シリア諜報機関がインヒル市で政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員多数を拘束(2019年2月3日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月4日付)によると、シリア諜報機関がインヒル市で政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員多数を拘束した。

ノールス研究センター(2月4日付)によると、拘束された元戦闘員のなかには、使徒末裔大隊のターリク・アッルー元司令官らも含まれており、彼らはイスラエルと内通していたとの疑い(国家反逆罪)をかけられているという。

一方、ダルアー県で潜伏活動を続けているという「人民抵抗」は声明を出し、県内での若者の相次ぐ拘束に抗議、彼らが兵役にとられることに抵抗する意思を示した。

AFP, February 4, 2019、ANHA, February 4, 2019、AP, February 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2019、al-Hayat, February 5, 2019、Nors for Studies, February 4, 2019、Reuters, February 4, 2019、SANA, February 4, 2019、UPI, February 4, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領「我々は必要とあればシリアに戻る。我々は非常に素早く戻ることができる」(2019年2月3日)

ドナルド・トランプ米大統領はCBSのインタビュー(2月3日付)で、必要が生じたら、米軍部隊をただちにシリアに戻すと述べ、シリア駐留米軍を撤退させる意思を改めて示す一方、イラクには部隊を駐留させ、「真の問題」であるイランに目を光らせると強調した。

トランプ大統領は「我々はジハード主義者たちが占領していた地域の99%を今のところ制圧している。我々は近くカリフ制の領地の100%を回復したと発表するだろう…。だが、少数の勢力が残っているからといって、軍をとどめておくことはしない。我々は必要とあれば戻る。我々は非常に素早く戻ることができる」と述べた。

また「我々は(イラクからは)去らない。イラクには基地があり、政府は、シリアから撤退しつつ、ジハード主義者を打ちのめすため、この基地を使用する」としたうえで、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うためにシリアに展開している(米軍)部隊2,000人は帰国を開始したと改めて明言、「カリフ制の残りの領土を再び制圧したとき、米軍部隊はイラクの基地に所属することになり、最終的には帰国する」と述べた。

AFP, February 4, 2019、ANHA, February 4, 2019、AP, February 4, 2019、CBS News, February 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2019、al-Hayat, February 5, 2019、Reuters, February 4, 2019、SANA, February 4, 2019、UPI, February 4, 2019などをもとに作成。

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サウジアラビアの支援を受ける反体制派の最高交渉委員会はユーフラテス川以東地域での自治区樹立に意欲(2019年2月3日)

サウジアラビアの支援を受け、国連主導の和平協議であるジュネーブ会議に反体制派の代表として参加している最高交渉委員会のヤフヤー・ヤリーディー報道官は『ハヤート』(2月4日付)に対して、イラクのアルビル市を訪問し、クルディスタン自治政府のマスウード・バールザーニー大統領や同政府高官と会談、北・東シリア自治区の支配下にあるシリア北東部ユーフラテス川以東地域の処遇などについて協議したことを明らかにした。

アリーディー報道官は、「最高交渉委員会は政治プロセスに力点を置く一方、政府とその民兵、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)がユーフラテス川以東地域の支配を回復する道を閉ざすべく活動している」としたうえで、「最高交渉委員会は、すべての社会成員を代表し、武力紛争を回避できるような真の自治政体を樹立することで、この地域(シリア北東部)の…問題を解決するのに寄与したい」と述べた。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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シリア政府は民兵組織バーキル旅団のシリア軍への編入をめざす(2019年2月3日)

ドゥラル・シャーミーヤ(2月3日付)は、複数の地元筋の話として、シリア政府が、バーキル旅団メンバーに対して、アレッポ県南部から撤退し、兵役につくよう要請している、と伝えた。

バーキル旅団は、イラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受け、ハーリド・マルイー氏が2014年に12イマーム派住民を動員して結成した民兵で、200人以上の戦闘員を擁するという。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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米軍士官がダーイシュとの「交渉」のため、ダイル・ザウル県南東部入り(2019年2月3日)

反体制派系サイトのユーフラテス・プレス(2月3日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)に対して「テロとの戦い」を行う有志連合を主導する米軍の士官複数人が「奇妙な任務」を推敲するために、ダイル・ザウル県に派遣されたと伝えた。

同サイトによると、米軍士官の任務は、ダイル・ザウル県南東部で抵抗を続けているダーイシュ(イスラーム国)と交渉し、彼らを投降させることにあるという。

ダーイシュは現在、バーグーズ村近郊の約2キロの地点に潜伏しており、多くが外国人だという。

米軍士官はまた、ダーイシュとの交渉で、ヤズィード教徒の人質の解放などについても協議する見込みだという。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、Euphrates Post, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「シリア政府と「低級レベル」での関係を維持している…信用できない有志連合に北部の安全地帯の運営は任せられない」(2019年2月3日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、TRT(2月3日付)のインタビューに応じ、「トルコはシリア政府と「低級レベル」での関係と連絡を維持している」と述べた。

エルドアン大統領は「トルコはシリア北部に幅30~32キロの安全地帯を設置したいと考えている。これは緩衝地帯ではない…。この安全地帯の運営は有志連合の手に委ねるわけにはいかない。なぜなら、これまでの行いから我々は彼らを信用していないからだ…。30万人のシリア人がトルコから帰国した。シリア北部で軍事作戦が行われなければ、テロ組織(クルド民族主義勢力)が地中海にまで到達してしまう」などと述べた。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、TRT, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配地域との境界に設置されているダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の回廊を通じて、避難民約300人がシリア政府支配地域に帰還(2019年2月3日)

ダイル・ザウル県では、SANA(2月3日付)によると、北・東シリア自治局の支配地域との境界に設置されているサーリヒーヤ村の回廊を通じて、避難民約300人がシリア政府支配地域に帰還した。

うち60人ほどは兵役忌避者で、2018年政令第18号に従い、免罪手続きを終えたという。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、イドリブ県でイッザ軍、シャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党と交戦(2019年2月3日)

ハマー県では、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がハスラーヤー村一帯で活動するイッザ大隊(イッザ軍)の停戦違反を確認し、その拠点に対して砲撃を行った。

シリア軍はまた、ハウワーシュ村、フワイジャ村で、発砲してきたトルキスタン・イスラーム党に応戦した。

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イドリブ県では、SANA(2月3日付)によると、シリア軍がスフーフン村にシャーム解放機構の武器弾薬庫があるとの通報を受け、これを砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(ハマー県2件、アレッポ県2件、ラタキア県7件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(ハマー県7件、ラタキア県2件)を確認した。

AFP, February 3, 2019、ANHA, February 3, 2019、AP, February 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 3, 2019、al-Hayat, February 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 3, 2019、Reuters, February 3, 2019、SANA, February 3, 2019、UPI, February 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから310人、ヨルダンから750人の難民が帰国、避難民274人が帰宅(2019年2月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月3日付)を公開し、2月2日に難民1,060人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは310人(うち女性93人、子供158人)、ヨルダンから帰国したのは750人(うち女性225人、子供383人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は121,869人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者50,645人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者71,224人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 351,149人(うち女性105,371人、子供178,978人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民274人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは30人(うち女性10人、子供11人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは224人(うち女性83人、子供106人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は7,570人(うち女性2,593人、子供3,353人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,276,166人(うち女性385,152人、子供647,119人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 3, 2019をもとに作成。

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