ダルアー県ではヌスラ戦線退去を求めるデモ、アレッポ県ではヌスラ戦線との共闘を求めるデモが発生(2016年9月16日)

ダルアー県では、ARA News(9月17日付)によると、フラーク市で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の退去を求める抗議デモが発生し、住民数百人が参加した。

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アレッポ県では、ARA News(9月16日付)によると、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部各所や県内各所で金曜の集団礼拝後に「米国よ、我々はお前のために分裂はしない」と銘打った抗議デモが行われ、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)との共闘や反体制武装集団の統合が訴えられた。

デモはマシュハド地区、ブアイディーン地区、サラーフッディーン地区、アンサーリー地区、スッカリー地区、ダーラト・イッザ市、カブターン・ジャバル村、アアザーズ市で行われたという。

ARA News, September 16, 2016
ARA News, September 16, 2016

AFP, September 16, 2016、AP, September 16, 2016、ARA News, September 16, 2016、September 17, 2016、Champress, September 16, 2016、al-Hayat, September 17, 2016、Iraqi News, September 16, 2016、Kull-na Shuraka’, September 16, 2016、al-Mada Press, September 16, 2016、Naharnet, September 16, 2016、NNA, September 16, 2016、Reuters, September 16, 2016、SANA, September 16, 2016、UPI, September 16, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュがYPG主体のシリア民主軍の支配下にあるアレッポ県北部の村で有毒ガスを使用(2016年9月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダーイシュ(イスラーム国)支配下のマスカナ市を空爆した。

また西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がハスィーヤ村、ウンム・クラー村一帯でダーイシュと交戦した。

一方、ARA News(9月16日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にある県北部のウンム・フーシュ村、ハルバル村に対して、有毒ガスを装填したと思われる砲弾で砲撃を行い、住民5人が中毒症状を訴えた。

AFP, September 16, 2016、AP, September 16, 2016、ARA News, September 16, 2016、Champress, September 16, 2016、al-Hayat, September 17, 2016、Iraqi News, September 16, 2016、Kull-na Shuraka’, September 16, 2016、al-Mada Press, September 16, 2016、Naharnet, September 16, 2016、NNA, September 16, 2016、Reuters, September 16, 2016、SANA, September 16, 2016、UPI, September 16, 2016などをもとに作成。

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米軍特殊部隊がトルコ軍を支援するためにシリア領内に展開するも、米英の支援を受ける「新シリア軍」を離反した武装集団の抗議を受けて撤退か(2016年9月16日)

米国防総省のジェフ・デイヴィス報道官は、トルコ政府と反体制武装集団の要請を受け、アレッポ県ジャラーブルス市、ラーイー村一帯の国境地帯からのダーイシュ(イスラーム国)掃討を目的とする「ユーフラテスの盾」作戦を支援するため、米軍が特殊部隊を派遣したと発表した。

ARA News(9月16日付)によると、米軍特殊部隊が展開したのはラーイー村、ドゥーディヤーン村一帯で、同部隊は数十人から構成されているという。

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しかし、ARA News(9月16日付)によると、反体制武装集団の戦闘員数百人がシリア領内に越境しようとしていた米軍特殊部隊とトルコ軍の車列の通行を制止し、米軍特殊部隊の展開に抗議、米軍が撤退しなければ、武力に訴えると主張、車列は撤退したという(https://youtu.be/kDJCp-_PQbYhttps://youtu.be/04LZ03fE9EQ)。

なお、ARA News(9月16日付)によると、米軍特殊部隊の展開にもっとも強く異議を唱えたのは、米英軍を支援を受けて「新シリア軍」を主導してきたものの、路線の違いを理由に「新シリア軍」を離反したアサーラ・ワ・タンミヤ戦線など、自由シリア軍に忠誠を誓う組織だったという。

Youtube, September 16, 2016
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トルコ軍とともに「ユーフラテスの盾」の参加する反体制武装集団の一つで「東部自由人」を名のる武装集団はビデオ声明(https://youtu.be/pt67tXs4RsY)を出し、米軍がアレッポ県北部一帯に展開したという特殊部隊を撤退させるまで、「ユーフラテスの盾」への参加を見合わせると発表し、抗議の意を露わにした。

Youtube, September 16, 2016
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なお、これに関連して、トルコ軍とともに「ユーフラテスの盾」作戦に参加する反体制武装集団の一つスルターン・ムラード師団のアフマド・ウスマーン司令官はSNN(9月16日付)に対して、トルコ軍と反体制武装集団がダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点であるバーブ市進行の段階に入ったとの見方を否定した。

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このほか、アレッポ県では、ARA News(9月16日付)によると、トルコ軍の支援を受けた反体制武装集団はカフルガーン村、バラーギダ村方面に進軍、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, September 16, 2016、AP, September 16, 2016、ARA News, September 16, 2016、Champress, September 16, 2016、al-Hayat, September 17, 2016、Iraqi News, September 16, 2016、Kull-na Shuraka’, September 16, 2016、al-Mada Press, September 16, 2016、Naharnet, September 16, 2016、NNA, September 16, 2016、Reuters, September 16, 2016、SANA, September 16, 2016、SNN, September 16, 2016、UPI, September 16, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県、ダマスカス県などシリア各地で、「テロ組織」か「穏健な反体制派」か峻別不能な「反体制派」とシリア軍が交戦(2016年9月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアターリブ市近郊のジーナ村を空爆した。

これに対して、反体制武装集団は、シリア政府支配下のアレッポ市アズィーズィーヤ地区のキリスト教会一帯を砲撃した。

一方、SNN(9月16日付)によると、アレッポ市東部で1人が狙撃を受け死亡、また戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市南西部の第1070集合住宅計画地区を空爆したという。

これに対して、SANA(9月16日付)は、反体制武装集団が新停戦合意に違反して、アレッポ市ザフラー協会地区、ハムダーニーヤ地区、ラームーサ地区、アズィーズィーヤ地区、ダーヒヤト・アサド地区、ウンム・カルア丘、ハーン・アサル村などを砲撃した、と報じた。

また、ARA News(9月16日付)によると、ファトフ軍はウンム・カルア丘一帯に進軍を試み、ハーン・トゥーマーン村一帯を砲撃した。

こうしたなか、『ハヤート』(9月17日付)は、ロシア国防省の話として、反体制武装集団による停戦違反を受けて、シリア軍がアレッポ市北部のカースティールー街道一帯に再展開したと伝えた。

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ダマスカス県では、AFP(9月16日付)によると、県東部のジャウバル区一帯でシリア軍と反体制武装集団が激しく交戦し、砲撃戦を展開した。

シリア人権監視団によると、戦闘は、シリア軍とラフマーン軍団の間で発生し、迫撃砲弾がカーブーン区、バーブ・シャルキー地区などに着弾したという。

SNN(9月16日付)によると、戦闘はシリア軍、アブー・ファドル・アッバース旅団などの民兵組織が、ジャウバル区内の建物を爆破し、同地区に突入したことを受けて発生したという。

一方、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が、12日に発効した米国・ロシアの新停戦合意に違反し、ジャウバル区に潜入し、シリア軍の拠点複数カ所を攻撃、シリア軍はこれに対して応戦した。

また反体制武装集団はカーブーン区、アッバースィーイーン地区を砲撃し、3人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、フーシュ・ナスリー村一帯でシリア軍とイスラーム軍が交戦し、イスラーム軍側の戦闘員3人が死亡した。

一方、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が新停戦合意に違反して、バーラー村、農業研究所(東グータ地方)を砲撃した。

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イドリブ県では、SNN(9月16日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がマアッラト・ヌウマーン市、ハーン・シャイフーン市を空爆し、3人が死亡したという。

また、ARA News(9月16日付)によると、シリア軍戦闘機がタマーニア町にある民間防衛部隊(ホワイト・ヘルメット)の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、SNN(9月16日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がラスタン市を空爆したという。

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ハマー県では、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が新停戦合意に違反し、ザーラ火力発電所、カムハーナ村、サファフ村、マアルダス村南西部でシリア軍の拠点を攻撃した。

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クナイトラ県では、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が新停戦合意に違反して、ハーン・アルナバ市、ハドル村、ハムリーヤ丘を砲撃、女児1人が死亡した。

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ラタキア県では、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が新停戦合意に違反して、ラッシュー峰、アイン・バイダー村、アブー・アリー山を砲撃した。

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イドリブ県では、SANA(9月16日付)によると、反体制武装集団が新停戦合意に違反して、カファルヤー町に向けて発砲し、2人が負傷した。

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ロシア国防省が停戦延長を発表するなか、シリア軍は15日の反体制武装集団の停戦違反件数が44件にのぼったとする一方、シリア人権ネットワークは過去3日にシリア軍が61件の停戦違反を犯したと主張(2016年9月16日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、米国・ロシアの新停戦合意に従い、停戦期間を再延長すると発表した。

停戦期間の延長は48時間毎に行われるとされていたが、コナシェンコフ報道官は2度目となる停戦延長の期間を72時間とすると述べた。

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SANA(9月16日付)は、シリア軍消息筋の話として、米国・ロシアの新停戦合意への停戦違反件数が過去24時間(14~15日)で44件に達したと伝えた。

停戦違反は、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ハマー県、クナイトラ県、アレッポ県、ラタキア県で発生したという。

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シリア人権ネットワークは、米国・ロシアの新停戦合意が発効した12日午後7時から15日午後7時までの72時間で、64件の停戦違反が発生したと発表した。

停戦違反は、シリア軍による違反が61件でうち、ダルアー県が13件、ヒムス県が4件、クナイトラ県が8件、ダマスカス郊外県が12件、イドリブ県が4件、ラタキア県が3件、ハマー県が12件、アレッポ県が3件で発生したという。

また残りの3件は反体制武装集団による違反だという。

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ケリー米国務長官は、アレッポ市カースティール街道経由で人道支援が搬入されなければ、ダーイシュやヌスラ戦線に対するロシアとの合同作戦に向けた合同実施センター設置はないと述べる(2016年9月16日)

ジョン・ケリー米国務長官はロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と電話会談し、シリアでの新停戦合意の履行状況などについて意見を交わした。

『ハヤート』(9月17日付)によると、この会談で、ケリー国務長官は、アレッポ市カースティールー街道を経由した人道支援物資の搬入が遅れていることを指摘し、これが実現しなければ、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)に対する合同作戦に向けた合同実施センター(JIC)は設置し得ないとロシア側に伝えたという。

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米主導の有志連合は7日のラッカ市近郊の爆撃でダーイシュの古参幹部で喧伝ビデオの制作を統括するワーイル・アーディル・ハサン・サルマーン・ファイヤード氏を殺害したと発表(2016年9月16日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月7日の有志連合のラッカ市近郊への空爆によって、ダーイシュの古参幹部の一人ワーイル・アーディル・ハサン・サルマーン・ファイヤード氏(ワーイル博士)を殺害したと発表した。

ワーイル氏は、ダーイシュの喧伝ビデオの制作を統括していたとされる人物。

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米主導の有志連合は15日にダイル・ザウル県で17回の爆撃を実施(2016年9月16日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月15日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊(6回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

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