米国防総省報道官「米軍部隊数百人は、多国籍部隊の一員としてシリア北東部に展開するとともに、タンフ基地駐留を継続する」(2019年2月23日)

米国防総省のショーン・ロバートソン報道官は、シリア残留が決定された米軍部隊に関して、「米軍部隊数百人は、多国籍部隊の一員としてシリア北東部に展開する」と述べた。

ロバートソン報道官によると、多国籍部隊はNATO加盟国を中心に構成される監視部隊で、ダーイシュ(イスラーム国)の勢力回復阻止とシリアの安定維持を任務とするという。

ロバートソン報道官はまた「これとは別に、米国は(シリア)南部のタンフ基地への駐留を継続する」と付言した。

スカイ・ニュース・アラビック(2月23日付)が伝えた。

なお、『ハヤート』(2月24日付)などによると、米軍が残留させる部隊は400人規模になるという。

AFP, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、Sky News Arabic, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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AKIは複数の匿名反体制派筋の話として、シリア政府が「イラン側」にミサイル基地を譲渡したと伝える(2019年2月23日)

AKI(2月23日付)は、複数の匿名反体制派筋の話として、シリア政府がダマスカス郊外県カラムーン地方にあるナースィリーヤ村近郊のミサイル基地を「イラン側に完全移譲」したと伝えた。

「イラン側」のどの組織・帰還に移譲されたか、そして移譲の理由については明かさなかった。

AFP, February 23, 2019、AKI, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣が米国でシャナハン国防長官臨時代行と会談:安全地帯設置とマンビジュ市の処遇にかかる行程表の早期履行の必要を強調(2019年2月23日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は22日、米ワシントンDCで、パトリック・シャナハン国防長官臨時代行と会談し、シリアでの両国の協力体制や軍事作戦の是非について意見を交わした。

会談には、トルコのヤシャル・ギュレル参謀総長、米国のジョセフ・F・ダンフォード統合参謀本部議長も同席した。

トルコ国防省の発表によると、会談では、シリアでのダーイシュ(イスラーム国)に対する軍事作戦、米国による人民防衛隊(YPG)へのトルコ側の懸念、シリアの政治統合および国土統一への対応などにつて意見が交わされたという。

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会談後(23日)、アカル国防大臣は、アレッポ県北東部のユーフラテス川以西に位置する北・東シリア自治局の拠点都市マンビジュ市の処遇について、2018年6月に合意「行程表」を延滞なく実施し、早急に完了することに米国が同意したと述べた。

アカル国防大臣はまた、「シリア駐留米軍の撤退によって権力の空白が生じることは阻止する必要がある」と強調、シリア北東部に安全地帯を設置する意志を改めて示した。

アナトリア通信(2月23日付)が伝えた。

AFP, February 23, 2019、Anadolu Ajansı, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はアアザーズ市近郊でトルコの支援を受ける反体制武装集団の車輌を爆破(2019年2月23日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、22日にトルコの占領下にあるアアザーズ市近郊のカルジャブリーン村近くで反体制武装集団の車輌を爆破したと発表した。

ANHA(2月23日付)が伝えた。

AFP, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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ロバック元駐バーレーン米国大使を団長とする米主導の有志連合の使節団が北・東シリア自治局支配下のラッカ県マンスーラ町を訪問し、地元の部族長、名士と会談(2019年2月23日)

ウィリアム・ロバック(William Roebuck)元駐バーレーン米国大使を団長とする米主導の有志連合の使節団が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が制圧し、北・東シリア自治局が実効支配するラッカ県タブカ市東のマンスーラ町を訪問し、同地の部族長、名士と会談、シリア駐留米軍撤退決定に伴う現地情勢の変化などについて意見を交わした。

会談で、地元の部族長や名士は、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いがいまだ終わっておらず、その脅威は続いていると訴え、有志連合によるシリア民主軍への軍事兵站支援の継続を求めた。

ANHA(2月23日付)が伝えた。

AFP, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュ・メンバーの家族が搬送されたハサカ県フール町の避難民キャンプで爆発が発生(2019年2月23日)

ハサカ県では、ANHA(2月23日付)によると、20日に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって「解放」されたダーイシュ(イスラーム国)・メンバーの家族の第2陣約800人が、フール町にある避難民キャンプに到着した。

ANHAによると、22、23日の2日で到着した家族は2,800人に達するという。

しかし、フール町の避難民キャンプでは23日晩にプロパン・ガスの倉庫が爆発し、少なくとも14人が負傷した。

爆発の原因は明らかになっていないが、避難民の間では、「テロ細胞」の犯行で、ダーイシュ・戦闘員の家族がこれを支援しているとの噂が流れているという。

一方、SANA(2月23日付)によると、ハサカ市南のナスラート村近郊を走行中のトレーラーがダーイシュ(イスラーム国)が仕掛けた地雷に触れて爆発、2人が負傷した。

AFP, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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シリア軍と反体制派がハマー県、イドリブ県で交戦を続ける(2019年2月23日)

ハマー県では、SANA(2月23日付)によると、反体制武装集団がムハルダ火力発電所を砲撃し、物的被害が出た。

これに対して、シリア軍は、マアルカバ村一帯を移動するシャーム解放機構などの武装集団に砲撃を加えたほか、ラターミナ町一帯、カフルズィーター市、ムーリク市を砲撃した。

一方、ANHA(2月23日付)によると、シリア軍はラターミナ町一帯、ラハーヤー村、マアルカバ村、サフル村、フワイズ村を砲撃した。

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イドリブ県では、SANA(2月23日付)によると、シリア軍がフバイト村一帯にある反体制武装集団の拠点を砲撃、これを破壊した。

一方、ANHA(2月23日付)によると、シリア軍はスカイク村、フワイン村、タマーニア町一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ラタキア県6件、アレッポ県2件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を28件(アレッポ県6件、ハマー県3件、イドリブ県17件、ラタキア県2件)を確認した。

AFP, February 23, 2019、ANHA, February 23, 2019、AP, February 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2019、al-Hayat, February 23, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 23, 2019、Reuters, February 23, 2019、SANA, February 23, 2019、UPI, February 23, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから125人、ヨルダンから837人の難民が帰国、避難民166人が帰宅(2019年2月23日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月23日付)を公開し、2月22日に難民962人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは125人(うち女性38人、子供64人)、ヨルダンから帰国したのは837人(うち女性251人、子供427人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は142,294人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者55,722人(うち女性16,848人、子ども28,837人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者86,572人(うち女性25,997人、子ども44,136人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 371,574人(うち女性111,503人、子供189,395人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民166人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは35人(うち女性11人、子供14人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは84人(うち女性27人、子ども45人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは49人(うち女性7人、子ども30人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は9,587人(うち女性3,283人、子供4,240人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,278,183人(うち女性385,842人、子供648,006人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 23, 2019をもとに作成。

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