ヨルダンのサファディー外務大臣「米軍撤退後のタンフ国境地帯一帯の安全保障は米、ロシア、シリアの合意に基づき調整されるべき。安全が確保されればシリアとの航空便を再開させる」(2019年1月27日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣は記者会見で、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)の処遇に関して「ヨルダンは国境を防衛する。だが、シリア領内には入らない。我々は国境の向こう側(シリア)で安全を保障する調整を行うための三カ国(米国、ロシア、シリア)の協議が開かれることを希望している」と述べた。

サファディー外務大臣は「タンフは国境の向こう側にある…。これまで述べてきた通り、ヨルダンは越境はしない。我々は自国の安全保障を守るのに必要な措置を講じ、国境に対するあらゆる脅威を排除する。だが、(米軍)撤退後の国境の向こう側での調整は、すべての当事者の合意のもとになされるべきで、この地域の治安と安全が保障されねばらない」と述べた。

サファディー外務大臣は一方、シリアとの関係に関して、航空便の就航に必要な安全レベルが確保されているとの保障をシリア側の当局から専門家が得られれば再開させたいとの意思を表明した。

AFP, January 28, 2019、ANHA, January 28, 2019、AP, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2019、al-Hayat, January 29, 2019、Reuters, January 28, 2019、SANA, January 28, 2019、UPI, January 28, 2019などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機複数機がダイル・ザウル県南東部でイラクの人民動員隊の車列を爆撃(2019年1月27日)

ダイル・ザウル県では、DNN(1月27日付)によると、所属不明の戦闘機複数機がブーカマール市近郊のアッカーシャート地区でイラクの人民動員隊の車列を爆撃した。

同サイトによると、上バクラス村出身者16人からなる国防隊部隊がマヤーディーン市近郊の砂漠地帯で消息を絶った。

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、DNN, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県北部のYPG拠点を砲撃(2019年1月27日)

イドリブ県では、アナトリア通信(1月27日付)によると、トルコ軍が、アアザーズ市とマーリア市を結ぶ地域にある人民防衛隊(YPG)の拠点複数カ所を砲撃し、戦闘員複数人を殺傷した。

AFP, January 27, 2019、Anadolu Ajansı, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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ロシア大統領府報道官「イドリブ県に関するアンカラと我々の合意は完全には履行されておらず、モスクワとダマスカスは懸念を強めている」(2019年1月27日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)の停戦状況に関して「イドリブ県に関するアンカラと我々の合意は完全には履行されておらず、モスクワとダマスカスは懸念を強めている」と述べた。

ペスコフ報道官はまた、「トルコ当局は、トルコが依然としてイドリブ県の状況を掌握していることの保障を与えてはいる」と付言し、トルコに反体制派の活動を規制するよう暗に求めた。

一方、シリア北東部ユーフラテス川以東地域へのトルコの侵攻の可能性について、「シリア領内でのトルコのいかなる軍事作戦も、この国(シリアの)国土統一を守るものでなければならない…。トルコはアダナ合意によって、国境地帯でテロリストに対する小規模な作戦を行う権利を有している…。重要なのは、こうした作戦が国境地帯にいかなる形態の分離政体を生み出さないことだ」と述べた。

インターファクス通信(1月27日付)が伝えた。

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Interfax, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会がロシア軍憲兵隊とともにバーブ市東部のトルコ占領地域との境界一帯でパトロール活動を実施(2019年1月27日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、25日、26日にアフリーン市でトルコ軍兵士とスルターン・ムラード師団の戦闘員が乗った車などを攻撃し、トルコ軍兵士3人を殺害する一方、26日にはマーリア市一帯および同市近郊のトゥワイス村でシャーム戦線などの反体制武装集団を攻撃したと発表した。

一方、ANHA(1月27日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会がロシア軍憲兵隊とともにバーブ市東部のトルコ占領地域との境界一帯でパトロール活動を行ったと伝えた。

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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アフラス大統領夫人が悪性腫瘍を摘出するための外科手術を受ける(2019年1月27日)

大統領府はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)などを通じて、アスマー・アフラス大統領夫人が、首都ダマスカスにある軍事病院で悪性腫瘍を摘出するための外科手術を受け、手術は成功したと伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/photos/a.535716253138878/2239736352736851/?type=3&theater

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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所属不明の無人航空機がシリア駐留ロシア軍司令部があるフマイミーム航空基地(ラタキア県)への爆撃を試みる(2019年1月27日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア駐留ロシア軍司令部があるフマイミーム航空基地に近く(ジャブラ市近郊)で複数回の爆発が発生した。

複数の消息筋によると、爆発は、同基地の防空設備が何者かの攻撃を受けたことによるものだという。

これに関して、スプートニク・ニュース(1月27日付)は、フマイミーム航空基地の防空システムへの攻撃を試みようとした無人航空機をラタキア市およびジャブラ市上空で撃破したと伝えた。

軍消息筋によると、撃破したのは無人航空機3機。

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イドリブ県では、SANA(1月27日付)によると、シリア軍がタマーニア町一帯、カッサービーヤ村近郊の森林地帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(1月27日付)によると、シリア軍がハスラーヤー村からシリア政府支配地域に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県2件、ハマー県2件、アレッポ県4件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を34件(ハマー県12件、イドリブ県16件、アレッポ県1件、ラタキア県5件)を確認した。

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、Sputnik News, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから512人、ヨルダンから781人の難民が帰国、避難民208人が帰宅(2019年1月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月27日付)を公開し、1月26日に難民1,293人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは512人(うち女性154人、子供262人)、ヨルダンから帰国したのは781人(うち女性234人、子供398人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は114,516人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者47,776人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者66,740人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 343,796人(うち女性103,164人、子供175,228人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民208人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは28人(うち女性10人、子供12人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは178人(うち女性65人、子供73人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は5,663人(うち女性1,932人、子供2,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,274,259人(うち女性384,491人、子供646,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2019をもとに作成。

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