「ユーフラテスの盾」作戦でダーイシュから奪取されたジャラーブルス市(アレッポ県)にトルコ保健省のジャラーブルス病院が開設(2016年9月27日)

アレッポ県では、SANA(9月28日付)などによると、トルコ軍と反体制武装集団による「ユーフラテスの盾」作戦により、ダーイシュ(イスラーム国)が掃討されたジャラーブルス市で、学校施設を流用した新病院「ジャラーブルス病院」が開設された。

インターネットなどで公開された写真には、トルコ語で「トルコ保健省、ジャラーブルス病院」、アラビア語で「ジャラーブルス病院」と書かれ、トルコ国旗が描かれた看板が写っている。

https://yallasouriya.wordpress.com/
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AFP, September 28, 2016、AP, September 28, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 28, 2016、al-Hayat, September 29, 2016、Iraqi News, September 28, 2016、Kull-na Shuraka’, September 28, 2016、al-Mada Press, September 28, 2016、Naharnet, September 28, 2016、NNA, September 28, 2016、Reuters, September 28, 2016、SANA, September 28, 2016、UPI, September 28, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)司令官「米国は我々にミサイルを直接供与した。米国は我々の見方だ」(2016年9月27日)

ドイツ誌『フォーカス』(9月27日付)は、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(現在の呼称はシャーム・ファトフ戦線)の司令官が、米国からBGM-71対戦車ミサイル(TOW対戦車ミサイル)の直接供与を受けたと証言したと伝えた。

ユルゲン・トデンホファー(Jurgen Todenhofer)記者がヌスラ戦線司令官と匿名を条件に取材、この司令官は「彼ら(米国)は我々にミサイルを直接供与した。米国は我々の見方だ」と述べたという。

米国は9月9日にロシアとの間で、ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線に対する合同軍事作戦実施に向けてシリア国内でのシリア軍と「反体制派」との停戦合意を結び、同合意は12日に発効したが、ダイル・ザウル県のシリア軍拠点に対する有志連合の「誤爆」などを経て、停戦は反故となっていた。

ロシア側の主張によると、停戦合意文書は、米国がヌスラ戦線と「穏健な反体制派」を峻別すると定めらいたが、米国側はこれを履行しなかったという。

米国は諸外国に先駆けて、2012年12月にヌスラ戦線を外国テロ組織(FTO)に指定している。

Focus, February 27, 2016をもとに作成。

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ロシア外務省は米・露の停戦合意文書の一部を公開:米国による「穏健な反体制派」とヌスラ戦線の峻別が最優先(2016年9月27日)

ロシア外務省は、9日に米国とロシアが合意に達し、12日に発効、19日に反故となった新停戦合意文書の一部(ロシア語)を公開した。

公開された文書では、米国が「穏健な反体制派」とシャームの民のヌスラ戦線を峻別することが第1項に定められている。

また、すべての当事者による48時間の敵対行為停止、支配地域の拡大禁止、そして停戦実現後の人道支援物資の搬入が規定されている。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「ラッカ解放でYPGと協力すれば、シリアの未来を危険に晒す」(2016年9月27日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市であるラッカ市解放に向け、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と協力すれば、シリアの未来を危険に晒すことになる、と警鐘を鳴らした。

チャヴシュオール外務大臣はまた、人民防衛隊の一部がアレッポ県のマンビジュ市に依然として駐留していると述べ、支援国である米国を批判した。

『ハヤート』(9月28日付)などが伝えた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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西クルディスタン移行期民政局は支配地域内での収入税の徴収を決定(2016年9月27日)

西クルディスタン移行期民政局の立法評議会(国会に相当)は、ハサカ県アームーダー市で招集されていた会合で「収入税法」案を可決し、支配地域内の商店、就労者、農業事業者などへの課税を決定した。

クッルナー・シュラカー(9月26日付)などが伝えた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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シリア政府と西クルディスタン移行期民政局がハサカ県での中等教育でのクルド語授業開講などで合意(2016年9月27日)

ARA News(9月28日付)によると、ハサカ市内でシリア政府代表と西クルディスタン移行期民政局の代表がハサカ県における教育方法について協議し、合意に達した。

国立大学のユーフラテス大学の教員ファリード・サアドゥーン氏がフェイスブックのアカウントで明らかにしたところによると、協議では、中等教育での国語の授業内容について審議がなされ、第7、8年次に週5時間、第9年次に週3時間のクルド語の授業を行うことで合意したという。

クルド語の授業解説を受け、アラビア語、社会、情報、理科、宗教といった授業の授業時間数が削減されるという。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 28, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合がマヤーディーン橋(ダイル・ザウル県)を爆撃で利用不能に(2016年9月27日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(9月26日付)などによると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるマヤーディーン市を空爆、ユーフラテス川に架かるマヤーディーン橋、電力会社施設を破壊、利用不能とした。

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ヒムス県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がシャーイル油田北部、タドムル市南部郊外、スフナ市一帯、ウンム・クバイバ村南部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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ハサカ市で「ロジャヴァ北シリア民主連邦」拒否を訴える抗議デモ(2016年9月27日)

ハサカ県では、SANA(9月27日付)によると、ハサカ市で、シリア部族名士評議会が同地の社会団体、バアス党、シリア民族社会党の支援を受け、シリアの領土の一体性維持と「ロジャヴァ北シリア民主連邦」の拒否を訴える抗議デモを組織し、住民らが参加した。

ARA News(9月27日付)によると、デモは裁判所前のハーフィズ・アサド大統領広場で行われた。

SANA, September 27, 2016
SANA, September 27, 2016

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米軍特殊部隊がヌスラ戦線を含む反体制派の拠点都市アアザーズ市に展開、またこれに先だってシャーム自由人が市内で「シリア革命期」を焼き捨てる(2016年9月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北部のタラーリーン村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が、トルコ軍と有志連合の支援を受けた反体制武装集団と交戦、有志連合が同地を空爆した。

また、ARA News(9月27日付)によると、反体制武装集団は東タッルアール村、西タッルアール村をダーイシュから奪還した。

これに関連して、マヤーディーン・チャンネル(9月26日付)は、米軍地上部隊が、トルコ軍や有志連合の支援を受ける「穏健な反体制派」のハムザ師団所属の特殊任務旅団を随行し、アレッポ県北部のマーリア市とアアザーズ市に展開したと伝えた。

両市に展開した地上部隊の兵力は不明。

マーリア市は、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)を除く反体制武装集団の戦略拠点で、アアザーズ市はヌスラ戦線を含む反体制武装集団の戦略拠点。

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ARA News(9月27日付)などによると、これに先立ち26日晩、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)を含む反体制武装集団の拠点都市であるアアザーズ市で、シャーム自由人イスラーム運動が市内の広場に掲げられていた「シリア革命旗」(委任統治領シリアの旗)を引きずり下ろし、焼き捨てた(https://www.facebook.com/raman.yusif/videos/1129142813832724/)。

Facebook, September 27, 2016
Facebook, September 27, 2016

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ラッカ県では、ARA News(9月27日付)によると、トルコ国境警備隊がタッル・アブヤド市郊外のクハイラ村を攻撃し、子供6人、女性3人が死亡した。


AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Qanat al-Mayadin, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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ラスタン市(ヒムス県)のヌスラ戦線に対する爆撃激化で、同市への人道支援物資搬入が中断(2016年9月27日)

ヒムス県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)の拠点を空爆した。

ARA News(9月27日付)によると、ラスタン市一帯での空爆により、同地への人道支援物資の搬入を予定していたシリア赤新月社、国連の支援チームの作業が延期された。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにリーハーン農場・タッル・クルディー町間の農場地帯に潜入した反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がバアルブー村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン南部で反体制武装集団の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がダルアー市ミスリー交差点、電力機構南部で反体制武装集団と交戦した。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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ハマー県北部で、ヌスラ戦線、シャーム自由人がジュンド・アクサー機構主導の「マルワーン・ハディードの戦い」への参加を正式に表明(2016年9月27日)

ハマー県では、シリア人権監視団、クッルナー・シュラカー(9月26日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、ジュンド・アクサー機構などからなるジハード主義武装集団がシリア軍、親政権民兵と交戦し、トゥライスィーヤ村を制圧した。

両者はまた県北部のラアス村一帯でも交戦した。

なお、これに先だって、シャーム自由人イスラーム運動とシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)は、ジュンド・アクサー機構、イッザ軍、ナスル軍などが8月29日にハマー県北部で開始を宣言した「マルワーン・ハディードの戦い」への参加を正式に表明した。

一方、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がマアーン村およびその一帯、タイバト・イマーム市、ムーリク市、バッザーム丘、マアルダスでファトフ軍と交戦した。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は反体制派の支配下にあったアレッポ市ファラーフィル地区を完全制圧(2016年9月27日)

アレッポ県では、SANA(9月27日付)によると、シリア軍がアレッポ市ファラーフィラ地区(アレッポ城北西部)でファトフ軍に完全統合されたヌールッディーン・ザンキー運動および同軍を主導するシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。

シリア軍はまた、イザーア地区で反体制武装集団が掘削した地下トンネル(司令拠点)、ブライジュ村の反体制武装集団拠点を破壊した。

さらにシリア軍航空部隊は、ダーラト・イッザ市、カブターン・ジャバル村、カフルハムラ村・アナダーン市・ハイヤーン町回廊一帯でファトフ軍拠点を空爆した。

一方、「反体制派幹部」が『ハヤート』(9月28日付)に明らかにしたところによると、シリア軍および親政権の民兵組織が、アレッポ市一帯で過去最大規模となる地上攻撃を開始し、反体制武装集団支配下の同市東部に対して四方から攻勢を強めた。

またシリア人権監視団によると、シリア軍と反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)がアレッポ市旧市街で交戦する一方、戦闘機およびヘリコプターが、ブアイディーン地区、ハラク地区、インザーラート地区、ジャンドゥール交差点一帯、サーフール地区、スッカリー地区、カーディー・アスカル交差点一帯、カフルハムラ村各所、アナダーン市を空爆した。

これに対して、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室がアレッポ市ファイイド地区を、ファトフ軍がシリア政府支配下のヌッブル市、ザフラー町を砲撃した。

クッルナー・シュラカー(9月26日付)によると、ロシア軍、シリア軍の空爆で少なくとも30人(女性、子供を含む)が死亡したという。

https://twitter.com/petolucem, September 27, 2016
https://twitter.com/petolucem, September 27, 2016

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NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は、スロバキアの首都ブラチスラヴァで開催中のEU国防大臣会合で、シリア情勢に関して、アレッポ市に対するロシア軍とシリア軍の攻撃は「道義的に受け入れられず」、「国際法へのあからさまな違反」だと述べ、ロシアに停戦に向け「信頼ある取り組み」を再開するよう呼びかけた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は26日にシリア領内で9回の爆撃を実施(2016年9月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月26日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

AFP, September 27, 2016、AP, September 27, 2016、ARA News, September 27, 2016、Champress, September 27, 2016、al-Hayat, September 28, 2016、Iraqi News, September 27, 2016、Kull-na Shuraka’, September 27, 2016、al-Mada Press, September 27, 2016、Naharnet, September 27, 2016、NNA, September 27, 2016、Reuters, September 27, 2016、SANA, September 27, 2016、UPI, September 27, 2016などをもとに作成。

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