アサド大統領がロシアNTVのインタビューに応じる「米国との交渉は時間の無駄」(2018年6月22日)

アサド大統領はロシアのNTVの英語でのインタビュー(http://www.ntv.ru/video/1609060/)に応じた。

インタビューのなかで、アサド大統領は以下の通り述べた。

「米国と今交渉しても何ももたらさないだろう。時間の無駄だ。ただし、我々は彼らが米国人だという理由だけで対話に応じないわけではない…。我々は結果を生み出すことができるあらゆる人と対話をする用意がある。しかし、我々は米国の政策が将来変化するとは考えていない」。

「米大統領の問題は、彼らがロビー、大手メディア、巨大企業、金融機関、石油会社などの人質に成り下がっていることだ」。

AFP, June 23, 2018、ANHA, June 23, 2018、AP, June 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 23, 2018、al-Hayat, June 24, 2018、NTV June 22, 2018、Reuters, June 23, 2018、SANA, June 23, 2018、UPI, June 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構はイドリブ県ダーナー市でダーイシュ幹部を逮捕(2018年6月22日)

シャーム解放機構に近いイバー通信は、シャーム解放機構の治安部隊がイドリブ県ダーナー市でダーイシュ(イスラーム国)の幹部の一人サアド・フナイティー氏を逮捕したと発表した。

AFP, June 23, 2018、ANHA, June 23, 2018、AP, June 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 23, 2018、al-Hayat, June 24, 2018、Reuters, June 23, 2018、SANA, June 23, 2018、UPI, June 23, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, June 23, 2018などをもとに作成。

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米国務省報道官「YPGはマンビジュ市からの撤退に同意したと言うことができる」(2018年6月22日)

米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、アレッポ県マンビジュ市の処遇をめぐって米国とトルコが合意に達した「工程表」に関して、「(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG))はマンビジュ市からの撤退に同意したと言うことができるが、彼らが現時点でどこに展開しているかを言うことはできない」と述べた。

スプートニク・ニュース(6月22日付)が伝えた。

AFP, June 22, 2018、ANHA, June 22, 2018、AP, June 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2018、al-Hayat, June 23, 2018、Reuters, June 22, 2018、SANA, June 22, 2018、Sputnik News, June 22, 2018、UPI, June 22, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合がタンフ国境通行所近くでシリア軍を爆撃、米国はこれを否定しつつも「正体不明の敵」への攻撃を認める(2018年6月22日)

ヒムス県では、AFP(6月22日付)によると、米主導の有志連合が、タドムル市の南東約50キロに位置する砂漠地帯(ハルバ地区)でシリア軍の拠点に対して爆撃を行い、兵士1人が死亡、7人が負傷した。

ロイター通信(6月22日付)も、予備部隊の司令官の話として、米軍などの占領下にあるタンフ国境地帯近くのシリア軍拠点が爆撃を受けて、兵士1人が死亡したと伝えた。

SANA(6月22日付)も、21日版のハルバ地区に対する有志連合の爆撃でシリア軍兵士1人が死亡、複数が負傷したと伝えた。

しかし、米国防総省のエイドリアン・ランキン=ギャロウェイ報道官(少佐)はAFPに対して、「革命特殊任務軍と有志連合の顧問が基地近くで、「非衝突地帯」(deconfliction zone)外に展開していた正体不明の敵部隊の攻撃を受け…、自衛のために反撃した」と述べ、爆撃したとの報道を否定した。

syria.liveuamap.com, June 22, 2018

AFP, June 22, 2018、ANHA, June 22, 2018、AP, June 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2018、al-Hayat, June 23, 2018、Reuters, June 22, 2018、SANA, June 22, 2018、UPI, June 22, 2018などをもとに作成。

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ANHA「トルコの公正発展党がシリアの反体制武装集団を再教練し、イラク北部でのHPGとの戦いに投入しようとしている」(2018年6月22日)

ANHA(6月22日付)は、トルコの与党公正発展党(AKP)が、いわゆる「ユーフラテスの縦」作戦司令室に参加してきたシリア北部の反体制武装集団をトルコ領内で再教練し、イラク北部でのクルディスタン労働者党(PKK)の武装組織である人民防衛軍(HPG)との戦いに投入しようとしている、と伝えた。

AFP, June 22, 2018、ANHA, June 22, 2018、AP, June 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2018、al-Hayat, June 23, 2018、Reuters, June 22, 2018、SANA, June 22, 2018、UPI, June 22, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はスワイダー県北東部でダーイシュの拠点を攻撃(2018年6月22日)

スワイダー県では、SANA(6月22日付)によると、シリア軍が県北東部の砂漠地帯(カブル・シャイフ・フサイン地区)でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

AFP, June 22, 2018、ANHA, June 22, 2018、AP, June 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2018、al-Hayat, June 23, 2018、Reuters, June 22, 2018、SANA, June 22, 2018、UPI, June 22, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県への攻撃を激化(2018年6月22日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が反体制武装集団支配地域各所に、「樽爆弾」少なくとも12発を投下した。

シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(6月22日付)によると、シリア軍が爆撃・砲撃を行ったのは、フラーク市、ナーフタ町、ブスル・ハリール市、ムライハト・アタシュ村、ムサイフラ町、ウンム・ワラド村、東ガーリヤ村、西ガーリヤ村、東ムライハ村、東カラク村、ダーイル町、ジャドル村、ヌアイマ村、ラジャート高原各所など。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(6月22日付)によると、「堅固な建造物」作戦司令室がダルアー市内の国立病員一帯でシリア軍を攻撃した。

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スワイダー県では、SANA(6月22日付)によると、ダルアー県東部で活動を続ける反体制武装集団がダーマー村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍は、シューマリーヤ村に対しても砲撃を行った。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(6月22日付)によると、「一致団結」(ラッス・スフーフ)作戦司令室がサマー村でシリア軍および親政権民兵(イランの民兵)と交戦した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月22日付)によると、イッザ軍がマサースィナ村一帯でシリア軍の拠点を攻撃した。

AFP, June 22, 2018、ANHA, June 22, 2018、AP, June 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2018、al-Hayat, June 23, 2018、Reuters, June 22, 2018、SANA, June 22, 2018、UPI, June 22, 2018などをもとに作成。

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ロシアの国防省と外務省が共同記者会見「40トン以上の化学物質がテロリストから解放された地域で発見されたにもかかわらず、米英仏の監視下で調査を行うOPCWはこれを無視し続けている」(2018年6月22日)

ロシアの国防省と外務省は共同記者会見を開き、シリア国内での化学兵器使用やその調査の実態に関する報告を行った。

記者会見を行ったのは、ロシア軍放射線化学生物学防護部隊のイゴール・キリロヴ司令官(中将)、ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官ら。

会見でのキリロヴ司令官の主な発言は以下の通り:

「米英仏、そしてその同盟国は国際社会を再び誤った方向に導き、対立させようとしている。これらの国は、演出された化学兵器攻撃を利用し、シリアが化学兵器禁止条約に違反し、ロシアがそれを促していたとの非難を向けている。しかも化学兵器禁止機関(OPCW)を政治利用しようとする動きもある…。シリアでのOPCWの事実調査団は、こうした動きのなかでなくてはならない役割を担い、米国やその同盟国の監視下で調査を行っている」。

「(イドリブ県)ハーン・シャイフーン市、サラーキブ市、(ハマー県)ラターミナ町での調査が、現地での実査なしに行われたことが、プロフェッショナルさを欠いたアプローチを示している…。「おそらく」、「仮定できる」、「可能性がある」といった言葉が使われているのは偶然ではない。公式文書でこうした言葉が用いられるのは受け入れられない」。

「証拠の出所は、ホワイト・ヘルメット、シリア米・・・医療協会、暴力文書センターだけだ。だが、これらの証拠は甚だ疑わしい。特にホワイト・ヘルメットはアル=カーイダ、すなわちヌスラ戦線(シャーム解放機構)やイスラーム軍といったテロ組織を支援している。これらの組織は化学兵器を使用したと白状しており、こうしたことが公式レベルで考慮されるべきだ」。

「(2017年4月4日のハーン・シャイフーン市での化学兵器使用疑惑事件に関して)複数の証拠が示しているのは、地面に設置された小規模の爆発物によってクレーターが作られたということで、(シリア軍が)投下した爆弾によってではない。しかもこのクレーターが調査が終了する直前にコンクリートで埋められてしまった点も強調されるべきだ…。つまりは、クレーターにサリン・ガスはなかったということになる。もし化学兵器がクレーターのなか、ないしは近くで使用されていたら、近くにいた人(救出活動にあたっていたホワイト・ヘルメット)が直接被害を受けないはずない」。

「(2018年4月7日のダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市での化学兵器使用疑惑事件に関して)偽の証拠に基づくもう一つの報告書が出されようとしている」。

「40トン以上の化学物質がテロリストから解放された地域で発見された…。テロリストの秘密化学実験室と有毒ガスの貯蔵庫を多数発見した」。

「(ドゥーマー市で2018年4月17日に、テロリストが爆発物や有毒物質を製造するために使用していた化学実験室と化学物質貯蔵庫が発見された…。だが、理解不能な理由により、OPCWの調査員に提出された物質は、何の関心も得られなかった」。

http://eng.mil.ru/, June 22, 2018
http://eng.mil.ru/, June 22, 2018

 

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 22, 2018をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年6月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,517市町村、武装組織の数は234組織に達した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 22, 2018をもとに作成。

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