ロシアのラヴロフ外務大臣「米軍撤退に伴いYPGが撤退することが安全保障上最大の問題」(2019年1月28日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「我々は、トルコとシリアが1998年のアダナ合意をこの目的(国境の治安確保)のために活用できると考えている…。我々はシリア政府が数日前に声明を出したことを承知している。これはシリアが国境安全保障にかかるこの合意に基づいて行動する用意があることを示している…。シリア・トルコ国境の安全保障上の問題とは…米国が(シリア北東部から)顧問を撤退させることを決定することで、親米の部隊(人民防衛隊(YPG)や同隊主体のシリア民主軍がこの地域から撤退することだ…。こうした状況下、空白が生じないようにする必要がある」と述べた。

『ハヤート』(1月29日付)が伝えた。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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シリア駐留米軍撤退の安全確保を任務とする米軍部隊600人がシリア領内の二つの航空基地に到着(2019年1月28日)

トルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(1月28日付)は、27日に米軍増援部隊600人が、シリア領内ユーフラテス川以東のハッラーブ・ウシュク村(アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市近郊、スィッリーン村(ハサカ県)に設置されている航空基地に到着した、と伝えた。

増援部隊はシリア駐留米軍の撤退の安全を確保するために派遣が決定されていた。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019、Yeni Safak, January 28, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「安全地帯を設置すれば、難民100万人以上がシリアに帰国できる」(2019年1月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イスタンブールでのイスラーム協力機構(OIC)慈善団体サミットで演説し、「我々は、ダーイシュ(イスラーム国)が終わりを迎えつつあり、別のテロ組織のための土壌が整っていることを承知している…。近くユーフラテス川以東地域でダーイシュとテロ組織人民防衛隊(YPG)を浄化するだろう」と述べた。

エルドアン大統領はまた「約30万のシリア人がアフリーン、ジャラーブルス、バーブの安全地帯に機関した…。(シリア国境地帯に新たな)安全地帯を設置することでシリアに帰国できる難民の数は100万人以上になるだろう」と強調した。

TRT(1月28日付)が伝えた。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、TRT, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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フランスのマクロン大統領「アサド政権との関係正常化は無責任な決定」(2019年1月28日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領とカイロで会談した。

『シャルク・アウサト』(1月28日付)によると、マクロン大統領は会談でシリア政府との関係正常化の是非について「アサド政権は政治対話の用意ができていないようだ。シリアとの関係正常化は無責任な決定だ」と述べた。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、al-Sharq al-Awsat, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュ最後の拠点の一つマラーシダ村の大部分を制圧(2019年1月28日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(1月28日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が上バーグーズ村一帯とマラーシダ村一帯に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

同地では27日、ダーイシュが爆弾を積んだ車でシリア民主軍の陣地に対して2度にわたり自爆攻撃を試みたが、シリア民主軍がこれを撃破した。

シリア民主軍はまた、住民に紛れてハジーン市一帯から逃亡を試みたダーイシュ戦闘員複数人を拘束した。

一方、ユーフラテス・ポスト(1月28日付)によると、シリア民主軍はダーイシュとの戦闘の末、同組織最後の拠点の一つマラーシダ村の大部分を制圧した。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、Euphrates Post, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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シリア・イランは経済、科学、文化、インフラ、福祉、投資、住宅分野における協力関係強化に向けた11の合意、覚書、実施計画に調印(2019年1月28日)

シリア・イラン両政府は、27日に開幕したシリア・イラン合同最高会議での協議を踏まえて、経済、科学、文化、インフラ、福祉、投資、住宅分野における協力関係強化に向けた11の合意、覚書(MoU)、実施計画に調印した。

調印式には、シリアのイマード・ハミース首相、イランのエスハーグ・ジャハーンギーリー第一副大統領ら両国関係者が出席、長期経済戦略協力合意、最高合同委員会会合にかかる覚書、シリア経済対外通商省・イラン工業・鉱山・通商省の覚書、シリア・イラン両鉄道公社の覚書、公共事業および住宅分野における覚書、シリア投資委員会とイラン投資技術経済支援機構の覚書、映画事業にかかる覚書、資金洗浄やテロ資金を防止するための覚書、2019~2021年の文化事業、教育事業にかかる実施計画などが調印された。

SANA(1月28日付)が伝えた。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県ナワー市で兵役忌避者数百人の免罪手続きが完了し、社会復帰(2019年1月28日)

ダルアー県では、SANA(1月28日付)によると、ナワー市で、2018年政令第18号に基づき、兵役忌避者に対する免罪手続きが終了、同市出身の若者数百人が社会復帰した。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、イドリブ県でシャーム解放機構などと交戦(2019年1月28日)

ハマー県では、SANA(1月28日付)によると、「テロ集団」が緊張緩和地帯設置にかかる合意に違反し、サルハブ市一帯を攻撃、同市にロケット弾1発が着弾した。

シリア軍はまた、カフルズィーター市一帯、ハスラーヤー村一帯、アルバイーン村一帯、バッザーム丘にあるイッザ大隊(イッザ軍)、シャーム解放機構の拠点を砲撃、ブワイダ村一帯からタイバト・イマーム市、スーラーン町方面に潜入しようとしたシャーム解放機構を撃退した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月28日付)によると、シリア軍はザカート村を砲撃し、10歳の子どもが死亡した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月28日付)によると、シリア軍がフバイト村を砲撃し、女性1人が負傷した。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(イドリブ県3件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を49件(イドリブ県16件、アレッポ県4件、ラタキア県8件、ハマー県22件)を確認した。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから417人、ヨルダンから696人の難民が帰国、避難民304人が帰宅(2019年1月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月28日付)を公開し、1月27日に難民1,113人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは417人(うち女性125人、子供213人)、ヨルダンから帰国したのは696人(うち女性209人、子供355人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は115,629人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者48,193人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者67,436人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 344,909人(うち女性103,498人、子供175,796人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民304人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは27人(うち女性10人、子供10人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは277人(うち女性94人、子供130人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は5,967人(うち女性2,036人、子供2,629人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,274,563人(うち女性383,595人、子供646,395人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2019をもとに作成。

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