県ダーライヤー市での戦闘でシリア軍と共闘するアラブ民族護衛隊のアルジェリア人司令官が死亡(2016年5月15日)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県ダーライヤー市一帯での14日晩の戦闘で、アラブ諸国からの民兵からなる武装部隊「アラブ民族護衛隊」の前線司令官が死亡したと発表した。

これに関して、SNN(5月15日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(5月15日付)は、戦死した前線司令官がアルジェリア人のフサイン・イーサー氏(アブー・ウダイ)だったと伝えた。

Kull-na Shuraka', May 15, 2016
Kull-na Shuraka’, May 15, 2016

アラブ民族護衛隊は、2013年半ばのダマスカス郊外県での化学兵器使用疑惑事件を受け、米英仏がシリアへの懲罰空爆を画策した際に、これに対抗するために結成された組織で、アルジェリア人、パレスチナ人、エジプト人、そしてシリア人などの「スンナ派」のアラブ民族主義者が参加しているという。

クッルナー・シュラカー(5月15日付)によると、アラブ民族護衛隊は以下4つの大隊から構成されているという:

1. ハイダル・アーミリー大隊
2. ワディーア・ハッダード大隊
3. ムハンマド・ブラーヒーミー大隊
4. ジョール・ジャマール大隊

イーサー氏はこのなかのジョール・ジャマール大隊の司令官を務め、同部隊はダマスカス郊外県での戦闘に参加してきた。

イーサー氏は14日、自身の部隊を率いて、ダーライヤー市への突入を試みたが、ジハード主義武装集団の反撃を受け、死亡したという。

シリア政府を支援する外国人戦闘員としては、レバノン人、イラク人、イラン人、アフガン人など「シーア派」が注目される一方、シリアで暮らしてきたパレスチナ人の多くもシリア軍とともに反体制武装集団との戦闘にあたっているが、アルジェリア人戦闘員の死亡が報じられたのは、これが初めてであり、ドゥラル・シャーミーヤは、「アルジェリア政府がシリア政府に対してこうした支援を行っている事実が初めて確認された」と伝えられた。

なお、イーサー氏の戦死に先立って、2013年にはアラブ民族護衛隊のエジプト人司令官アーミル・イード・アブドゥッラー氏(アブー・ナースィル)がダマスカス郊外県での戦闘で死亡している。

AFP, May 15, 2016、AP, May 15, 2016、ARA News, May 15, 2016、Champress, May 15, 2016、al-Durar al-Shamiya, May 15, 2016、al-Hayat, May 16, 2016、Iraqi News, May 15, 2016、Kull-na Shuraka’, May 15, 2016、al-Mada Press, May 15, 2016、Naharnet, May 15, 2016、NNA, May 15, 2016、Reuters, May 15, 2016、SANA, May 15, 2016、SNN, May 15, 2016、UPI, May 15, 2016などをもとに作成。

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