ドイツの検察当局はシリア国内で逮捕者の拷問に関与していたとしてシリアの諜報機関元職員とされる2人を逮捕(2019年2月13日)

ドイツの検察当局は、シリア国内の刑務所での逮捕者2,000人以上に対する拷問に関与していたとして、諜報機関元職員とされるシリア人男性2人を逮捕したと発表した。

逮捕されたのは42歳と56歳の元諜報機関職員で、2012年にシリアを離れ、ドイツで難民申請をしていた。

ドイツ連邦裁判所が逮捕状を出し、12日に首都ベルリンとドイツ西部で逮捕した。

42歳の容疑者は2011年に首都ダマスカス郊外の検問所に勤務していた際、逮捕者を刑務所に連行し、拷問を手助けしたほか、2人を殺害したという。

一方、56歳の容疑者は諜報機関の元幹部で、刑務所での組織的な拷問を命じたとされる。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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東グータ地方ハラスター市で治安当局がホワイト・ヘルメットの元メンバーとされる男性7人を拘束(2019年2月13日)

ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(2月13日付)によると、空軍情報部がハラスター市でホワイト・ヘルメットの元メンバーとされる男性7人を拘束した。

同サイトによると、7人は2018年4月に東グータ地方がシリア政府の支配下に復帰する際に、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、イスラーム軍の戦闘員やその家族とともに、シリア北部に退去することを選ばず、残留、免罪手続きを経て、社会復帰していた。

7人のうち6人は、空軍情報部への出頭要請を受けて、ハラスター市の同部に赴いた際に拘束され、残りの1人は自宅で拘束された。

なお、同サイトによると、当局はこのほかにも反体制派支配下の東グータ地方の野戦病院の医療部門で働いていた元職員らも多数拘束しているという。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、Sawt al-‘Asima, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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BBCのシリア人プロデューサー「昨年4月のグータ市での化学兵器使用事件はホワイト・ヘルメットなどによる捏造」(2019年2月13日)

BBCのシリア人プロデューサーのリヤーム・ダッラーティー(リアム・ダラティ)氏はツイッターのアカウント(https://twitter.com/dalatrm)で、2018年4月にダマスカス郊外県東グータ地区ドゥーマー市で発生し、米英仏のミサイル攻撃の口実となった化学兵器(塩素ガス)使用疑惑事件に関して、ホワイト・ヘルメットなどによる捏造だと綴った。

ダッラーティー氏は以下のように綴った。

「6ヶ月あまりの調査を経て、私は間違いなく、ドゥーマー病院のシーンがやらせだと証明できる。病院では犠牲者は出ていない。私が取材したホワイト・ヘルメット、活動家、人々はイドリブ県か「ユーフラテスの盾」地域(アレッポ県北部)にいた。ダマスカスにいたのはたった1人だけだった」。

「ロシア、そしてすくなくともNATO加盟国1カ国は、病院で何が起きたか知っていた。文書が送られて来た。だが、あの場所であのシーンを捏造していた活動家のほかには、施設内で何が実際に何が起きたかは誰も知らなかった。だからロシアだけがホテルのシーンを信頼できないと主張した」。

「事実、あのシーンを撮影していた3、4人のうちの一人はドクター・アブー・バクル・ハサンという人物で、彼はイスラーム軍に所属する「残忍で胡散臭い」医者だ。「医者が足りなかった」というが、撮影している人間がいるだけで、救護には参加していない。続きは後で書こう」。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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イラクのマアルーマ通信:米軍はタンフ国境通行所に面するイラク領内に新たな常設基地を建設か(2019年2月13日)

イラクのマアルーマ通信(2月13日付)は、米軍が、現在占領下に置いているヒムス県南東のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するイラク領内に新たな軍事基地を建設していると伝えた。

同サイトによると、米軍の軍用車輌が、武器や装備を運んでヨルダンからイラク領内に入り、常設基地を建設しているという。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、al-Maaluma, February 13, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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シャナハン米国防総省長官臨時代行「NATO傘下にシリア北東部を監視するための部隊を設置することを提案している」(2019年2月13日)

米国防総省のパトリック・シャナハン長官臨時代行は、ブリュッセルのNATO国防大臣理事会の会合後、「米国はNATO傘下にシリア北東部を監視するための部隊を設置することを提案している」と述べた。

アナトリア通信(2月13日付)が伝えた。

AFP, February 13, 2019、Anadolu Ajansı, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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トルコによる実質占領から1年が経とうとしているアフリーン市で「トルコ化」が進む(2019年2月13日)

2018年3月にトルコの実質占領下に入ったアレッポ県アフリーン市一帯の自治を担うとされるアレッポ地元評議会のサイード・スライマーン議長はトルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(2月13日付)の取材に対して、同市で「トルコ化」が順調に進んでいることを明らかにした。

スライマーン議長は「アフリーン市は、トルコ文化に似た文化を享受するに至っている。我々の目的は、この都市をガジアンテップ、ハタイ、さらにはイスタンブール、アンカラのような美しいトルオの都市のようにすることだ…。人民防衛隊(YPG)から解放されて以降、七つの地元評議会が設置され、クルド人、アラブ人、トルコマン人など、この地域のすべてのエスニック集団を代表している…。また三つの大規模な病院三つ、25以上のクリニックも設置され、数千人が無償で治療を受けている…。249の学校が復旧し…、4万5000人もの生徒・学生を受け入れている…。市内に大学も設置したい」などと述べた。

アレッポ県では、ANHA(2月13日付)によると、トルコ軍がアフリーン市近郊のブルジュ・カース村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(2月13日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市とハサカ市を結ぶ街道でエネルギー局の大型車輌が敷設されていた地雷に触れて大破した。

大型車輌は鉄塔を修理するためにハサカ市から現場に向かう途中だった。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019、Yeni Safak, February 13, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がハマー県、イドリブ県の反体制派支配地域を砲撃(2019年2月13日)

ハマー県では、SANA(2月13日付)によると、ハークーラ村一帯に展開するシリア軍がトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、タッル・フワーシュ村一帯に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(2月13日付)によると、シリア軍はカルアト・マディーク町、ラターミナ町、シャリーア村、トゥワイナ村、ジャマーサ村、フッリーヤ村を砲撃し、トゥワイナ村では女性1人と女児1人の合わせて2人が死亡、シャリーア村では多数が負傷した。

同サイトによると、シリア軍によるガーブ平原一帯への砲撃で、住民数十世帯がトルコ国境に近い避難民キャンプなどに避難したという。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍はハウワーシュ村、フワイズ村、フワイジャ村、ジスル・バイト・ラース村を砲撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月13日付)によると、シリア軍はハーン・シャイフーン市、タッル・マラク村を砲撃し、住民多数が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はタッフ村、ハーン・シャイフーン市、スカイク村、タマーニア町を砲撃した。

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アレッポ県では、SANA(2月13日付)によると、アレッポ市ラーシディーン地区で活動を続ける反体制武装集団が同市内の新シャフバー地区を砲撃、砲弾1発がブハーリー・モスク近くの民家に着弾し、住民1人が負傷した。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(ハマー県9件、イドリブ県1件)を確認した。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 13, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから325人、ヨルダンから864人の難民が帰国、避難民40人が帰宅(2019年2月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月13日付)を公開し、2月12日に難民1,189人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは325人(うち女性98人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは864人(うち女性259人、子供441人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は132,543人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者53,906人(うち女性16,301人、子ども27,411人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者78,637人(うち女性23,617人、子ども40,090人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 361,823人(うち女性108,576人、子供184,423人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民40人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは40人(うち女性14人、子供16人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は8,191人(うち女性2,795人、子供3,627人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,276,787人(うち女性385,354人、子供647,393人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合は1月27日~2月9日までの14日間でシリア・イラク領内で199回の爆撃を実施(2019年2月13日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月27日~2月9日の14日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

それによると、ダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対する爆撃回数は199回で、うちシリア領内での回数は179回、イラク領内での回数は20回だった。

各日の爆撃回数、標的(場所)の詳細は開示されなかった。

CENTCOM, February 13, 2019をもとに作成。

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アスタナ会議の保障国であるロシア、トルコ、イランはイドリブ県南部、西部、ラタキア県北東部の非武装地帯でのシリア軍による限定的な軍事作戦を認めることで合意、標的はシリアのアル=カーイダ(2019年2月13日)

『ハヤート』(2月13日付)は、「自由シリア軍」司令官の話として、アスタナ会議の保障国であるロシア、トルコ、イランが、14日にロシアのソチで予定されている三カ国首脳会談に先だって、イドリブ県南部、西部、ラタキア県北東部の非武装地帯でのシリア軍による限定的な軍事作戦を認めることで合意したと伝えた。

シリア軍による限定的な軍事作戦は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構、中国新疆ウィグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党に対するもの。

イドリブ県およびその周辺地域の反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)は、1月にシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握、また最近になってシャーム解放機構とフッラース・ディーン機構はシリア軍との戦闘で協力することに合意している。

なお、この作戦と合わせて、三カ国は、アレッポ市とハマー市、アレッポ市とラタキア市を結ぶ高速道路(M5、M4)をシリア政府とロシアの管理下で再開すること、トルコがシリアの領土統一とシリア政府による全土支配を保証すること、シリア国内でのPKK(クルディスタン労働者党)の活動抑止と排除を定めた1998年のアダナ合意をシリア政府が実施すること、この合意の適用範囲(地域)を拡大し、トルコが人民防衛隊(YPG)に対する作戦を実施できるようにことについても話し合われたという。

AFP, February 12, 2019、ANHA, February 12, 2019、AP, February 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 12, 2019、al-Hayat, February 13, 2019、Reuters, February 12, 2019、SANA, February 12, 2019、UPI, February 12, 2019などをもとに作成。

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