サッカーのシリア代表チーム「カシオンの鷹」がオーストリアで強化合宿(2018年6月20日)

SANA(6月20日付)などは、シリアのサッカー協会(連合)が、UAEで2019年1月に開催が予定されているAFCアジアカップ2019に向け、オーストリアでシリア代表チーム「カシオンの鷹」の強化合宿を行うことを決定したと伝えた。

「カシオンの鷹」の監督を務めるドイツ人ベルンド・シュタング(Bernd Stang)氏は、キャンプに参加する25人を選抜している。

25人のうち8人が国内リークの選手、17人が海外リーグで活動している。

なお、反体制系のドゥラル・シャーミーヤ(6月20日付)は、「カシオンの鷹」のオーストリアでの強化合宿に関して「革命発生後初めて、アサド政権が欧州の国に正式に姿を現す」と批判的に報道した。

AFP, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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シリアでの人権侵害を調査するため国連人権理事会調査委員会は東グータ地方でのシリア軍の「人道に対する罪」と反体制派の「戦争犯罪」を指摘(2018年6月20日)

シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会(IIIM、パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)は、4月にシリア政府の支配下に復帰したダマスカス郊外県東グータ地方の状況に関する最新の報告書を提出した。

ロイター通信(6月20日付)によると、23ページからなる報告書は、約140回の聞き取り調査、写真、ビデオ、衛星画像、医療記録などをもとに作成されており、シリア軍による東グータ地方への攻撃や包囲による飢餓作戦が「人道に対する罪」にあたると指摘した。

具体的には、2013年4月にシリア軍によって包囲された東グータ地方は、「近代史のなかでもっとも長期間包囲を受け、中世の戦闘にも似た…消耗戦のなかで、戦闘員も市民を疲弊した…。(2018年2月から4月にかけて、シリア軍がロシア軍とともに行った同地方の奪還作戦は)極めて違法なもので…、東グータ地方の住民を処罰し、住民に降伏か餓死を迫るものだった…。市民が暮らす住宅地に対する大規模で体系的な砲撃、包囲を受ける市民に対する食糧や医療物資の継続的な供給拒否を通じて…、政府軍は人道に対する罪を犯した」と非難した。

報告書ではまた、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)、シャーム解放機構など、複数のテロ組織を含む反体制派の戦闘員約2万人が、シリア政府の包囲を受けていた地域内に立て籠もり、首都ダマスカスを砲撃、民間人数百人を死傷させたとし、こうした行為が「戦争犯罪」にあたると指摘した。

委員の一人ハニー・メガリー(Hanny Megally)氏は声明を出し、「親政権部隊が東グータ地方の市民を屈服させようとして、砲撃し、飢餓に追い込おうとしていたとしても、市民が暮らす首都ダマスカスの住宅地区への無差別攻撃は正当化されない」と述べた。

AFP, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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ロシアのザハロワ外務省報道官「違法な外国軍の駐留が危機の政治的解決を妨げ、反体制派に希望を与えている」(2018年6月20日)

ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は、記者会見でシリア情勢について触れ、そのなかで、「シリア国内に外国が違法に駐留を続けることで、シリア政府の敵は、自分達が喫した敗北への復讐ができると信用してしまっている…。また、外国の進駐は、彼らは危機の政治的解決策を検討するためのプロセスに建設的に参加するのに寄与せず、混乱を再発させ、失った拠点を奪還できるとテロリストに希求させてしまっている」と批判した。

AFP, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合が駐留するロジャヴァ支配下のマンビジュ郡でトルコ軍が二度目の巡回任務を実施(2018年6月20日)

アレッポ県では、米主導の有志連合が進駐する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のマンビジュ郡で、トルコ軍部隊が2度目となる巡回活動を行った。
アナトリア通信(6月20日付)が伝えた。

巡回は、マンビジュ市一帯地域の処遇をめぐって米国とトルコが合意した「工程表」に基づくもの。

装甲車輌複数輌からなるトルコ軍部隊は、トルコが実質占領するジャラーブルス市一帯地域とロジャバ支配地域の境界線に位置するサージュール川一帯で巡回活動を行った。

AFP, June 20, 2018、Anadolu Ajansı, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県南東部、ヒムス県南東部、ダイル・ザウル県南部の砂漠地帯4,500平方キロメートルをダーイシュの支配から解放したと発表(2018年6月20日)

シリア軍消息筋は、ダーイシュ(イスラーム国)が活動を続けてきたダマスカス郊外県南東部、ヒムス県南東部、ダイル・ザウル県南部でのシリア軍部隊の大規模掃討作戦により、3県にまたがる砂漠地帯4,500平方キロメートルを解放した、と発表した。

シリア軍が解放したのは、アリー丘、ウンム・ジュナイブリース丘、ダラス丘、ハイル丘、ラーイフ丘、マアルアル丘、ダーハーヤー丘、ダバーブ丘、ヒルバト・アムバーシー、ヒルバト・ヒーバリーヤ、カブル・ウンム・マルザフ、ライラー丘、アクアス丘、アアジャル丘、フナイフィス丘、カブド丘、アルテトワーズィーヤト・アクファーン、アクファーン揚水場、ヒバーリー丘、ワアル・ダム、マーキル・ワアル丘、マイーザリーヤ村、T2(第2石油輸送ステーション)、ダフラト・ワーディーミヤーフ、ファイダト・ブン・ムワイニア村。

SANA(6月20日付)が伝えた。

SANA, June 20, 2018

AFP, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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シリア南部でシリア軍の攻勢が強まるなか、アル=カーイダと自由シリア軍は「南部中央作戦司令室」の名で糾合(2018年6月20日)

ダルアー県では、『ハヤート』(6月21日付)が「死の三角地帯」作戦司令室の情報として伝えたところによると、シリア軍精鋭部隊が、イランの支援を受ける地元の戦闘員の支援を受けて、県北部で反体制武装集団と激しく交戦した。

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シリア南部で活動する反体制武装集団は声明を出し、シリア軍の進攻に対抗するため、「南部中央作戦司令室」の名で新たな作戦司令室を発足させ、糾合したと発表した。

「南部中央作戦司令室」には、「堅固な建造物」(ブンヤーン・マルスース)作戦司令室、「一致団結」(ラッス・スフーフ)作戦司令室、「隊列統合」(タウヒード・スフーフ)作戦司令室、「侵略者撃退」作戦司令室、「死の三角地帯」作戦司令室、「歴然たる勝利」(ナスル・ムビーン)作戦司令室、「抑圧者撃退」作戦司令室からなる。

「堅固な建造物」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構やシャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)が主導している。

「一致団結」作戦司令室は、ハッルージャト・ハウラーン師団、スンナの獅子師団、革命軍、砲兵連隊、ムウタスィム・ビッラー旅団によって、2017年6月に結成された。

「隊列統合」(タウヒード・スフーフ)作戦司令室は、ヒムス県ラスタン市一帯で活動する武装組織によって2015年1月に結成された。

「侵略者撃退」作戦司令室は、イドリブ県南東部、ハマー県北東部で活動するシャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団、ヌールッディーン・ザンキー運動(シリア解放戦線)などが結成した組織。

「死の三角地帯」作戦司令室は、ダルアー県、ダマスカス郊外県、クナイトラ県の県境に位置するいわゆる「死の三角地帯」で活動する武装集団。

「歴然たる勝利」(ナスル・ムビーン)作戦司令室は2017年6月に結成された。

「抑圧者撃退」作戦司令室は、二大聖地旅団、シャーム自由人イスラーム運動などが2017年3月に結成した。

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クナイトラ県では、SANA(6月20日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がジャッバー村を砲撃し、住民1人が死亡、10人が負傷した。

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スワイダー県では、SANA(6月20日付)によると、ダルアー県東部で活動を続けるシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、ハッラーン村、ティーラ村、タアーラ村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県ハッラーン・アワーミード村に住民約500世帯が帰還(2018年6月20日)

ダマスカス郊外県では、SANA(6月20日付)によると、「タクフィール主義テロ組織」の攻撃によって避難を余儀なくされてきたヒッラーン・アワーミード村の住民約500世帯が、シリア軍によって治安と安定を回復した同地に帰還した。

SANA, June 20, 2018

AFP, June 20, 2018、ANHA, June 20, 2018、AP, June 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 20, 2018、al-Hayat, June 21, 2018、Reuters, June 20, 2018、SANA, June 20, 2018、UPI, June 20, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年6月20日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月20日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(アレッポ県2件、ハマー県2件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 20, 2018をもとに作成。

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