東グータ地方からアフリーン郡に退去したラフマーン軍団が「分離主義者」と戦うために組織改編を行うと発表(2019年1月2日)

2018年4月にダマスカス郊外県東グータ地方から退去したラフマーン軍団が声明を出し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県アフリーン郡での組織改編を行うと発表した。

ラフマーン軍団は声明で「グータからシリア北部に強制移住させられたのを受けて、ラフマーン軍団はアフリーン郡内の基地において、自らを再編し、隊列を建て直する」としたうえで「隊列を離れた元メンバーとラフマーン軍団は無関係である…。ラフマーン軍団は自由シリア軍の革命家部隊であり、革命の原理と目的に沿っている…。アサド政権、分離主義者、革命の敵すべてをはじめとするテロ勢力と戦う準備をする」と表明した。

al-Durar al-Shamiya, January 3, 2019

AFP, January 3, 2019、ANHA, January 3, 2019、AP, January 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2019、al-Hayat, January 4, 2019、Reuters, January 3, 2019、SANA, January 3, 2019、UPI, January 3, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領「シリアから素早く撤退するが、明日撤退するなどと言ったことはない…。クルド人を守りたいが、シリアに永遠にいるつもりはない」(2019年1月2日)

ドナルド・トランプ米大統領はホワイト・ハウスでの閣議で、シリア駐留米軍の撤退時期について明言していないと述べ、撤退期間を4ヶ月延期するとの『ニューヨーク・タイムズ』(2018年12月31日付)の報道を否定した。

トランプ大統領は「我々は撤退している。素早く撤退している…。一晩で撤退するなどと言ったことはない…。我々は撤退しているのだ…一定の期間をかけて」と述べた。

一方、人民防衛隊(YPG)との関係については、「私は彼らがイランにわずかであっても石油を売っていることが気に入らない。彼らにイランに売らないよう頼んできた…。そのことに感激していない。いいか、そのことにまったく満足していない…。だが、我々はクルド人を守りたい…。とはいえ、シリアに永遠にいるつもりはない」と述べた。

そのうえで、「シリアはとっくの昔に失われた。とっくの昔に失われたのだ。加えて、もういいと思っている…。我々は砂とか死とかについて話している。我々が話しているのはそういうものだ…。巨万の富の話をしているのではないのだ」と付言した。

このほか、イランについては、「イランは今日、これまでとは違った国になっている。シリアから人員を撤退させている。本当のことが語られねばならない。彼らはシリアで考えていたことすべてを実施したがっている。だが、そこから撤退せざるを得ないのだ…。我々はまた、彼らがイエメンから人員を撤退させているのを目にしている。彼らの唯一の目的は生き延びることだ」と述べたという。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がトルコ実質占領下のアレッポ県マーリア市一帯に進攻(2019年1月2日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月2日付)によると、トルコの実質占領下にある県北部のマーリア市近郊のシャイフ・イーサー村一帯、ハルバル村一帯に、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が潜入を試みたが、国民軍参加の第51旅団などが迎撃し、3人を殺害した。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県西部でシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線の戦闘続く(2019年1月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線が、ダーラト・イッザ市一帯で交戦を続けた。

シャーム解放機構は1日、国民解放戦線所属のヌールッディーン・ザンキー運動を放逐し、ダーラト・イッザ市を制圧している。

この戦闘で、シャーム解放機構メンバー14人、国民解放戦線メンバー12人が死亡、シャーム解放機構はヌールッディーン・ザンキー運動など国民解放戦線のメンバー10人を捕捉しているという。

また子供2人を含む住民5人が巻き添えとなり死亡している。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月2日付)によると、戦闘はダーラト・イッザ市内のアシュラフィーヤ地区で激しく行われた。

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ヌールッディーン・ザンキー運動とともに国民解放戦線を主導するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のアリー・ジャービル・バーシャー総司令官はテレグラムのアカウント(https://telegram.me/JaberAliBasha)を通じて声明を出し、ダーラト・イッザ市での戦闘への参加を表明した。

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国民解放戦線も声明を出し、シャーム解放機構との戦闘のため総動員令を発したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019

また別の声明では、シリア軍や親政権民兵の進攻に備えて、各地の拠点の防衛を維持するようメンバーに通達、ダーラト・イッザ市でのシャーム解放機構との戦闘に介入しないよう要請した。

al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019

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一方、トルコの支援を受けアレッポ県北部で活動する国民軍のユースフ・ハンムード報道官(少佐)はツイッターのアカウント(https://twitter.com/Yusuf1975hamoud/)を通じて、国民軍が国民解放戦線を支援するために部隊を派遣したとの情報を否定し、アレッポ県西部での混乱に介入せず、同県北部に活動を限定すると発表した。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配地域内に逃れていた避難民約500人がシリア政府支配地域に帰還(2019年1月2日)

SANA(1月2日付)は、シリア軍によって解放されたダイル・ザウル県内の村々の住民で北・東シリア自治局支配地域内に逃れていた避難民約500人が、ダイル・ザウル市近郊のユーフラテス川左岸に位置するサーリヒーヤ村(サーリヒーヤト・ジャズィーラ村)に設置された通行所を経由してシリア政府支配地域に帰還したと伝えた。

避難民のなかには兵役忌避者も含まれているという。

SANA, January 2, 2019
SANA, January 2, 2019
SANA, January 2, 2019

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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YPG約400人がマンビジュ郡からユーフラテス川以東地域に撤退(2019年1月2日)

シリアの国防省は声明を出し、アレッポ県マンビジュ郡に展開していた人民防衛隊(YPG)が、ユーフラテス川以東地域に向かって撤退を開始したと発表した。

国防省の声明は以下の通り。

「2019年1月1日付でシリア・アラブ共和国北部諸地域に通常の生活を回復することを定めた合意を実行するため、30台以上の車輌からなるクルド人戦闘部隊(人民防衛隊(YPG)のこと)の車列が(アレッポ県)マンビジュ郡からユーフラテス川以東地域に向かい、マンビジュ市北東25キロに位置するカラ・クーザーク村に撤退した。

複数の情報によると、クルド人戦闘員約400人が現在までに退去した」。

SANA, January 2, 2019

また、SANA(1月2日付)は、撤退するYPGの車列の映像を配信した。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍Su-24戦闘機がイドリブ県上空を音速で威嚇飛行(2019年1月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも10件の停戦違反(イドリブ県2件、アレッポ県1件、ハマー県7件)を確認した。

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ハマー県では、SANA(1月2日付)によると、シリア軍がマアルカバ村、サフル丘、ジャナービラ村、ジャーリヤ村で反体制武装集団の停戦違反を確認、その車輌や拠点を攻撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月2日付)によると、ロシア軍のSu-24戦闘機が音速で上空を威嚇飛行した。

12月31日に同県で停戦違反が急増したことを受けたもので、爆撃は実施しなかった。

AFP, January 2, 2019、ANHA, January 2, 2019、AP, January 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2019、al-Hayat, January 3, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2019、Reuters, January 2, 2019、SANA, January 2, 2019、UPI, January 2, 2019などをもとに作成。

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