ロシアのラヴロフ外務大臣「シリア北部での安全保障地帯設置はシリア政府が参加したかたちでの合意に従うべき問題」(2019年1月25日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、トルコや米国がシリア北部の国境地帯に設置しようとしている「安全地帯」に関して、「ロシアとトルコの間で合意された問題ではない。この問題はシリア政府が参加したかたちでの合意に従うべき問題だ」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた「最終的には、シリア政府が、安全地帯を含めたシリア全土の支配を回復すべきだ。これが最善の問題解決策だと考えている」と付言した。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「我々は自分で安全地帯を設置し、自らの手で実効支配する」(2019年1月25日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は北東部のエルズルム市で、「我々は南部国境地帯で和平を実現できる…。我々は自分で安全地帯、ないしは緩衝地帯を設置する…。トルコの手でこの安全地帯を実効支配する必要がある…。この枠組みの外で提案されるあらゆる解決策に対してトルコは門戸を閉ざす」と述べた。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「我々は近くアダナ合意について改めて話し合う」(2019年1月25日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はモスクワからの帰国途中に記者団に対して、シリアへの部隊進駐はシリア国民の意思に沿ったものだと主張した。

エルドアン大統領は「シリアでの我々の姿勢は他の誰にも似てはいない。なぜなら、我々とシリアの間には911キロの国境があり…、共通の歴史があるからだ…。我々は1998年父アサドの時代にアダナ合意を交わした…。我々はこの合意について近々に改めて話し合うことになろう」と述べた。

また「対シリア国境からテロの脅威がもたらされ続けている。我が国の国家安全保障を守るために介入したのだ…。「あなた方はここ(シリア北部)に招かれたのか」としばしば質問される…。だが、招かれる必要などない。この攻撃(シリア領内からの攻撃)は我々に対して向けられている。もしシリア国民が我々を招いたというのであれば、それはアフリーン、ジャラーブルス、バーブだけでなくラッカもだ…。同地の部族は「トルコ軍はいつ来るのですか」と言っていた。これは極めて重要なことだ」と述べた。

シリア政府との関係については「100万人あまりを殺害し、数百万人を難民にした者たちと…連絡をとり合うことなどできない」と付言した。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部でダーイシュの外国人戦闘員100人以上がYPG主体のシリア民主軍に投降(2019年1月25日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(1月25日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員約150人がスーサ町、マラーシダ村一帯で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に投降した。

投降した戦闘員のほとんどは外国人。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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イランの国家安全保障外交政策委員長「シリアへのイスラエル軍の越境攻撃にS-300システムを作動させなかったロシアに厳しい批判が向けられている」(2019年1月25日)

イラン・シューラー議会(国会)国家安全保障外交政策委員会のハシュマトッラー・ファラーハトピーシェ委員長は、20日と21日にイスラエル軍がシリア領内を越境爆撃(ミサイル攻撃)したことに関して「シオニストの攻撃と時を同じくして、S-300システムを作動させなかったことに関して、ロシアへの厳しい批判が向けられている」と述べた。

ファラーハトピーシェ委員長は「S-300が正しく作動していたら、イスラエルはシリア領を爆撃できなかったはずだ…。イスラエル軍の攻撃とロシアの防空態勢の間にある種の連携があるかのようだ」と付言した。

IRNA通信(1月25日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、IRNA, January 25, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織からなる「信者を煽れ」作戦司令室がイドリブ県シリア軍拠点を攻撃、ハマー県ではシリア軍とシャーム解放機構などが交戦(2019年1月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室が、サルミーヤ村、シャンム・ハワー村一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(1月25日付)によると、シリア軍がジャナービラ村一帯でシャーム解放機構の拠点を、ラターミナ町一帯、カフルズィーター市一帯でイッザ大隊(イッザ軍)の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、ハスラーヤー村、アルバイーン村一帯からシリア政府支配地域に潜入しようとした反体制総集団を迎撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は、ラターミナ町、アトシャーン村、ハスラーヤー村一帯、ジャイサート村、サフル丘、ジスル・バイト・ラース村、フワイズ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7 件(ハマー県4件、アレッポ県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を29件(ハマー県17件、イドリブ県5件、アレッポ県5件、ラタキア県2件)を確認した。

AFP, January 25, 2019、ANHA, January 25, 2019、AP, January 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2019、al-Hayat, January 26, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 25, 2019、Reuters, January 25, 2019、SANA, January 25, 2019、UPI, January 25, 2019などをもとに作成。

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