シリア、ロシア、イラン、イラクの4カ国情報交換センター会合がバグダードで開催(2018年6月7日)

シリア、ロシア、イラン、イラクの4カ国情報交換センターの会合がイラクの首都バクダードで開かれ、各国代表団が出席し、中東地域安全保障、国際安全保障、「テロとの戦い」への対応などについて協議した。SANA(6月7日付)、スプートニク・ニュース(6月7日付)が伝えた。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、Sputnik News, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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マティス米国防長官「NATOの最前線に位置するトルコの国益を守るために行動するが、シリア民主軍はダーイシュを打ち負かすことができる唯一の勢力」(2018年6月7日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、アレッポ県マンビジュ市の処遇をめぐって米・トルコ間で合意に達した「工程表」に関して、訪問先のブリュッセルで、「米国は、NATOの同盟国であるトルコの正統な安全保障上の利益を守るためにトルコとともに行動する」と述べた。

マティス国防長官はまた「国境地域において混乱が生じている唯一の国だ…。トルコがNATOにとっての前線をなしていると見ている。イランやロシアの支援を受けたバッシャール・アサドがシリア国民に対して与えた災難の最前線に位置している」と付言した。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に関して「同時にシリア民主軍は激しい戦いが行われている戦場で、ダーイシュ(イスラーム国)に対峙し、これを打ち負かすことができる唯一の組織だ。我々が依然として打ち負かしていないテロ組織の封じるうえで重要な役割を担っているこの組織を無視できない」と強調した。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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米国はロジャヴァ支配地域から撤退後、サウジアラビアなどの協力のもと、イランの勢力拡大を阻止するための監視所設置をめざす(2018年6月7日)

バスニュース(6月7日付)は、「消息筋」の話として、サウジアラビアが、米主導の有志連合と連携して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が実効支配するユーフラテス川東岸地域出身の地元住民による「武装部隊」の創設に向けて、アラブ部族の部族長や名士との折衝を続けていると伝えた。

同消息筋によると、折衝は、シャンマル部族の部族長であるフマイディー・ダッハーム・ジャルバー氏らと行われ、同氏はサウジアラビアにこの「武装部隊」を主導するよう求めたが、サウジアラビアはこれを拒否したという。

一方、米国は、同地域から撤退後に、同地にイランの勢力拡大を阻止するための監視所設置にアラブ諸国を協力させようとしているという。

この監視所は軍事基地ではなく、サウジアラビアなどが支援にあたることを想定しているという。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、Basnews, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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UAEのガルガーシュ外務担当国務大臣「シリアをアラブ連盟から排除したのは間違いだったが、その復帰はさらなる亀裂をもたらす」(2018年6月7日)

UAEのアンワル・ガルガーシュ外務担当国務大臣はザ・ナショナル(6月7日付)とのインタビューに応じ、そのなかで「シリアをアラブ連盟から排除したのは間違いだったと思う」と述べた。

ガルガーシュ外務担当国務大臣は「つまり、我々には何の政治的影響力もなく、連絡チャンネルもなくなってしまった。我々はシリアの問題をどう解決するかについてアラブのシステムを提示できなかった」と付言した。

しかし、「シリアがアラブ連盟に復帰するのを許すことは、一部の加盟国を困難に曝すことになる…。我々は、シリアのアラブ連盟復帰によってさらなる亀裂がもたらされるという矛盾のなかにある」と述べた。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、The National, June 7, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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ドゥラル・シャーミーヤ:2018年に入って以降、11万人がシリア政府と反体制派の停戦に伴い「強制移住」(退去)(2018年6月7日)

ドゥラル・シャーミーヤ(6月7日付)は、複数の消息筋の情報ととして、2018年に入って以降、ダマスカス郊外県東グータ地方、東カラムーン地方、バービッラー市一帯、ハジャル・アスワド市、ダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ヒムス県北部、ハマー県南部でのシリア政府と反体制武装集団の停戦合意を受け、イドリブ県やアレッポ県北部に「強制移住」(退去)した戦闘員とその家族の数が、11万8,862人に達していると伝えた。

3万658世帯を含む退去者の内訳は、首都ダマスカス南部(バービッラー市、ハジャル・アスワド市、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ)からの退去者が9,250人、東グータ地方が6万7,728人、東カラムーン地方が6,236人、ヒムス県北部・ハマー県南部が3万5,648人で、イドリブ県、アレッポ県、そしてハマー県の285カ所に移動したという。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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シリア南部の反体制派支配地域の処遇をめぐる米、ロシア、ヨルダンの会談いまだ開催されず(2018年6月7日)

ヨルダン日刊紙『ガド』(6月7日付)は、シリア南部の反体制派支配地域の処遇をめぐってヨルダンの首都アンマンで予定されていた米国、ロシア、ヨルダンによる三カ国会談がいまだに開催されていないと伝えた。

開催されていない理由、詳細については明らかにされなかった。

三カ国の会談は、6月初めに予定されており、シリア南部からのイラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵、レバノンのヒズブッラーの撤退、ナスィーブ国境通行所の処遇、停戦の維持などについて協議される予定だった。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Ghad, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県ザルダナー村を爆撃し、10人死亡(2018年6月7日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がザルダナー村を爆撃し、10人が死亡した(『ハヤート』(6月9日付)によると、51人が死亡、80人以上が負傷、ドゥラル・シャーミーヤ(6月8日付)によると、43人が死亡、80人が負傷)。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、June 8, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、June 9, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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米ホワイト・ハウス報道官「アサド大統領と金北朝鮮労働党委員長の会談開催に懸念を感じる」(2018年6月7日)

米ホワイト・ハウスのサラ・サンダーズ報道官は、北朝鮮国営の朝鮮中央通信が3日に、アサド大統領が北朝鮮を訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談することを計画していると報じたことに関して、「この会合が開催されるかを確認することはできないが、懸念を感じている」と述べた。

フッラ・チャンネル(6月7日付)が伝えた。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Alhurra, June 7, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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親政権野党・反体制派のシリア民主戦線使節団「ロジャヴァとの対話は革命当初から行われているべきだった」(2018年6月7日)

シリア民主戦線の使節団は、2日からハサカ県カーミシュリー市で行っていたシリア民主評議会(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体)、クルド人有識者、アラブ人有識者、シリア正教有識者、シリア北部の政治勢力との協議を終え、市内のメリーランド・ホテルで記者会見を行った。

記者会見には、シリア民主戦線書記長のマフムード・マルイー氏、同報道官のマイス・クライディー氏、同メンバーのアブドゥルアズィーズ・ダーウード氏、同メンバーでシリア・ガド党代表のファウズィー・タキーッディーン氏、同メンバーで国民和平党代表のハーニー・フーリー氏、そして国内外のメディア関係者が参加した。

マルイー書記長は会見のなかで、一部の国外メディアがロジャヴァについて否定的な報道を行っていると指摘、ロジャヴァとの対話を阻止するのが理由の一つだとの見方を示したうえで、「しかし、(対話を試みるロジャヴァの)こうした試みがシリア北部の安定や住民の統合において良い役割を果たしており、一部で言われているのとは異なり、分離をめざしているのではないことが明らかになるなか、我々は、シリアを危機から脱却させるためのかたちを模索するための対話を行うべく、カーミシュリー市訪問のイニシアチブを取った。ロジャヴァとの対話は革命当初から行われているべきだった」と述べた。

またダーウド氏は、ロジャヴァが、シリア情勢に介入し、危機を長引かせている外国勢力の排除を望んでおり、今回の対話では、内政干渉、シリア人どうしの国民対話の開催について集中的に話し合ったと述べた。

ANHA, June 7, 2018クライディー報道官は、シリア北部の政治、軍事、社会、経済における女性の役割を高く評価した。

ANHA(6月8日付)が伝えた。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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ロバック米元大使「トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団がマンビジュ市に入ることを認めない」(2018年6月7日)

ウィリアム・ロバック(William Roebuck)元駐バーレーン米国大使が、米主導の有志連合も駐留するアレッポ県ユーフラテス川右岸(西岸)の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の拠点都市マンビジュ市を訪問し、同市の自治関係者と非公式会合を行った。

ANHA, June 7, 2018

ANHA(6月8日付)の特派員が伝えたところによると、ロバーク氏は会合に先立って市内を視察し、有志連合がシリア民主軍の傘下で活動するマンビジュ軍事評議会を引き続き支援することを強調するとともに、住民に対して、いかなるかたちであれ、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団が同市に入ることを認めないと明言した。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハサカ県南東部の3カ村、7農場をダーイシュから奪取(2018年6月7日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、ハサカ県南東部でのダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦(「ジャズィーラの嵐」作戦第2段階)で、戦闘員46人(女性4人を含む)を殲滅し、3カ村(マルジャーン村、下クライブ村、フワイラ村)と7農場を制圧したと発表した。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年6月7日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月7日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県2件、アレッポ県6件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ハマー県1件、イドリブ県4件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 7, 2018をもとに作成。

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