米軍中央司令部のヴォーテル司令官「シリア北東部でYPG主体のシリア民主軍への航空支援は行わない」(2019年2月18日)

米軍中央司令部(CENTCOM)のジョゼフ・ヴォーテル司令官(大将)は、シリア北東部での人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍から航空支援を要請されたことを明らかにしたうえで、これには応じられないと述べた。

ヴォーテル司令官は「(シリア民主軍の)マズルーム・コバネ最高司令官は米国に、地上での支援部隊だけでなく、航空支援も要請している…。だが、これは我々が現在行うべき方法ではない」と述べた。

アナトリア通信(2月19日付)が伝えた。

AFP, February 19, 2019、Anadolu Ajansı, February 19, 2019、ANHA, February 19, 2019、AP, February 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2019、al-Hayat, February 20, 2019、Reuters, February 19, 2019、SANA, February 19, 2019、UPI, February 19, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

PYD幹部「米国や西欧諸国がクルド人に対する責任を果たさなければ、シリア政府の保護を求める」(2019年2月18日)

人民防衛隊(YPG)や北・東シリア自治局を主導する民主統一党(PYD)幹部のアールダール・ハリール氏はフランスの首都パリでAPF(2月18日付)の取材に応じ、そのなかで「西欧諸国にはシリアのクルド人に対して政治的、道義的な責任がある」としたうえで、米国や西欧諸国がこの責任を果たさなければ、シリア政府の保護を求めることになる、と警告した。

ハリール氏は「西欧諸国は約束を果たさず、我々を見捨てるようとしている…。フランスは国連安保理のテーブルに我々を保護するための提案を乗せ、我々とトルコの間に国連軍を展開させる、あるいは我々の領空を守ることを求めることができる」などと述べた。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの避難民問題担当国務大臣がシリアを訪問し、シリア難民帰国について協議(2019年2月18日)

レバノンのサーリフ・ガリーブ避難民問題担当国務大臣(自由国民潮流、ドゥルーズ派)は、シリアのフサイン・マフルーフ地方行政・環境問題担当国務大臣の正式な招待を受けて、レバノン国内のシリア難民の問題について協議するためにシリアの首都ダマスカスを訪問した。

マフルーフ大臣と会談したガリーブ大臣は「シリア側は非常に反応が早く、すべての難民が帰国することを歓迎していた…。レバノン側はレバノンの国益を保証するかたちで帰国の安全を確保することに関心のあるすべての当事者と協力する用意がある」と述べた。

これに対して、マフルーフ大臣は「シリアはインフラや水道網の整備、難民の尊厳ある帰国を保証する充分な物流面での手続きを行う」と述べた。

『ハヤート』(2月19日付)が伝えた。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュのバグダーディー指導者は洋服を着て、住民に発見されないよう国境地帯で潜伏(2019年2月18日)

RT(2月18日付)は、複数の諜報筋から得た新情報だとして、ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー指導者が、住民に発見されないよう、洋服を着てシリア国内で生活を続けていると伝えた。

同サイトによると、「バグダーディー氏は、イスラーム教徒がつけるターバンを脱ぎ捨て、洋服を纏い、住民にみつからないようにしている…。彼はこの2日間で、イラク・シリア国境地帯を移動した。車列を組んで、武装グループと移動したのではなく、直接関係のない人とともに(一般の人々に混じって)移動した」という。

諜報筋によると、「バグダーディー氏の動きはイラク諜報機関、さらには米主導の有志連合が完全に把握している」のだという。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、RT, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア大統領府報道官「シリア北東部に安全地帯を設置する必要はないとトルコに伝えている」(2019年2月18日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、トルコ日刊紙『ヒュッリイイェト』(2月18日付)のインタビューに応じ、トルコがシリア北東部に設置を求めている安全地帯に関して、「設置の必要はないと伝えている」ことを明らかにした。

ペスコフ報道官は「トルコの安全保障にかかる要求は政党だと皆が見ている。それは真摯に理解し得る権利であり、トルコがこの権利をどのように守ることができるかを(ロシア)指導部は明確にしようとしている」としたうえで、「我々はトルコに、安全地帯を設置すれば、特別な調整が必要となる…。だから、1998年にトルコとシリアの間で締結された合意(アダナ合意)があるなかで、その必要がないと伝えている」と述べた。

ペスコフ報道官はまた「(アダナ合意に従って)トルコは国境地帯で作戦を実行できる。合法的に実施できるのだ。その法的根拠は明白であり、新たな根拠は必要ない」と付言した。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Hurriyet, February 18, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領地域と北・東シリア自治局支配地域の境界地帯で偵察任務にあたっていたロシア軍無人航空機が何者かによって撃墜される(2019年2月18日)

アレッポ県では、ヒエラポリス(2月17日付)によると、バーブ市近郊(アリーマ町近郊)でロシア軍の無人偵察機が何者かによって撃墜された。

この無人航空機は、トルコ占領地域と北・東シリア自治局支配地域の境界地帯で偵察任務にあたっていた。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Hierapolis, February 18, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ドイツ検察当局がレバノンにシリアの諜報機関高官の身柄引き渡しを要求(2019年2月18日)

ドイツ誌『シュピーゲル』(2月17日付)は、ドイツ検察当局がレバノン当局に対して、ジャミール・ハサン空軍情報部長(少将)の身柄を引き渡すよう要請していたと伝えた。

身柄引き渡し要請は、ハサン局長がレバノンへの渡航を計画しているとの情報が入ったのを受けて行われたという。

なお、ドイツの検事当局は2018年6月、ハサン局長を、シリア国内で逮捕者に対して拷問を行い、数百人を死に至らしめたとして、起訴している。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、Spiegel, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ(シャーム解放機構)に自治を委託されているシリア救国内閣はシリア軍の砲撃に力で対抗するよう呼びかける(2019年2月18日)

イドリブ県およびその周辺の反体制派支配地域(非武装地帯第1ゾーン)で軍事・治安権限を掌握しているシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣(ファウワーズ・ハラール首班)は広報局を通じて声明を出し、「革命諸派」(反体制武装集団)に対して、シリア軍による停戦違反に力で対抗するよう呼びかけた。

シリア軍は最近になって、イドリブ県ハーン・シャイフーン市、マアッラト・ヌウマーン市一帯の反体制武装集団の拠点に対する攻撃を強めている。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ国防省はアフリーン郡(アレッポ県)にあるスルターン・ムラード師団の拠点で起きた爆発で、トルコ軍兵士1人が戦死したと発表(2019年2月18日)

トルコ国防省は声明を出し、アレッポ県アフリーン郡シャッラーン区にあるスルターン・ムラード師団の拠点で起きた爆発で、トルコ軍兵士1人が戦死したと発表した。

アナトリア通信(2月18日付)が伝えた。

**

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のアフリーン郡各所で反体制武装集団に対して3回の攻撃を行ったと発表した。

攻撃は、ブルブル町近郊でトルコ軍のパトロール部隊、ジンディールス町近郊のヌールッディーン・ザンキー運動の本部前、カルジャブリーン村近郊のシャーム戦線の本部近くで時限爆弾を使用して行われ、多数の戦闘員を殺傷したという。

ANHA(2月18日付)と伝えた。

AFP, February 18, 2019、Anadolu Ajansı, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の拠点都市イドリブ市で爆弾が仕掛けられた車2台が相次いで爆発し、少なくとも15人が死亡(2019年2月18日)

イドリブ県では、ANHA(2月18日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握しているイドリブ市で爆弾が仕掛けられた車2台が相次いで爆発し、少なくとも15人が死亡、30人以上が負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月18日付)によると、爆発はイドリブ市クスール地区のシリア赤新月社の本部近くで、約1分間隔で起こった。


AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はハマー県、イドリブ県の反体制派支配地域を砲撃(2019年2月18日)

ハマー県では、SANA(2月18日付)によると、シリア政府の支配下にあるシャイザル町に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、住民2人が死亡、複数人が負傷した。

反体制武装集団はまた、スカイラビーヤ市にも砲撃を加え、住民2人が負傷した。

これに対して、シリア軍は応戦し、反体制武装集団の拠点を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(2月18日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、マアッラト・ヌウマーン市にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

シリア軍はまた、ダイル・サンバル村、ビダーマー町一帯からシリア政府支配地域に潜入しようとした反体制武装集団を迎撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はハーン・シャイフーン市、タマーニア町、タッル・タルイー村、マアッラト・ヌウマーン市、ナージヤ村を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクルド山一帯を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(ラタキア県5件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を31件(ラタキア県14件、アレッポ県9件、ハマー県7件、イドリブ県1件)を確認した。

AFP, February 18, 2019、ANHA, February 18, 2019、AP, February 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2019、al-Hayat, February 19, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2019、Reuters, February 18, 2019、SANA, February 18, 2019、UPI, February 18, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから108人、ヨルダンから800人の難民が帰国、避難民40人が帰宅(2019年2月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月18日付)を公開し、2月17日に難民908人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは108人(うち女性33人、子供55人)、ヨルダンから帰国したのは800人(うち女性240人、子供408人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は138,066人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者55,134人(うち女性16,670人、子ども28,037人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者82,932人(うち女性24,906人、子ども42,281人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 367,346人(うち女性110,234人、子供187,240人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民40人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは40人(うち女性16人、子供14人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は8,453人(うち女性2,888人、子供3,730人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,277,049人(うち女性385,447人、子供647,496人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.