米軍主導の有志連合はシリア領内で3回の爆撃を実施(2016年5月18日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月18日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回で、マンビジュ市近郊に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, May 19, 2016などをもとに作成。

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イスラーム殉教者旅団、ヌスラ戦線、ラフマーン軍団がダマスカス郊外県各所でシリア軍を撃退(2016年5月18日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がハーン・シャイフ・キャンプに近いサラーム高速道路一帯を10回以上にわたり空爆した。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線は17日晩、シリア軍によって制圧された拠点すべてを奪還し、兵士30人を殺害したと発表していた。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月18日付)、ARA News(5月18日付)、クッルナー・シュラカー(5月18日付)によると、シリア軍とイラク人民兵からなるズー・フィカール旅団はダーライヤー市の南部一帯に進行し、建物群を一時制圧したが、イスラーム殉教者旅団などからなる武装集団は、ダーライヤー市内に侵攻していたシリア軍、ズー・フィカール旅団を放逐した。

シリア軍はこのほかにも、バーラー村、ブズィーナ村を空爆、砲撃したが、ラフマーン軍などからなる武装集団が、シリア軍との戦闘の末、ブズィーナ村の大部分を奪還した。

このほか、『ハヤート』(5月19日付)などによると、シリア軍の包囲下にあるハラスター市に国連とシリア赤新月社のチームが人道支援物資を搬入した。

Kull-na Shuraka', May 18, 2016
Kull-na Shuraka’, May 18, 2016

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がキンサッバー町にあるシリア軍拠点複数カ所を攻撃する一方、シリア軍、国防隊はジハード主義武装集団との戦闘の末にイドリブ県との県境に位置する戦略的要衝の一つハッダーダ丘一帯を制圧した(しかし、ARA News(5月18日付)などによると、反体制武装集団はハッダーダ丘一帯に進軍したシリア軍を撃退したという)。

ハッダーダ丘はラタキア県のクルド山、カッバーナ村とイドリブ県のジスル・シュグール市を結ぶ要衝に位置する。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーラ村、ヒルブナフサ村一帯を空爆、砲撃し、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラスタン市を空爆し、少なくとも13人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市ブアイディーン地区を、シリア軍ヘリコプターがハンダラート・キャンプ一帯をそれぞれ空爆した。

また、ARA News(5月18日付)によると、シリア軍はアレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯、ハイヤーン町、アナダーン市、フライターン市を空爆、また同地一帯でアレッポ・ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

一方、SANA(5月18日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市シャイフ・マクスード地区、ハムダーニーヤ地区を砲撃し、4人が死亡、複数が負傷した。

また反体制武装集団は、アフリーン市郊外のジンディールス町、タッル・アブル村に対しても砲撃を行い、1人が死亡した。

ARA News(5月18日付)によると、アフリーン市郊外を砲撃したのはシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団。

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ダルアー県では、SANA(5月18日付)によると、シリア軍がヌアイマ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、戦闘員15人を殲滅した。

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イドリブ県では、SANA(5月18日付)によると、反体制武装集団がカファルヤー町一帯を砲撃し、2人が負傷した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、5月17日に10件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はアレッポ県(2件)、ダマスカス郊外県(8件)で発生し、いずれもシャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍による砲撃だったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は543件。

AFP, May 18, 2016、AP, May 18, 2016、ARA News, May 18, 2016、Champress, May 18, 2016、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2016、al-Hayat, May 19, 2016、Iraqi News, May 18, 2016、Kull-na Shuraka’, May 18, 2016、al-Mada Press, May 18, 2016、Naharnet, May 18, 2016、NNA, May 18, 2016、Reuters, May 18, 2016、SANA, May 18, 2016、UPI, May 18, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県、ダイル・ザウル県でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年5月18日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーイル油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦を続けた。

一方、SANA(5月18日付)によると、シリア軍がジャズル油田一帯、シャーイル油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、ダイル・ザウル市南西部のパノラマ交差点一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯への空爆を続けた。

一方、SANA(5月18日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南西部パノラマ交差点一帯、サルダ山一帯、マヤーディーン市街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員20人を殲滅した。

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スワイダー県では、SANA(5月18日付)によると、シリア軍がサアド遺跡南部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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アレッポ県では、ARA News(5月18日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県北西部トルコ国境に近いシャイフ・リーフ村、バッル村で爆弾を仕掛けた車を爆発させ襲撃、シャーム軍団、ハムザ旅団と交戦した。

AFP, May 18, 2016、AP, May 18, 2016、ARA News, May 18, 2016、Champress, May 18, 2016、al-Hayat, May 19, 2016、Iraqi News, May 18, 2016、Kull-na Shuraka’, May 18, 2016、al-Mada Press, May 18, 2016、Naharnet, May 18, 2016、NNA, May 18, 2016、Reuters, May 18, 2016、SANA, May 18, 2016、UPI, May 18, 2016などをもとに作成。

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ハサカ市で西クルディスタン移行期民政局アサーイシュとシリア軍が交戦、きっかけはYPG主体のシリア民主軍に所属するギリシャ正教徒民兵ストロとシリア軍の対立(2016年5月18日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月18日付)によると、ハサカ市中心街で、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュとシリア軍が衝突、戦闘へと発展した。

ARA News(5月18日付)によると、衝突は、基礎教育終了試験会場の警備をめぐる意見の対立、ムワッハダ私立学校の警備をめぐって人民防衛隊主体のシリア民主軍に所属する「ストロ」(アッシリア教徒の武装部隊)とシリア軍の対立が発端だった。

クッルナー・シュラカーによると、戦闘でシリア軍兵士2人、アサーイシュ隊員1人が死亡、また民間人2人が巻き添えとなって死亡したという。

犠牲者のうちの1人は、基礎教育(初等・中等教育)修了試験を受験予定だったムハンマド・フナイシュくん。

ARA Newsは、修了試験を受けていた生徒らの話として、戦闘は試験中に会場近くで発生、試験を受けていた生徒ら数千人は会場から避難した伝えた。

なお、戦闘を受け、試験実施は延期となった。

一方、ARA Newsによるt、戦闘はまた、ハサカ市内の中央市場、文学部、教育学部一帯でも行われ、アサーイシュが住民、学生を避難させたという。

また、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)のフェイスブック・アカウントによると、戦闘によってアズィーズィーヤ地区・グワイラーン地区の農地で火災が発生した。

さらにシリア政府に近い複数の消息筋によると、アサーイシュは市内にある聖ギルギス教会を襲撃、クッルナー・シュラカーはその写真の一部を転載した。

ハサカ市は、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割統治を行っており、シリア軍、国防隊が市内中心街の治安厳戒地区を実効支配する一方、人民防衛隊、アサーイシュはそれ以外の街区の治安を担っている。

Kull-na Shuraka', May 18, 2016
Kull-na Shuraka’, May 18, 2016

AFP, May 18, 2016、AP, May 18, 2016、ARA News, May 18, 2016、Champress, May 18, 2016、al-Hayat, May 19, 2016、Iraqi News, May 18, 2016、Kull-na Shuraka’, May 18, 2016、al-Mada Press, May 18, 2016、Naharnet, May 18, 2016、NNA, May 18, 2016、Reuters, May 18, 2016、SANA, May 18, 2016、UPI, May 18, 2016などをもとに作成。

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UAEはギリシャ国内にシリア人のための難民キャンプを設営(2016年5月18日)

UAEはギリシャ国内にシリア人避難民を収容するためのキャンプを設営すると発表した。

この難民キャンプは現在、ギリシャ国内に滞在している避難民の収容が目的で、首都アテネから360キロ離れたラリサ市に建設されるという。

UAE赤新月社が現在、建設に必要な手続きを進めており、第1期の建設工事によって、約2,000人のための住宅などが整備される計画だという。

『ハヤート』(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 18, 2016、AP, May 18, 2016、ARA News, May 18, 2016、Champress, May 18, 2016、al-Hayat, May 19, 2016、Iraqi News, May 18, 2016、Kull-na Shuraka’, May 18, 2016、al-Mada Press, May 18, 2016、Naharnet, May 18, 2016、NNA, May 18, 2016、Reuters, May 18, 2016、SANA, May 18, 2016、UPI, May 18, 2016などをもとに作成。

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