イスラエル軍がシリアを爆撃、イランの輸送機を撃破か?(2019年1月11日)

シリア軍消息筋によると、午後11時15分頃、パレスチナ(イスラエル)北東部から飛来したイスラエル軍戦闘機が首都ダマスカス一帯に対してミサイル複数発を発射、シリア軍防空部隊がこれを迎撃した。

同消息筋によると、ミサイルのほとんどは撃破され、ダマスカス国際空港にある倉庫1カ所に被害は限定されたという。

運輸省消息筋によると、ダマスカス国際空港の旅客便の運行に影響は生じなかった。

SANA(1月11日付)が伝えた。

SANA, January 11, 2019

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スプートニク・ニュース(1月12日付)によると、イスラエル軍戦闘機は、レバノン領空を侵犯し、ミサイル8発を発射したという。

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サウト・アースィマ(1月12日付)によると、イスラエル軍のミサイル攻撃を受けたのはダマスカス国際空港近くの「イランの民兵」(ヒズブッラー)の武器コンテナ、ダマスカス郊外県キスワ市近郊の第91旅団基地、ザーキヤ町近郊の第137旅団基地だという。

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イナブ・バラディー(1月12日付)は、シリア軍の匿名士官の情報として、第555連隊がミサイル庫として転用しているダーライヤー国立病院、ジュダイダト・アルトゥーズ町の武器庫、ダマスカス国際空港の武器庫が攻撃を受けたと伝えた。

同士官によると、攻撃は、イランが保有するC-130ハーキュリーズ輸送機3機がダマスカス国際空港に着陸した直後に行われたという。

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一方、イスラエルのインテリタイムズ(1月12日付)は、この攻撃でダマスカス国際空港に着陸していたイランのC-130輸送機1機を破壊するとともに、イランに帰還するためイラク領空を飛行していたボーイング747旅客機を破壊したと伝えた。

Intellitimes, January 12, 2019

AFP, January 12, 2019、ANHA, January 12, 2019、AP, January 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、‘Inab Baladi, January 12, 2019、Intellitimes, January 11, 2019、Reuters, January 12, 2019、SANA, January 11, 2019、January 12, 2019、Sawt al-‘Asima, January 12, 2019、Sputnik News, January 12, 2019、UPI, January 12, 2019などをもとに作成。

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マアッラト・ヌウマーン市の自由警察は、イドリブ自由警察の決定に反し、活動継続を宣言(2019年1月11日)

イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市の自由警察は声明を出し、地元評議会、シューラー議会、そして革命諸勢力の要請に基づき、同地での警察活動を継続すると発表した。

マアッラト・ヌウマーン市を含むイドリブ県は、シャーム解放機構と国民解放戦線の合意に基づき、国民解放戦線を主導するシャーム自由人イスラーム運動からシャーム解放機構に軍事・治安権限が移譲されることが決まり、10日にはイドリブ自由警察が活動停止を発表していた。

al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構はイドリブ県タッフ村に入ったメンバーが発砲を受けた事件を批判(2019年1月11日)

シャーム解放機構軍事部門軍事法廷(アブー・アブドゥッラフマーン・シャーミー判事)は声明を出し、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域における軍事・治安権限の移譲にかかる国民解放戦線との合意に基づき、イドリブ県タッフ村に入ったシャーム解放機構のメンバーが軽火器・中火器による発砲を受ける映像がSNS上で拡散されたことに関して、「凶悪」、「処罰に値する」、「革命家のイメージが損なわれる」と批判、武器をジハードのために使用するよう呼びかけた。

al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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トルコの庇護を受ける反体制武装集団のメンバー4人が離反し、YPG主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会に投降(2019年1月11日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターが、トルコの庇護を受けるいわゆる「ユーフラテスの盾」作戦司令室の戦闘員4人が離反し、マンビジュ軍事評議会に投降したと発表した。

ANNA(1月11日付)が伝えた。

ANHA, January 11, 2019

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍がラッカ県タッル・アブヤド市近郊を砲撃(2019年1月11日)

ラッカ県では、ANNA(1月11日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市近郊の国境地帯に位置するスーサク村を砲撃した。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュ支配地域から住民400人以上を解放(2019年1月11日)

ダイル・ザウル県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターが、ハジーン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と戦闘し、同地からの脱出を阻止されてきた住民400人以上を解放したと発表した。

ANNA(1月11日付)が伝えた。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア外務省報道官「より重要なのは、米軍が撤退する地域をシリアの支配下に復帰させること」「米軍は装備撤去を開始したが、兵員撤退を始めてはいない」(2019年1月11日)

ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は記者会見で「シリアにおける米国の違法な駐留は事態の収束ではなく悪化をもたらし、テロ組織を支援している」としたうえで、「米国がシリアから撤退する意思があるのなら、それは前進なので、実行すべきだ。だが、より重要なのは、米軍が撤退する地域をシリアの支配下に復帰させることだ」と述べた。

SANA, January 11, 2019

そのうえで、米軍撤退状況に関して「装備の撤退を開始したが、兵員は今のところ撤退を始めていない」とし、米国がドナルド・トランプ大統領の撤退決定にもかかわらず、この決定を撤回したがっているとの印象を受けると懐疑的な見方を示した。

また、「2018年12月末にトランプ大統領はシリアから撤退すると発表した…。この段階において、クルド人とダマスカスの対話は特に重要だ…。我々はこのことを何度もクルド人と話している。彼らはシリア社会において不可分の要素だからだ」と述べた。

SANA(1月11日付)、ANHA(1月11日付)が伝えた。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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シリア人権監視団は米軍がハサカ県のルマイラーン航空基地から部分撤退し、規模を縮小したと発表(2019年1月11日)

英国で活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団は、シリアに駐留する米軍がハサカ県ルマイラーン町の航空基地の規模縮小を開始したことを明らかにした。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は「米軍部隊の一部が木曜日(10日)、ハサカ県のルマイラーン航空基地から撤退した…。米大統領の発表以降これが初めての部隊撤退だ」と述べた。

AFP(1月11日付)などが伝えた。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合報道官はシリアからの米軍撤退を開始したと発表するも、日程、場所、兵士の移動の有無は明らかにせず(2019年1月11日)

米主導の有志連合のショーン・ライアン報道官(大佐)は、声明を出し、「CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)はシリアからの我々の計画的な撤退プロセスを開始した」と発表した。

ライアン報道官は「作戦の安全を確保するため、我々は明確な日程、場所、兵士の移動については議論しない」と付言した。

Naharnet, January 11, 2019

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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アラブ労働者組合国際連合がシリアの首都ダマスカスで協議会を開催し、復興と難民帰還支援を確認(2019年1月11日)

アラブ労働者組合国際連合がシリアの首都ダマスカスで協議会を開催し、アラブ諸国の労働組合連合の事務総長らが出席した。

協議会では、アラブ労働者組合国際連合のガッサーン・グスン事務総長が、シリア復興におけるアラブ諸国の労働組合の役割が重要だとしたうえで、復興と難民帰還に向けて協力することを確認した。

SANA, January 11, 2019

SANA(1月11日付)が伝えた。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県ラターミナ町を無人航空機で爆撃(2019年1月11日)

ハマー県では、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がラターミナ町一帯でイッザ大隊(イッザ軍)の拠点を砲撃し、シリア政府支配地域への潜入を阻止した。

また、ズィヤーラ町近郊では、トルキスタン・イスラーム党が敷設した地雷に触れたホワイト・ヘルメットの車輌1台が爆発、大破した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月11日付)によると、シリア軍がラターミナ町に対して無人航空機からの爆弾投下、砲撃を行い、女児1人が死亡した。

シリア軍はまた、ズィヤーラ町を砲撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月11日付)によると、シリア軍がジャルジャナーズ町や、同町とガドファ村を結ぶ街道を砲撃した。

またロシア軍戦闘機が県南部およびハマー県北部を旋回した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月11日付)によると、シリア軍がハミーラ村、カラースィー村を砲撃した。

一方、イバー・ネット(1月11日付)によると、シャーム解放機構はシリア軍に対峙するため県南西部の陣地を強化した。

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イドリブ県では、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がジャルジャナーズ町、フワイン村、ガドファ村一帯で反体制武装集団の停戦違反を確認し、応戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(アレッポ県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を18件(ラタキア県4件、ハマー県4件、アレッポ県5件、イドリブ県5件)を確認した。

AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 11, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, January 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから74人、ヨルダンから737人の難民が帰国、避難民298人が帰宅(2019年1月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月11日付)を公開し、1月10日に難民811人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは74人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは737人(うち女性221人、子供376人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は94,224人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者40,166人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者54,058人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 323,504人(うち女性97,075人、子供164,884人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民298人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは31人(うち女性12人、子供10人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは267人(うち女性91人、子供126人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は1,985人(うち女性687人、子供842人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,270,581人(うち女性383,246人、子供644,608人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 11, 2019をもとに作成。

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