米軍主導の有志連合はアレッポ県東部のマンビジュ市近郊、北西部のマーリア市近郊に爆撃を集中(2016年5月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月28日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して30回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は9回で、ラッカ市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(4回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, May 29, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市でシリア軍と反体制派の戦闘続く(2016年5月28日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(5月28日付)によると、シャーム戦線がアレッポ市サウフ・ダウラ地区でシリア軍が建設した地下トンネルを破壊した。

また、ARA News(5月28日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区を反体制武装集団が砲撃し、女性、子供など15人が負傷した。

一方、SANA(5月28日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ブスターン・バーシャー地区、マイダーン地区を砲撃し、子供2人を含む4人が死亡、19人が負傷した。

**

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月28日付)によると、シリア軍がムサイフラ町近郊を砲撃し、女性と女児の2人が死亡した。

**

ヒムス県では、SANA(5月28日付)によると、シリア軍がイッズッディーン村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー中央刑務所で収監者が暴動を起こし、刑務所長、ハマー警察署長ら11人を拘束した。


AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、May 30, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

有志連合はラッカ市北部郊外一帯を爆撃し、ダーイシュの司令官を殺害(2016年5月28日)

ラッカ県では、『ハヤート』(5月29日付)によると、米軍主導の有志連合がファーティサ村、ヒーシャ村、タッル・サマン村などラッカ市北部郊外一帯(タッル・アブヤド市郊外、アイン・イーサー市国外)のダーイシュ(イスラーム国)拠点への空爆を継続し、同地でダーイシュと戦闘を続ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援した。

有志連合はまた、ラッカ市に投降と避難を呼びかけるビラを空中散布した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月28日付)などが複数の消息筋の話として、米軍主導の有志連合によるラッカ市近郊への空爆によりダーイシュ(イスラーム国)のラッカ州北部地区のアミール(司令官)ウマル・アッカール氏と思われる男性が死亡したと伝えた。

AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北西部でのダーイシュの攻勢を受け、反体制武装集団はPYD主導のシリア民主軍に所属する革命家軍と停戦、マーリア市近郊のアイン・イーサー村をシリア民主軍に譲渡(2016年5月28日)

アレッポ県では、ARA News(5月28日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に参加する革命家軍が、マーリア市から約2キロの地点に位置するアイン・イーサー村を支配していた反体制武装集団と同市の支配権の移譲に関して合意、これを受け、反体制武装集団がアイン・イーサー村を撤退、これに代わってシリア民主軍が同地を制圧した。

アイン・イーサー村からの反体制武装集団の撤退は、マーリア市一帯へのダーイシュ(イスラーム国)の攻勢を受けたもので、この合意と合わせて両者は、マーリア市から避難した住民数千世帯を西クルディスタン移行期民政局支配地域に受け入れることで合意した。

AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北西部のマーリア市一帯でダーイシュとハワール・キリス作戦司令室の一進一退の攻防続くなか、有志連合の爆撃で住民7人が死亡(2016年5月28日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)がマーリア市広報局の情報として伝えたところによると、ダーイシュ(イスラーム国)の包囲攻撃を受けるマーリア市一帯を米軍主導の有志連合が空爆し、住民7人が死亡、多数が負傷した。

また『ハヤート』(5月29日付)によると、県北西部のマーリア市一帯で反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦し、双方の戦闘員や住民少なくとも106人が死亡した。

ロイター通信(5月28日付)が複数のトルコ軍消息筋の話として、米軍主導の有志連合およびトルコ軍が行った同地一帯で行った空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員104人が死亡したと伝えた。

また『サバフ』(5月28日付)などによると、ダーイシュはトルコ領内のキリス市一帯を越境砲撃し、5人が負傷したという。

シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(5月28日付)などによると、戦闘はマーリア市北部および東部で激しく行われ、ダーイシュはタラーリーン村、アンサブル村、タッル・マーリド村の三方面から戦車、装甲車、爆弾を仕掛けた車などを投入し、マーリア市に突入を試みたが、ハワール・キリス作戦司令室はこれを阻止したという。

この攻撃でダーイシュ側の戦闘員約60人が死亡したという。

なお、シャフバー・プレス(5月28日付)によると、ダーイシュの攻撃によりマーリア市一帯の住民数万人がアアザーズ市、アフリーン市方面に避難する一方、ダーイシュに包囲されたマーリア市には約1万5,000人の住民が取り残され、そのほとんどは女性と子供だという。

一方、クッルナー・シュラカー(5月28日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ナッダ村およびナイヤーラ村の近郊に位置する科学研究センターを奪還した。

AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、May 29, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、Shahba Press, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はダイル・ザウル市一帯でダーイシュと交戦(2016年5月28日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月28日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南西部パノラマ交差点一帯に侵攻しようとしたダーイシュ(イスラーム国)と交戦、これを撃退した。

シリア軍はまた、サルダ山一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュの拠点を食う悪した。

**

スワイダー県では、SANA(5月28日付)によると、人民防衛諸集団が県東部砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を攻撃し、武器、弾薬を押収した。

AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領は米軍特殊部隊によるPYD紋章の着用を「誤った措置」と非難(2016年5月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援する米特殊部隊が、人民防衛隊の紋章を着用していた問題に関連して、米・トルコ関係を害するものだと批判した。

エルドアン大統領は訪問先のディアルバクル市での演説で「トルコの友人であり、NATO加盟国である彼ら(米国)は、シリアに兵を派遣し、人民防衛隊の紋章を身につけてはならないし、そういうことはあってはならない」と述べた。

エルドアン大統領はまた「人民防衛隊を支援し続けると言う者たちは、我々のところにやって来て、我々から教わるべきだ。我々は彼らにテロ組織に関する文書を提示したが、彼らは誤った措置を講じている」と非難した。

AFP, May 28, 2016、AP, May 28, 2016、ARA News, May 28, 2016、Champress, May 28, 2016、al-Hayat, May 29, 2016、Iraqi News, May 28, 2016、Kull-na Shuraka’, May 28, 2016、al-Mada Press, May 28, 2016、Naharnet, May 28, 2016、NNA, May 28, 2016、Reuters, May 28, 2016、SANA, May 28, 2016、UPI, May 28, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.