SANAがロシアのNTVによるアサド大統領のインタビュー全文を公開「シリア内戦は国内問題が原因ではなく、西側の計画がもたらした国外問題だ」(2018年6月24日)

SANA(6月24日付)によると、ロシアのNTVが26日に(一部)放映したアサド大統領のインタビュー(http://www.ntv.ru/video/1609060/)の全文(英語、https://sana.sy/en/?p=140830)およびアラビア語全訳(https://www.sana.sy/?p=771978)、ビデオ映像を公開した。

https://youtu.be/nrf-eJ8AAbM

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

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「我々は(現下の危機の)国内的症状と国外的症状を区別しなければならない。国内的症状は、我々は、地域の他の国の社会と似た問題を抱えている…。我々は戦争前、この問題を解決する能力を欠いていたかもしれないし、欠いていなかったかもしれない。これはすべてのシリア人に様々な視点から捉えるべきものだ。一方、国外的症状について話したいというのであれば、それはこの戦争をもたらした極めて重要な問題だ。なぜなら、この地域のどの国も同じような戦争は起きていないからである…。湾岸諸国のように自由がまったくない国は、より深刻な問題を抱えているにもかかわらずだ」。

「もし国内的要因が理由なら…、なぜこれらの国(湾岸諸国)で戦争は始まらなかったのか? つまり、シリアで起こったのは国内的な問題ではない。なぜなら同じような問題は数十年前から存在し、一部は数世紀にわたって存在したからだ。つまり、この問題は外的要因によるもので、それははっきりとは見えなかった。なぜなら…その計画はシリアではなく、米国、フランス、英国といった西側諸国で作られたからだ。トルコ、サウジアラビア、カタールといった一部衛星国も当初から計画に加わり、資金を提供した」。

「(シリア軍が自国民に対して化学兵器を使用した欧米諸国が主張するのは)化学兵器の話が、彼ら(欧米諸国)のシリア政府への非難の主要な部分をなしているからだ。だが、彼らがこの話を利用するようになったのは、彼らの部隊、彼らのプロキシであるテロリストがシリア国内の各地域で敗北してからだ。彼らはこうした作り話を口実にして、直接軍事介入し、シリア軍を攻撃しようとした」。

「我々は(化学兵器を)保有していない…。だがこのことを度外視して、仮に持っていたとしても、勝っている時には使用しない…。実際、我々が勝利を収めるたびに、彼らはこうした作り話を利用した」。

(シリア軍が化学兵器を使用したとする欧米諸国の挑発を防げるか、との問いに対して)「それはできない。なぜなら、それは我々の現実から作り出されるのではなく、彼らの想像、彼らのメディアの産物だからだ。彼らのメディアが作り出し…、インターネットなどを通じて世界に拡散される…。米国はウソをついて、攻撃するだけだ。国際法が尊重されず、国連が効果的に機能しなければ、挑発は防げない」。

「シリアが分断されてしまったと言いたいのなら、地理についてはそうだが、社会はそうではない。社会は統合されている…。シリア国民が一つである限り、シリアは統合されている…。分断されてしまっているというが、それは占領だ。さまざまな地域が、米国とその同盟国からなる西側の支援を受けるテロリストによって占領されている。シリアの将来について話すのであれば、我々はこうしたテロリストは考慮しない…。我々は国内に関することで他国の国益を考慮しない…。この戦争について言うなら、これは今や国際戦争になっている…。それはもはやシリア政府だけの問題ではない。シリア政府は独立しており、ロシア、中国といった国と良好な関係を築いている。だが、米国は世界地図を政治的、そしておそらくは軍事的に書き換えようとしてきた。だから、シリアは、この地図書き換えの主戦場の一つとなった…。この戦争はこうした大国どうしの戦いだ。テロリストを支援し、覇権を追及する米国とその同盟国と、テロと戦い、国際法を守ろうとするロシアとその同盟国の戦いなのだ」。

(なぜシリアが主戦場となったのか、との問いに対して)「いろいろと理由があるが、シリアが、イラン、北朝鮮、ロシア…とともに独立していると考えているからだ…。西側は独立した状態を受け入れないのだ…。さらに我々は小国だ…。我々には「Yes」としか言えないのだ…。第2に、シリアの地政学的位置、歴史的役割がある。シリアは小国だが、活断層でもある…。この地域(シリア)を支配すれば、それ以外の中東地域も支配できる…。だから大国は、太古の昔から現在まで大国はシリアを支配しようとしてきた」。

「我々は(ロシアに)二つのことを期待している。シリアとロシアには、両国、そして世界のあらゆる場所で、テロと戦い、これを打ちのめすという共通の利益がある。こうすることが第1の期待だ…。第2の期待は長期的なものだ。ロシアは地球規模のバランスにとって極めて重要だ…。シリアのような小国にとって、このバランスは非常に重要だ。我々はロシアに、テロとの戦いとともに、地球規模のバランスを維持することを期待している」。

「シリアの復興に参与の一部にはならない、これこそ、この戦争における西側のベストの発言だ。理由は単純で、我々はそれを許さないからだ…。我々には西側は必要ない。西側はまったく誠実ではない。彼らはただ奪うだけで、与えることはない…。戦争にもかかわらず、我々には自国のあらゆるセクターを再建する人的資源がある。そのことについて何ら心配していない」。

「資金だが、戦争前に債務はなく、友好国からの貸し付けで国を建設してきた。資金はないが、友好国の貸し付けを得る音ができるし、在外居住者、国内居住者、そして政府には資金はある。だから、この点についても心配はしていない…。多くの西欧人が復興に参与したいと話しているが、彼らはシリアを助けるためではなく、収益を得るためにやって来ようとしている。多くの西欧の企業が我々に門戸を開放するよう連絡してきている…。もちろん、西欧諸国の支援を受けて連絡してきているのだ。彼らにはシリアという市場が必要なのだ」。

「まず言いたいのは、我々は内戦下にはないということだ。なぜなら内戦とは、宗派、エスニシティ、宗教などの区分に基づいているものだからだ。そうしたものはシリアにはない…。シリアの多様な社会は戦争前よりも統合されるようになった…。これに対して、テロリストの支配下にある地域において、テロリストはこうした多様な社会のどの部分も代表していない。彼らは自分達を育んだ保育器(過激派イデオロギーのこと)を代表し、人々に彼らの支配地域で住む以外の選択肢を与えていないだけだ…。国民が撃ち合っているのではない。傭兵、テロリストと戦っているのだ」。

「大統領職については、二つの要素がある。第1に私の意志だ。そして私の意志は第2の要因に基づいている。それはシリア国民の意志だ。まだ3年ある。2021年に、シリア国民は大統領を受け入れる用意があるかどうか? もしないのなら、なぜ私が大統領になれるというのか?… もしあるのなら、そのとき私は検討したい」。

「いかなる憲法改正であれ、それは大統領ではなく、政府、そして国民にかかわる問題だ…。それは国民投票を経て決せられる…。もし国民投票でシリア国民が新憲法を支持すれば、我々はもちろんそうする(憲法改正を行う)。だがそれは国連、外国の意思とは関係ない」。

SANA, June 24, 2018

「我々は、敵であれ誰であれ、議論したり、話し、合ったり、交渉したりすることが生産的だと信じている。だが…、我々は1974年に米国と初めて交渉を行って以来、何も達成していない…。米大統領の問題は、彼らがロビー、大手メディア、巨大企業、金融機関、石油会社などの人質に成り下がっていることだ。彼らは耳障りの良いことを言ってくるが、まったく逆のことをする…。(ドナルド・)トランプ(米大統領)はその典型例だ。だから、訳もなく、そして成果が得られないのに、米国と話し合ったり、議論することは時間の無駄だ。米国人だから彼らと対話を快く思っていないのではない。我々は生産的な誰とでも議論する用意がある」。

「西側の問題は、もはや政治家がいないということだ。政治家、そして真の政治の代わりに、フェイクの政治があり、フェイクの政治はフェイクのストーリーを必要とする。化学兵器の話はこうしたフェイクのストーリーの一部だ…。西側の政治には…モラルも、価値観も皆無だ」。

「彼ら(ダーイシュ(イスラーム国)やシャーム解放機構などのアル=カーイダ)は戻ってくるだろう。なぜなら、西側列強は彼らを何度も利用するからだ。だが、彼らは異なったブランドを身につけて戻ってくるだろう。30年前のアフガニスタンでは「聖戦士」(ムジャーヒディーン)と呼ばれており、テロリストとは呼ばれていなかった…。彼らは現在テロリストと呼ばれている…。10年後、彼らは異なったブランドで世界のどこかで利用されるだろう。同じ製品だが、この製品には異なったブランドが与えられるのだ。それや西欧の道具なのだ」。

「もしこうしたテロリストがロシアで成功したら、私は脅威に曝される。彼らはシリアなど他の国にやって来ることになろう。逆も同じだ。だから、シリア人を守ることがロシア人を守ることにもなるのだ」。

(トルコと米国によるシリア北部の占領をいかに食い止めるか、との問いに対して)「二つの方法を採用してきた。第1のそして主要な方法とは和解だ。これは成功してきた…。もう一つは、テロリストを攻撃し、和解に参加させるというものだ…。これは我々が好んで行っている方法ではないが、国の支配を回復する唯一の方法でもある」。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領は2018年政令第214号を施行、9月16日に統一地方議会選挙の投票を実施することを決定(2018年6月24日)

アサド大統領は2018年政令第214号を施行、9月16日に統一地方議会選挙の投票を実施することを決定した。

SANA(6月24日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構はシリア北部の反体制派に対して、南部に倣い統合作戦司令室を設置するよう呼びかける(2018年6月24日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構は声明を出し、シリア北部(イドリブ県、ラタキア県、アレッポ県)で活動を続ける反体制武装集団に対し、シリア南部(ダルアー県)での反体制派に倣い、統合作戦司令室を設置するよう呼びかけた。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月24日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、シリア政府の支配下に留まるフーア市、カファルヤー町を攻撃し、民兵複数人を殺傷した。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍報道官はシリア領から飛来した無人航空機をパトリオット・ミサイルで迎撃したと発表(2018年6月24日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)を通じて、イスラエル軍がパトリオット・ミサイル複数発をシリアから領内に接近してきた無人航空機に向けて発射した、と発表した。

この迎撃により、無人航空機は国境地帯から退避したという。

 

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「トルコ軍がシリアから撤退すればダーイシュ、PKK、シリア政府が戻ってくる」(2018年6月24日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はイタリア紙『ラ・リポブリカ』(6月24日付)のインタビューに応じ、そのなかでシリア情勢に関して「トルコ軍が(シリア国内の)展開地域から撤退すれば、ダーイシュ(イスラーム国)、テロ組織のPKK(クルディスタン労働者党)、もしくはシリアの政権が復活するだろう…。現時点でここに残留することには、シリアにとっても、我が国の安全保障にとっても異議があり、それは多くの難民の帰国を支えるものともなる」と述べた。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、La Repubblica, June 24, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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米国はシリア南部で活動する武装集団に「米国の軍事介入」を期待しないよう通達(2018年6月24日)

ロイター通信(6月24日付)は、米国が、シリアの反体制武装集団に対して、ロシアの支援を受け、ヨルダン国境地帯や占領下ゴラン高原に隣接するシリア南部で攻勢を強めるシリア軍に反撃するための支援を米国に期待しないよう文書で通達したと伝えた。

「自由シリア軍」諸派の幹部らに送付された米政府からのメッセージには「あなた方は我々の軍事介入を想定、期待して決定を下すべきでない」、「我々合衆国は、あなた方が直面している困難な状況を理解しており、ロシア・シリア両政府に緊張緩和地帯に違反するような軍事措置を講じないよう忠告している」などと綴られていたという。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるアフリーン市で武装集団がエルドアン大統領の当選を祝う祝砲を撃ち、住民1人が死亡(2018年6月24日)

アレッポ県では、ANHA(6月24日付)によると、トルコの実質占領下にあるアフリーン市で、反体制武装集団戦闘員がレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の選挙での勝利を祝う祝砲を撃ち、住民1人が流れ弾にあたり死亡、6人が負傷した。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内での「テロリスト」摘発作戦開始を宣言し、ラッカ革命家旅団を包囲(2018年6月24日)

ラッカ県では、ANHA(6月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラッカ市内務治安部隊と合同で、ラッカ市内の「テロリスト」のアジトの摘発作戦を開始したと発表した。

摘発作戦は、トルコによるロジャヴァへの脅迫や、アサド政権支持者がラッカ市をシリア政府の支配下に復帰させるための動きを強めていることを受けた措置だという。

一方、ラッカ革命家旅団はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/ThoaralraqqaMediaOffice/)を通じて声明を出し、ラッカ市内およびその周辺にある拠点がシリア民主軍の包囲を受けていると発表した。

そのうえで、同旅団は、有志連合、とりわけ米国に「ただちに介入し、こうした裏切り行為を停止」させるよう呼びかけた。

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のムスタファー・バーリー広報局長は、ハサカ県でのダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦により、「2013年以来初めて、ハサカ県全土が解放された」と発表した。

『ハヤート』(6月25日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍は、シャーム解放機構がビル倒壊の映像を撮影し、シリア軍に嫌疑をかけようとしているとの情報を得たと発表(2018年6月24日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターは声明を出し、イドリブ県で活動を続けるシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構が、居住ビルの一つが倒壊する映像を撮影し、シリア軍に嫌疑を向けるための準備をしているとの情報を同県住民の電話による通報で得たと発表した。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 24, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県南東部の1,800平方キロをダーイシュから奪還(2018年6月24日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月24日付)によると、シリア軍が県南東部の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の残党を追撃、ブーカマール市西方のイラク国境地帯1,800平方キロメートルを奪還した。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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前日に引き続きシリア政府の支配下に復帰したアレッポ県南部、イドリブ県南東部、ハマー県北部の村々に住民が帰還(2018年6月24日)

SANA, June 24, 2018
SANA, June 24, 2018

SANA(6月24日付)は、前日に引き続き、シリア政府の支配下に復帰したアレッポ県南部、イドリブ県南東部、ハマー県北部の村々に住民数十世帯がイドリブ県のアブー・ズフール町の通行所を経由して帰還したと伝え、その写真を掲載した。

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍がダルアー県東部は1年ぶりに爆撃するなか、シャーム解放機構などが参加する南部中央作戦司令室は徹底抗戦を呼びかける(2018年6月24日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(6月24日付)などによると、ロシア軍戦闘機が22日晩から23日未明にかけて、ブスル・ハリール市、東カラク村、ムサイカ村、ラフム村、ラジャート高原一帯を爆撃した。

ロシア軍がダルアー県を爆撃するのは1年ぶりだという。

シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃は少なくとも25回行われたが、死傷者なかったという。

ドゥラル・シャーミーヤによると、シリア軍も、西ガーリヤ村、ムライハト・アタシュ村を砲撃し、女性1人が死亡、多数が負傷した。

また同監視団によると、シリア軍の「樽爆弾」による爆撃で子供複数を含む33人が死亡、反体制武装集団戦闘員15人が負傷したという。

SANA(6月24日付)によると、これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、ダルアー市マハッタ地区を砲撃し、1人が負傷した。

なお、シリア人権監視団によると、ダルアー県東部各所での戦闘でシリア軍、親政権民兵戦闘員13人が死亡した。

ダルアー県で活動を続ける南部中央作戦司令室は声明(ラーイド・ラーディー報道官)を出し、「シリア南部全レベルにおいて抵抗と防衛を行う旨決定が下された」と発表、「我々はこの犯罪者集団には降伏しない。死は屈辱で満ちた生よりもましだ」として徹底抗戦の構えを示した。

南部中央作戦司令室は20日に設置された組織で、「堅固な建造物」(ブンヤーン・マルスース)作戦司令室、「一致団結」(ラッス・スフーフ)作戦司令室、「隊列統合」(タウヒード・スフーフ)作戦司令室、「侵略者撃退」作戦司令室、「死の三角地帯」作戦司令室、「歴然たる勝利」(ナスル・ムビーン)作戦司令室、「抑圧者撃退」作戦司令室からなり、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)、そしていわゆる「自由シリア軍」諸派が傘下で活動している。

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スワイダー県では、SANA(6月24日付)によると、ダルアー県東部で活動を続けるシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、スワイダー市、ダウル村、ハッラーン村を砲撃し、女児1人が死亡、3人が負傷した。

SANA, June 24, 2018

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年6月24日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月24日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 24, 2018をもとに作成。

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