シリア政府に近い野党・反体制派の使節団がロジャヴァ懐柔に向けてカーミシュリー市を訪問(2018年6月2日)

ハサカ県では、AFP(6月2日付)によると、シリア政府に近い野党・反体制派の使節団が、カーミシュリー市を訪問し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)を主導する民主統一党(PYD)などのクルド民族主義組織の幹部らと会談した。

使節団には、国内で活動するシリア民主戦線のマイス・クライディーヤ氏などが参加している。

使節団の訪問は、「シリア民主軍には二つのオプションで対処するつもりだ。第1に、交渉の門戸を開くということ…、それがだめなら力による解放という手段に訴え、力によってその支配地域を解放する」とのアサド大統領の発言を受けて、ロジャヴァを支援するかたちでシリア北部に進駐している米主導の有志連合への対応を協議するためのもので、PYDを含むクルド民族主義勢力とシリア政府を仲介しようとしているという。

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織がラタキア県北部のシリア軍拠点を攻撃(2018年6月2日)

ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月2日付)によると、自由人軍が県北部のアルド・ワター村にあるシリア軍拠点を奇襲した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)によると、この攻撃は新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーンの特攻自爆戦闘員(インギマースィー)による自爆攻撃だったという。

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イドリブ県では、SANA(6月2日付)によると、シャーム解放機構などの反体制武装集団の包囲下にあるカファルヤー町、フーア市に対して、武装集団が発砲し、住民1人が死亡、子供1人が負傷した。

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、Jun 3, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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国民解放運動(自由シリア軍)幹部は米国によるシャーム解放機構のテロ組織指定に異議を唱える(2018年6月2日)

国民解放運動(自由シリア軍)の司令官を務めるファーティフ・ハッスーン大佐は、米国務省がシャーム解放機構をシャームの民のヌスラ戦線(イラク・アル=カーイダ)の別名として外国テロ組織(FTO)、特別指定グローバルテロ組織(SDGT)に追加指定したことに関して、Elaph(6月2日付)に対して、異議を唱えた。

ハッスーン大佐は「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はシャームの民のヌスラ戦線をアル=カーイダから切り離し、組織を解体し、テロのブラックリストに記載されている司令部を切り離し、政治プロセスに参入する、というヴィジョンを示した。しかし、それは革命全体に悪い結果をもたらそうとするものだった…。この組織(シャーム解放機構)を(テロ組織に)分類する諸外国は何が求められているかを明示すべきだ…。それはテロのブラックリストからこの組織を削除することだ」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, June 2, 2019

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、Elaph, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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シリア南部の反体制派支配地域の処遇をめぐるロシア、米、ヨルダン、イランの合意にイスラエルが反発する一方、イランはシリア北部(ロジャヴァ支配地域やラタキア県北部)でのロシアとトルコの取引に疑義(2018年6月2日)

『ハヤート』(6月3日付)は、シリア南部(ダルアー県、クナイトラ県)の反体制武装集団支配地域の処遇をめぐるロシア、英国、ヨルダン、そしてイスラエルの折衝にイランが前向きな姿勢を示すなか、アレッポ県タッル・リフアト市一帯の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配地域やラタキア県北部の反体制武装集団の支配地域の処遇をめぐるロシアとトルコの取引にイランが反発を強めていると伝えた。

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シリア南部の反体制武装集団の処遇をめぐっては、イラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵、そしてレバノンのヒズブッラーをイスラエル占領下のゴラン高原一帯から撤退させること、シリア軍部隊を同地に展開させること、ナスィーブ国境通行所をシリア政府と反体制武装集団の共同管理下に置き開放することなどで、ロシア、米国、ヨルダンが原則合意に至っている。

これに関して、ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、「関係当時国はイランの部隊をシリア南西部から退去させることで合意した…。たとえこの合意が今実施されないとしても、近い将来実施されるだろう」と述べた。

また、イランのアリー・シャムハーニー国家安全保障最高評議会事務局長は、シリア国内に進駐するイランの部隊が軍事顧問であり、シリア政府の要請を受けた正当なものだと改めて主張しつつも、「イランの顧問団はシリア南部での軍事作戦において役割を担わない」と述べた。

そのうえで「シリア・ヨルダン国境からテロリストを掃討し、シリア軍による同地域の制圧を後押しするロシアの取り組みを支持する」と強調した。

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なお、イスラエルは、シリア領内全域からイランの部隊を撤退させることを迫っている。

イスラエルのチャンネル10(6月2日付)は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が米国のマイク・ポンペオ国務長官と電話会談に関して、シリア情勢、とりわけシリア南部の処遇をめぐって意見を交わした。

この会談で、ネタニヤフ首相は、イランの部隊がシリア全土から撤退しない限り、シリア政府軍がシリア南部に展開することに反対するとの意向を伝えたという。

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一方、シリア北部をめぐって、ロシアとトルコは、タッル・リフアト市一帯のロジャヴァ支配地域を、トルコが支援する反体制武装集団に引き渡すこと、これを条件にシャーム解放機構や新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーンなどの反体制武装集団がラタキア県北部やイドリブ県北西部から撤退することで決着したという。

反体制武装集団の撤退が計画されているのは、イドリブ県のジスル・シュグール市、ガーブ平原、そしてラタキア県北部を結ぶ三角地帯。

この合意は、シリア駐留ロシア軍司令部に設置されているラタキア県フマイミーム航空基地に対する無人航空機(ドゥローン)を用いた空爆未遂事件が頻発していることを受けたもので、ロシアはこうした攻撃を回避したい意向を持っていた。

また、トルコは、アフリーン郡に続いて、アレッポ県に残存するロジャヴァの「飛び地」の掌握を狙っていた。

タッル・リフアト市には、シリア軍第4師団、共和国護衛隊が、ロシア憲兵隊に代わって、今年2月以降進駐している。

だが、12イマーム派が住むヌッブル市、ザフラー町を囲むかたちで拡がるタッル・リフアト市一帯のロジャヴァ支配地域をトルコ側に引き渡すことにイランは反発を強めているという。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月2日付)によると、サフワ村で1日夜から2日見目にかけて、住民や戦闘員合わせて数十人がシリア政府との和解に反対するデモを行った。

こうしたなか、シリア政府との和解交渉を行う反体制派側の和解委員会のメンバー3人がムサイフラ町と東ガーリヤ村を結ぶ街道に何者かによって襲撃され、死亡した。

al-Durar al-Shamiya, June 2, 2019

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、Channel 10, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は米国を含む違法な外国部隊とテロからシリア全土を解放するとの決意を表明するとともに、イラン軍の存在を否定、法律第10号における猶予期間を1ヶ月から1年に延長したことを明らかにする(2018年6月2日)

ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は、首都ダマスカスの外務在外居住者省で記者会見を開き、シリア全土をテロおよび外国の部隊から完全解放するとの決意を表明した。

SANA(6月2日付)が伝えた。

SANA, June 2, 2018

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ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は、イランとの関係に関して、「2011年以降、イランはシリアに寄り添い、「テロとの戦い」を行ってきた。それゆえ、私はシリア国民の名において、イランの指導部、そして国民による支援を望んでいると言える。シリアに対する陰謀が始まって依頼、イランの同胞は、トルコ、サウジアラビア、カタールが支援するテロに立ち向かうため、シリアを支援してきた」としたうえで、「シリア領内にイラン軍が進駐しているというのは、イスラエルの作り話で、イランに対する米国の攻撃に乗じようとしているものだ…。シリアにはイランの顧問はおり、殉教したもの者もいれば、シリアの武装部隊とともに行動している者もいる。彼らは我が武装部隊との合意や調整のもと不可欠な場所にいる」と述べた。

そして、「(シリアには)イランの基地は存在しない。それは、シリアの軍事拠点を攻撃するため、イスラエルが広めた根も葉もない嘘だ…。イランはシリア政府の要請のもとにシリアにおり、その存在は合法的だ。これに対して、米国、トルコ、フランスの進駐は違法だ。これらの国がシリアに違法にいるのを発見したら、そしてまた「テロとの戦い」が続く限り、シリアは主権国家として「テロとの戦い」を望むすべての者と協力するだろう」と強調した。

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国連主催のジュネーブ会議において仲介役を務め、アスタナ会議、シリア国民対話大会にオブザーバーとして参加するスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が、シリア政府が作成した制憲委員会メンバー候補名簿について『シャルク・アウサト』紙にリークしたことに関して「彼には教養がない。なぜなら彼はリストを持っておらず、メディアにそれを開示する権限もないからだ。我々は彼のミッションが協議を促すことだけに限定されていると考えている」と批判した。

また、「2012年に施行された現行憲法はこの地域におけるもっとも優れた憲法の一つだ。だが、我々は相手(反体制派)に(憲法の内容を再検討する)チャンスを与えている」と述べた。

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2018年法律第10号については、「財産没収を禁じた憲法第15条を読んだ者であれば、安心し、不安を払拭することができる。この法律(2018年法律第10号)は、グータをテロから解放した段階において必要なものだ。なぜなら、テロ集団は7年も東グータ地方を選挙し、登記簿を焼却したからだ…。土地所有者の権利を回復するために、不動産の整備する必要がある」と強調した。

そのうえで、シリア政府による開発地域設定後、譲渡を希望しない所有者は、30日以内に土地の所有権を証明するとした規定に関して、「猶予期間を修正し、1年とした」ことを明らかにした。

法律第10号(都市再開発法)は、開発地域内の私有地を接収し、同地域での新規プロジェクトにかかる収益の一部を配当金として所有者に支払い、補償を行うことなどを定めている。

同法では、シリア政府による開発地域設定後、1ヶ月以内に当局が域内の土地所有者に配当金補償についての告知を行い、これを受諾した所有者は配当金を受け取る一方、この申し出を拒否する所有者は30日以内に土地の所有権を証明する必要がある。

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米国とトルコがアレッポ県マンビジュ市の処遇をめぐって協議していることに関して、「マンビジュだけでなく、アフリーン、そしてシリア全土において、我々はトルコが我が国の領土を蹂躙する敵とみなしている。また、米国にもトルコにも、シリアの都市(マンビジュ市)の処遇をめぐって交渉する権限などないと見ている…。改めて言いたい。我々にとって、シリア全土を解放することは義務で、それは指導部が決定した優先順に基づいて行われる。ぞれゆえ、米国とトルコの合意であれ、米国とフランスの合意であれ、それ(シリア国内の支配地域をめぐる諸外国の折衝や合意)はシリアの主権に対する侵害行為だ」と批判した。

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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レバノンのアルサール村長「シリア難民約3,000人が西カラムーン地方への帰国を希望している」(2018年6月2日)

レバノンのベカーア県バアルベック・ヘルメル郡アルサール村のバースィル・フジャイリー村長は『ハヤート』(6月3日付)に対して、同地の難民キャンプに身を寄せているシリア人約3,000人が、ダマスカス郊外県西カラムーン地方の自宅への帰還を希望していると述べた。

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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ラッカ市内でオートバイに乗った何者かが住民に向けて手榴弾を投げつける(2018年6月2日)

ラッカ県では、ANHA(6月2日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のラッカ市中心街のサイフ・ダウラ通りで、オートバイに乗った何者かが、住民に向けて手榴弾を投げつけた。

AFP, June 2, 2018、ANHA, June 2, 2018、AP, June 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 2, 2018、al-Hayat, June 3, 2018、Reuters, June 2, 2018、SANA, June 2, 2018、UPI, June 2, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年6月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月2日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ダルアー県)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 2, 2018をもとに作成。

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