ロシア軍Su-24戦闘機がイドリブ県上空を音速で威嚇飛行(2019年1月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも10件の停戦違反(イドリブ県2件、アレッポ県1件、ハマー県7件)を確認した。

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ハマー県では、SANA(1月2日付)によると、シリア軍がマアルカバ村、サフル丘、ジャナービラ村、ジャーリヤ村で反体制武装集団の停戦違反を確認、その車輌や拠点を攻撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月2日付)によると、ロシア軍のSu-24戦闘機が音速で上空を威嚇飛行した。

12月31日に同県で停戦違反が急増したことを受けたもので、爆撃は実施しなかった。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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ポンペオ米国務長官「シリア駐留米軍の撤退決定によって何も変わらない」(2019年1月1日)

マイク・ポンペオ米国務長官は、ブラジルのジャイル・ボルソナロ新大統領の就任式に出席するために訪問中のブラジルのブラジリアでイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した。

ポンペオ国務長官は「シリアに関して(ドナルド・トランプ)大統領が行った決定によって何も変わらない。政権はイスラエルとともにイスラエルとともに行動を続ける」と述べた。

また「(シリア駐留米軍撤退の)決定がなされる前と同様、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いは続く。イランの攻撃に対抗する取り組みも続く、中東の安定化、イスラエルの防衛に対する関与も続く」と付言した。

ネタニヤフ首相も「我々は多くのことを議論した…。シリアについての米国の決定についても取り上げた」としたうえで、「シリアでの諜報・作戦面での協力をどのように強化するか、そして中東でのイランの侵略をどう阻止するかについて話し合った」ことを明らかにした。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるバーブ市近郊、マンビジュ市北でトルコの支援を受ける反体制武装集団がシリア民主軍所属部隊を攻撃(2019年1月1日)

アレッポ県では、ANHA(1月1日付)によると、12月28日にシリア軍が撤退したマンビジュ市西のアリーマ町近郊のブワイヒジュ村とブーガーズ村を反体制武装集団が襲撃し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会が迎撃した。

一方、シリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の広報センターによると、トルコの支援を受ける反体制武装集団がサージュール川沿いの大トゥーハール村、ムフスィンリー村に対して重火器・中火器で攻撃を加えた。

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ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月1日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のパトロール部隊が県南部のシャムサーニー村で何者かの襲撃を受け、隊員複数人が死傷した。

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ドゥラル・シャーミーヤ(1月1日付)は複数の活動家の情報として、トルコ軍の増援部隊がハサカ県のカーミシュリー市とラアス・アイン市に面する国境地帯のヌサイビーン市、ジェイランプナル市に到着したと伝えた。

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構は国民解放戦線所属のヌールッディーン・ザンキー運動と交戦の末、アレッポ県ダーラト・イッザ市を制圧(2019年1月1日)

アレッポ県では、ANHA(1月1日付)によると、シリアのアル=カーイダのシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線所属のヌールッディーン・ザンキー運動がダーラト・イッザ市で交戦、双方に死傷者が出た。

これを受け、国民解放戦線所属の第9師団、シャームの鷹旅団が20台以上の車輌を連ねてヌールッディーン・ザンキー運動の応援に向かった。

なお、ANHAによると、戦闘では、ダーラト・イッザ市にあるカンナーナ病院のマフムード・フッルー看護師がシャーム解放機構に殺害されたという。

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戦闘を受け、国民解放戦線は声明を出し、ヌールッディーン・ザンキー運動が拘束中のシャーム解放機構メンバーの解放が遅れているとして、シャーム解放機構の車列が進攻したことに「驚いている」としたうえで、攻撃停止を呼びかけた。

al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019

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これに対して、シャーム解放機構も声明を出し、ハマー県タッルアーダ村でシャーム解放機構のメンバー4人を殺害した犯人の引き渡しをヌールッディーン・ザンキー運動が拒み続いているために攻撃に踏み切ったことを明らかにした。

al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019
al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019

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その後、イバー・ネット(1月1日付)によると、戦闘の末、シャーム解放機構はダーラト・イッザ市、シャイフ・バラカート山を制圧し、住民に危害を加えないとする声明を発表した。

al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県、ハマー県でシャーム解放機構などと交戦(2019年1月1日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県3件、ラタキア県1件、ハマー県5件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも18件の停戦違反(イドリブ県11件、ハマー県7件)を確認した。

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イドリブ県では、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がジャルジャナーズ町一帯でシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がハスラーヤー村、ジャイサート村、アルバイーン村一帯に潜入しようとした反体制武装集団を迎撃した。

シリア軍はまた、カストゥーン村にあるトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

AFP, January 1, 2019、ANHA, January 1, 2019、AP, January 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2019、al-Hayat, January 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 1, 2019、Reuters, January 1, 2019、SANA, January 1, 2019、UPI, January 1, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから364人、ヨルダンから669人の難民が帰国(2019年1月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月1日付)を公開し、2018年12月31日に難民1,033人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは364人(うち女性109人、子供185人)、ヨルダンから帰国したのは669人(うち女性201人、子供341人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は84,505人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者37,056人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者47,449人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 313,785人(うち女性94,158人、子供159,929人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 1, 2019をもとに作成。

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